有毒植物
常緑葉を持つ「石楠花」は、葉っぱをお茶にして飲む方もいるようですが、実は葉の部分に毒素を含んでいる有毒植物です。葉に含まれている毒は、痙攣毒で、摂取すると下痢や吐き気、呼吸困難を引き起こすことがあるので、安易に口にしないようにしましょう。
一部では葉っぱをお茶にして飲むことで、利尿作用・強壮効果があると言われていますが、実際にはそのような効用はありません。漢方の「石南(オオカナメモチ)」が日本に渡ってきた際に、「石楠花」「石南花」と表記が似ていた為、混同されたことが原因のようです。
「石楠花」の花言葉
「あの人は高嶺の花だ」という言い回しを聞いたことがある人は多いでしょう。この「高嶺の花」こそ「石楠花」を指していると言われています。そんな高貴で憧れの花「石楠花」の花言葉を紹介します。
威厳 ・荘厳
「威厳」と「荘厳」は、華やかでゴージャスに咲き誇るの花からつけられました。「威厳」は「堂々として近寄りがたい」、「荘厳」は「重々しく気高い」というニュアンスがあります。「高嶺の花」を意味する「石楠花」らしい花言葉です。
また「石楠花」は、昔は山中に行かないと見ることができないことや、山の神様のものに手を出してはいけないといった習慣から、考えられた花言葉でもあるようです。
危険 ・警戒
葉に毒を持つことからつけられた花言葉が、「危険」と「警戒」です。また、奥深い山に咲き、簡単には見に行けないことからもつけられたと言われています。「石楠花」の花言葉は、どれも手放しの褒め言葉とは言い難いので、人に贈る時は気をつけたい花です。
「石楠花」の英語名は?
「石楠花」の英語名は、「Rhododendron」です。ギリシア語で「赤」もしくは「バラ」を意味する「Rhodon」と「木」を意味する「dendron」が由来と言われています。ただし、当初は「石楠花」でなく、「キョウチクトウ」のことを指していたようです。
西欧では庭木として大変な人気を誇り、春先のホームセンターでは特設コーナーが作られていることがあるほど、愛されています。「石楠花」がツツジやサツキと同じツツジ科であることもあり、「Rhododendron」は日本人が思っている「石楠花」よりも広義で使われているため、注意しましょう。
最後に
「石楠花」について紹介しましたが、知っていることはありましたか? 毒があることを知らなかった人も多いのではないでしょうか。表記が似ている漢方と間違えて飲まないように注意しましょう。また、今では家の庭や公園でも気軽に見られる「石楠花」ですが、一度山の中に見に行くと、また違った印象を受けるかもしれません。
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