「石楠花」の由来や読み⽅とは?
「石楠花」って、読めますか? 「石南花」とも書かれることもある高山に咲く華美な花の咲く木です。
中学校の音楽の教科書によく掲載されている「夏の思い出」の歌詞に「石楠花色」という単語が出てきます。福島県・新潟県・群馬県にまたがる高原地域「尾瀬」が歌の舞台で、この地域では様々な種類の「石楠花」を見ることができます。「石楠花色」とは、どんな色なのかも含めて確認していきましょう。
由来と読み⽅
「石楠花」は「石南花」とも書き、「しゃくなげ」と読みます。漢名の「石南花」を日本語読みで「しゃくなんげ」と読み、それが訛って「しゃくなげ」となったと言われています。
「石楠花」は元々高山植物であるため、日本全国のあちらこちらで「石楠花尾根」と名付けられている尾根が存在しています。また、日本全国の神社仏閣、公園などにも植えられて、春先の観光地になっているところがたくさんあるので、地名などにも注目してみましょう。「石楠花」の名所である可能性が高いです。
「石楠花」の特徴
「石楠花」は、豪奢な花を咲かせることから、「花木の女王」または「山の女王」と呼ばれています。「石楠花」は19世紀に中国からプラントハンターによって西欧に持ち込まれたことで、世界中で人気の出た植物です。
それでは、その世界中を豪華な花で驚嘆させ、席巻した「石楠花」の特徴を紹介します。
豪華な花
春に華やかな花を咲かせる「石楠花」は、白・ピンク・赤・黄・紫など花の色があり、形状は枝先に固まって房状に咲きます。「石楠花」には、「西洋シャクナゲ」と「日本シャクナゲ」に大きく分けることができ、その違いは主に、花の色と葉の裏側を見ることで判別できます。
「西洋シャクナゲ」の花の色は、紫・ピンク・赤・茶色・オレンジ・黄が主流で、「日本シャクナゲ」の花の色は、赤・白・薄桃色が多いです。また、葉の裏に細かい毛が生えているのが「日本シャクナゲ」で、生えていないのが「西洋シャクナゲ」とされます。
変種や品種が多い
「石楠花」は野生のものでも混合変異種が多く存在し、園芸用でも多数の交雑種があります。特に園芸品種は、育てやすいものが多く出回っているので、人気の花木の1つです。世界中で見ると5000を超える品種があると言われています。
元々高山に自生しているため、寒さには強く暑さに弱い品種が基本で、種から育てるには10年くらいかかります。鉢植えでも、剪定や接ぎ木などの手入れを行えば栽培は可能で、花を咲かせることができます。