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LIFESTYLE雑学

2022.01.28

「蜉蝣」←なんと読む? 意味や種類・トンボとの違い・英語表現を紹介

夏頃、自然豊かな場所で見られることの多い「蜉蝣」。今回は、「蜉蝣」の漢字の読み方や特徴、代表的な種類やトンボとの違いについて解説します。

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「蜉蝣」の読み方と意味とは?

繊細な体に透明の羽をもつ「蜉蝣」。水のきれいなところを好み、自然豊かなところで見られることが多い昆虫です。そんな「蜉蝣」は、寿命がとても短いことから、古くから「はかないもの」の象徴としても用いられてきました。今回は、「蜉蝣」の特徴や名前の由来、そして見た目がよく似ているトンボとの違いを紹介します。

蜻蛉

「蜉蝣」は「かげろう」または「ふゆう」と読み、カゲロウ目の昆虫の総称です。

体長は大体10〜15mmほど。成虫は繊細な体をしており、きわめて短命です。夏頃に見られることが多い風流な印象を持つ昆虫で、主に水質がきれいな水辺に生息するといわれ、自然豊かな田舎で多く見られます。

幼虫は、カワゲラ類、トビゲラ類とともに、水生昆虫の代表です。成虫の「蜉蝣」は、細長い円筒形の体をしており、透明で大きな前羽を持っています。なんと口器は退化していており食事をとらないそう。幼虫は若虫(わかむし)と呼ばれ、河川の渓流や湖沼に生息しています。幼虫は成熟すると、水辺で羽化して亜成虫(あせいちゅう)になり、もう一度脱皮して成虫になります。

ちなみに「蜉蝣」の名前の由来は、成虫になって飛び交うさまを「陽炎(かげろう)」になぞらえたとされています。「陽炎」とは、地上から立つ水蒸気によって、空気が揺らぎぼんやりと見える現象のことです。

「蜉蝣」の一生ははかない?

「蜉蝣」は水中で卵からかえり、幼虫である期間は平均1年、長いもので3年ほどだそう。その後、亜成虫の時期はおよそ1日程度。すぐに脱皮して成虫になりますが、なんと成虫期間も1日程度だとか。短い種類では、さらに4〜5時間しか生きられないそうです。あまりに寿命が短すぎますね… 。

蜉蝣

このように成虫期間が短いことから、「蜉蝣」は、はかないもののたとえに用いられるのです。「蜉蝣の命(短命のたとえ)」という言葉もあるほど。

古くは文学の中でも、はかないものの象徴として登場します。日本三大随筆のひとつ『徒然草 (つれづれぐさ) 』には、「かげろふの夕を待ち、夏の蝉 (せみ) の春秋をしらぬもあるぞかし」という記述がみられます。「蜉蝣」が夕方を待たずに死んでしまうことを挙げて、生命の儚さを説いているのです。

また、「蜉蝣」の分類階級には“目”という名称が使われていますが、これはギリシア語の「ephēmeros(わずか1日の命の意)」に由来するそうです。

「蜉蝣」の種類とは?

「蜉蝣」は世界に2000種類以上あり、日本にはフタオカゲロウ科、コカゲロウ科、ヒラタカゲロウ科、ヒトリガカゲロウ科など、10科21属60種以上が知られています。ここでは、主に日本に生息する「蜉蝣」を紹介します。

蜉蝣

1:フタバカゲロウ

カゲロウ目フタバカゲロウ属。日本の代表種。淡水の池や湖、沼などに生息し、世界中に分布する種類です。成虫の体長は10mmほどで、緑色がかった色から褐色のものなどがあります。幼虫は浅い池や学校のプールなどに住み、成虫は7月〜8月に現れます

2:モンカゲロウ

カゲロウ目モンカゲロウ科。大型の「蜉蝣」で、体長は約16mm。体は黄褐色で、雄の頭部は黒褐色。北海道、本州に分布し、晩春の夕方あたりに一斉に羽化し、群れで飛びます。

3:キイロカワカゲロウ

カゲロウ目カワカゲロウ科。日本にはキイロカワカゲロウ1種のみが生息しています。体長10mmほどで、黄色を帯びた羽を持つ種類です。頭部の中央から前胸まで褐色の縦紋があり、成虫は6月〜8月に羽化し、日本各地に分布しています。

4:クサカゲロウ

アミメカゲロウ(脈翅)目クサカゲロウ科。体長は約1cm。体は緑色、羽は透明な淡緑色で美しく、多くの翅脈(しみゃく)があります。5月~9月頃、草むらなどにみられ、街灯に寄ってくる習性が。幼虫、成虫ともに、アリマキを捕食します。優曇華(うどんげ)と呼ばれる、長い柄のある卵を屋内などにうみつけます。日本全土、台湾、ヨーロッパに分布している昆虫。

5:ヒトリガカゲロウ

カゲロウ目ヒトリガカゲロウ科。乳白色に曇った羽をもつ、特異な種類で、鱗翅 (りんし) 類のヒトリガに似ているためこの名が付けられました。体長は11mmほど、雌はやや大きく、太めであることが特徴です。夏に羽化し、明かりのあるところに集まります。

「蜉蝣」とトンボの違いとは?

細い体に大きい羽をもつ「蜉蝣」。その見た目はトンボとそっくりですよね。田んぼや道端で見かけても、どっちなのか見分けがつかない方も多いのではないでしょうか。 その上、トンボは漢字で書くと「蜻蛉」、カゲロウも漢字で「蜻蛉」と書くこともあり、同じ漢字を使うため、何かと混同されてしまいがちです。

そこで、両者の違いを簡単に解説していきます。

蜉蝣

「蜉蝣(カゲロウ)」もトンボも、同じ節足動物の昆虫網に属する昆虫です。ですが、「蜉蝣(カゲロウ)」はカゲロウ目、トンボはトンボ目に属しています。そのため、厳密にいえば種類が異なることになります。

また、両者とも幼虫は水中に住みます。カゲロウの幼虫には特に名前はないようですが、トンボの幼虫は「ヤゴ」と呼ばれます。子供の頃に、田んぼや学校のプールなどで見つけた記憶のある方もいることでしょう。

その後、カゲロウは亜成虫という独自の段階を経て成虫へと成長しますが、トンボには亜成虫の段階はありません。また、カゲロウの成虫には口がなく食事をとりませんが、トンボには口があり、餌を食べます。種類にもよりますが、トンボは成虫では約3か月ほど生きられるそう。「蜉蝣(カゲロウ)」に比べると寿命が長いようです。

英語表現とは?

「蜉蝣」は、英語で「mayfly」といいます。5月〜6月に羽化することが多いことから名付けられたといわれています。

最後に

「蜉蝣」の特徴や種類、名前の由来などを解説してきました。 「蜉蝣」の寿命が短いことは有名ですが、成虫になってから1日ほどしか生きられないなんて驚きです。これは、「蜉蝣」の成虫に口の器官がなく、食事の摂取ができないことも原因であるようです。

とにかく次の命を残すために懸命に生きる姿には、考えさせられますね。夏の水辺に飛ぶ昆虫を見つけたら「これは蜉蝣か、トンボか」と観察してみてはいかがでしょうか。

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