頓珍漢(とんちんかん)
「頓珍漢」とは、 つじつまが合わず、ちぐはぐになるという意味です。鍛冶屋の相槌を打つ音に漢字を当てた言葉で、打つ音が揃わないことが語源となっています。
「頓珍漢な人」「頓珍漢な話」という使い方をし、「支離滅裂」と同じく人の言動や行動に対して使う言葉です。
【例文】
・彼は普段は真面目なのに、たまに【頓珍漢】な行動をする
・そんな【頓珍漢】なことを言っていると、誰からも相手にされなくなる
・話が【頓珍漢】で、どうしても理解できない
乱雑(らんざつ)
「乱雑」とは、バラバラに乱れて無秩序な様子を意味しています。主に物事や場所などの様子を表す言葉です。「乱雑に書く」など、人の行動について使う場合もあります。
【例文】
・部屋の中が【乱雑】な状態であるのを見ると、長い間掃除をしていないことがわかる
・いつも【乱雑】に物を置いているため、大切なものがどこにあるかわからなくなった
・彼の書き方はいつも【乱雑】で、読めない文字がたくさんある
【目次】
「支離滅裂」の対義語
「支離滅裂」には対義語もあります。最初から最後まで一貫しているという意味の「首尾一貫」や、話の道筋が通っているという意味の「理路整然」があげられます。対義語の意味を知ることで、「支離滅裂」の意味がより深く理解できるでしょう。
ここでは、「支離滅裂」の対義語である2つの言葉について、意味や例文などを詳しく説明します。
首尾一貫(しゅびいっかん)
「首尾一貫」とは、態度や主張などが初めから最後まで変わらないことです。行動や言動が一貫しており、矛盾がないことを表します。
「首」は頭、「尾」は最後という意味があり、「首尾」は最初から最後までという意味です。内容がバラバラで一貫性がない「支離滅裂」とは、正反対の言葉といえるでしょう。
【例文】
・彼の行動はいつも【首尾一貫】しているため、信頼できる
・【首尾一貫】した説明をしないと、理解してもらえない
理路整然(りろせいぜん)
「理路整然」とは、話や物事の道理、文章などの筋道が整っている様子です。論理的で、最後まで破綻のない状態を表します。筋道という意味の「理路」と、秩序正しい様子を表す「整然」を組み合わせた言葉です。
【例文】
・プレゼンテーションの内容は【理路整然】としていて、とてもわかりやすかった
・【理路整然】と説明をしたので、誰も反論することができなかった
まとめ
「支離滅裂」はまとまりがなく、言葉と行動が一致していない様子を表す言葉です。主に人の言動に対して使う言葉で、言っていることと行なっていることが違う、話の内容がすぐ変わるといったときに使われます。
「滅茶苦茶」や「乱雑」など類語も多く、一緒に覚えて状況により使い分けるとよいでしょう。例文も参考に、「支離滅裂」の意味を正しく理解してください。
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