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2022.02.01

「蜻蛉」←なんて読む? 意味や由来、基本的な生態やトンボとの違いを解説

身近に生息していて、実はとても短命な昆虫の「蜻蛉」 ですが、皆さんは知っていますか? 今回はそんな「蜻蛉」の漢字の読み方から意味、由来、基本的な生態やトンボとの違いを解説していきます!

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「蜻蛉」の意味や読み方とは?

「蜻蛉」は馴染みのある昆虫ですが、なんと読むかわかりますか? 「蜻蛉」は「カゲロウ」、もしくは「トンボ」と読みます。その名前の由来や、季語として使われる際の意味合いについても紹介します。

■意味・読み方

「蜻蛉」は、「カゲロウ」と読みます。そのほか、「トンボ」、「アキツ」、「セイレイ」と読むこともできます。「カゲロウ」と「トンボ」は全く異なる昆虫ですが、「アキツ」は「トンボ」の古名で、「セイレイ」は「トンボ」の別名です。

「蜻蛉」は、「トンボ」と見た目が似ていますが、まったく別の昆虫です。「蜻蛉」は、体長は0.5cm〜2cmほどのカゲロウ目に属する昆虫の総称のこと。早春から秋にかけて羽化しますが、最も多く羽化するのは5月頃です。

蜻蛉

なぜ「カゲロウ」も「トンボ」も、同じ「蜻蛉」と書くのか気になりますよね。これは、もともと「カゲロウ」のことも「トンボ」のことも、「蜻蛉」と表記していたことが由来だったようです。現在は、「カゲロウ」であれば、「蜻蛉」もしくは「蜉蝣」、「トンボ」であれば、「蜻蛉」と表記するのが一般的です。

■由来

次に、「蜻蛉(カゲロウ)」という名前の由来について紹介します。諸説ありますが、代表的なのは、同じ読みの言葉「陽炎」からきているもの。「陽炎」とは、太陽光で熱くなった地面の上や、焚き火越しに見えるものが揺らいで見える現象のこと。「蜻蛉(カゲロウ)」が飛ぶようすが、この「陽炎」のようにひらめいて見えることから、その名前がつけられたといわれています。また、「蜻蛉(カゲロウ)」は、命が短いことからも、「陽炎」のような儚さにたとえられています。

ちなみに、「トンボ」という名前の由来についても紹介しておきます。「トンボ」はもともと、「秋津(アキヅ)」と呼ばれていました。後に、「飛ぶ棒」という別名が生まれ、やがてそれが「トンバウ」、「トウバウ」、「トバウ」、「トンボ」と呼ばれるようになったという説があります。

また、「蜻蛉(カゲロウ)」の儚さにちなんだ言葉や古典があるので、そちらも紹介します。まずは、「蜉蝣の命」という言葉です。こちらには「蜉蝣」という漢字が使われます。辞書を引くと、以下の通り。

蜉蝣の命のように、人の一生が短いことをたとえていう語。はかない命。(<小学館 デジタル大辞泉>より)

「蜻蛉(カゲロウ)」は、成虫になると、数時間から数日で死んでしまうので、こうした表現ができたのですね。

また、平安時代、藤原道綱(ふじわらのみちつな)の母によって書かれた『蜻蛉日記』という古典があります。これは、身分の高い人と結婚したものの、自身の社会的な立場は保証されていないことや、一夫多妻制により夫からの愛を一身に受けられなかったことなど、その辛い心情を綴った自伝的な古典です。

この日記の中に「あるかなきかの心地(ここち)するかげろふの日記といふべし」という文章があります。「蜻蛉(カゲロウ)」のように、儚い身の上であることをあらわしたもので、本の名前はこれに由来しています。

■「蜻蛉」は秋の季語

「蜻蛉」は秋の季語として使われます。最近は一般的には、「カゲロウ」は「蜉蝣」、「トンボ」は「蜻蛉」という漢字が使われますので、漢字ごとに紹介します。まずは「蜉蝣(カゲロウ)」の季語から見ていきましょう。「蜉蝣(カゲロウ)」は、秋の季語として用いられます。すでに説明しましたが、「蜉蝣(カゲロウ)」は儚さの象徴として使われます。

次に、「蜻蛉(トンボ)」の季語をについて解説します。「蜻蛉(トンボ)」も「蜉蝣(カゲロウ)」と同じく、秋の季語です。「蜻蛉(トンボ)」が成虫として飛ぶのを見られるのは、早いもので春の終わり頃、夏にはたくさんの「蜻蛉(トンボ)」が飛び交うのを見られます。しかし、「蜻蛉(トンボ)」が最も多く見られるのは8月〜9月頃。「蜻蛉(トンボ)」が飛び交うのを見ると秋を感じられることから、秋の季語として使われているのでしょう。

蜻蛉

「蜻蛉」とはどんな虫?

「蜻蛉(カゲロウ)」は、カゲロウ目の昆虫の総称のこと。細長い胴体に長い尾、透明な翅がついています。「蜻蛉(カゲロウ)」の幼虫は、川の中に棲んでおり、その幼虫期間は平均で1年ほど。幼虫期間が終わると水中から飛び立ちますが、成虫の寿命はとても短く、数時間から数日なのです。そのようすが、「蜻蛉(カゲロウ)」が儚いもののたとえとして使われる所以です。

「蜻蛉」とトンボとの違いは?

漢字も一緒で、見た目も似ていることから、よく混同されがちな「蜻蛉(カゲロウ)」と「トンボ」。実際にはいくつかの違いがありますので、ここで覚えておきましょう。

1:分類

まず大前提として、「蜻蛉(カゲロウ)」と「トンボ」では、分類が異なります。「蜻蛉(カゲロウ)」はカゲロウ目に属しますが、「トンボ」はトンボ目に属します。そのため、見た目は似ていますが全く異なる昆虫です。

2:寿命の長さ

すでに説明した通り、「蜻蛉(カゲロウ)」の寿命は数時間から数日と、とても短命です。幼虫期間は1年ほどなのに、成虫になると長く生きられないのは、まさに儚い命を象徴するような昆虫ですね。いっぽう、「トンボ」の成虫は、約2か月生きます。ちなみに、「トンボ」の幼虫期間は、たいてい1年〜3年です。

蜻蛉

3:見た目

「蜻蛉(カゲロウ)」と「トンボ」ともに透明の翅や長い胴体を持っているため、一見似ているようですが、よく見ると異なる姿形をしています。「蜻蛉(カゲロウ)」の腹部には、細長い尾毛がありますが、「トンボ」にはありません。また、「蜻蛉(カゲロウ)」の眼は、3つの単眼(構造が簡単な目)と1対の複眼(複数の単眼が集まった目)が合わさってできていますが、「トンボ」の眼は1万個〜3万個からなる複眼です。

4:成長過程

「蜻蛉(カゲロウ)」と「トンボ」では、成虫になるまでの過程も異なります。「蜻蛉(カゲロウ)」は、幼虫から羽化したら、そのまま成虫になるのではなく、亜成虫という段階を踏みます。亜成虫とは、幼虫から成虫になる前の段階のこと。見た目はほとんど成虫と同じですが、成虫に比べて、飛ぶ力は弱いです。いっぽう、「トンボ」は亜成虫という段階は踏まず、幼虫から羽化したら、そのまま成虫になります。

5:エサを食べるか食べないか

「蜻蛉(カゲロウ)」は成虫になると、口の機能が退化してしまい、エサを食べることができません。そのため、寿命が数時間〜数日ととても短いのです。成虫になった「蜻蛉(カゲロウ)」は、繁殖のためだけに命を使うといえるでしょう。オスは交尾を終えるとまもなく死んでしまい、メスは産卵のために数日間生きます。このように、エサを食べられない「蜻蛉(カゲロウ)」に対し、「トンボ」は、成虫になってもエサを食べます

英語表現とは?

「蜻蛉(カゲロウ)」の英語表現は、「a mayfly」や、「a day-fly」、「an ephemera」です。ちなみに、「トンボ」は「a dragonfly」と言います。

最後に

成虫になると数日しか生きられないため、「儚さ」の象徴とされる「蜻蛉(カゲロウ)」。身近な昆虫からも情緒を感じ、季語や古典の題材としても用いるとは、感性豊かな日本人の心を感じられるような話題でした。今度「蜻蛉(カゲロウ)」を見かけた時には、子孫を残すために命を使うその生き様に、思いを馳せてみてください。

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