夏バテが気になる季節には「レモン」がおすすめ
あまりの暑さに食欲も低下しがちなこの時季。管理栄養士の渥美まゆ美先生によると、そんなときこそ活用したいのがレモンなんだそう。
「レモンの酸味による刺激は、胃腸の動きを活発化。唾液や胃液が出やすくなり、栄養の消化吸収に役立ちます。また香り成分であるリモネンはリラックス効果に役立ち、クエン酸と共にビタミンCは抗酸化力が高く疲労回復を助ける鉄の吸収をよくするので、疲労感軽減に役立ちます」(渥美先生・以下同)
そんなレモンを普段の食事に取り入れたいとき、特に夏にぴったりなのが、レモン果汁と野菜などを混ぜて凍らせるだけのレモン氷!
「猛暑が続く今年の夏おすすめなのが『レモン氷』です。レモン果汁と野菜などを合わせてジップロックで凍らせ、食べるときに袋の上からもみほぐして調味料と混ぜ、お好きな麺類を合わせてください。市販のレモン果汁は、開栓後、賞味期限にかかわらず冷蔵庫に入れて1~2週間以内に使い切る必要があるので、冷凍すると便利です」
今回は、そんなレモン氷を使った渥美先生おすすめのレシピをお届け。献立の幅が広がる麺類から、より手軽なドリンクまで、夏休みに頼れる4つのレモン氷活用法をご紹介します。
〝レモン氷〟を使ったひんやりレシピ
1:冷たいトマトのカッペリーニ レモン氷のせ
トマトは汗で流れやすいカリウムやカルシウムなどのミネラルが豊富。さらにトマトのリコピンは抗酸化作用が強く、夏バテや紫外線から身体を守ってくれます。抗酸化力が高いビタミンCが豊富なレモンとトマトのダブル効果で、夏バテを防止!
今回使うレモン氷は…トマトレモン氷
〈保存袋1袋分〉
・トマト 1個 (200g) ・レモン果汁 50mL
粗いみじん切りにしたトマトとレモン果汁を保存袋に入れ、平らにして冷凍する。
【材料 (2人分) 】
・サラダパスタ 160g
・ツナ缶 1缶 (70g)
・トマトレモン氷 250g
・青しそ 2枚
・[A] おろしにんにく 小さじ1
・[A] 塩 小さじ1/2
・[A] こしょう 少々
・[A] オリーブ油 大さじ3
【作り方】
(1) サラダパスタを表記通りに茹で、ザルにあけて流水でしめて水気を切る。
(2) 青しそを千切りにする。
(3) 油を軽く切ったツナ缶とトマトレモン氷を袋の上からもみほぐしてボウルに入れ、[A] を合わせる。(1) を加え、全体をよく混ぜる。
(4) 器に盛り、青しそを添える。
2:豚しゃぶネギ塩レモンそうめん
豚肉に豊富に含まれるビタミンB1は糖質の代謝を促し、体内で糖質がエネルギーに変わって体の代謝をよくしてくれるため、疲労回復の助けにもつながります。レモンを一緒に摂ることでさらに代謝を促進。
今回使うレモン氷は…ねぎレモン氷
〈保存袋1袋分〉
・長ねぎ 1本 ・レモン果汁 100mL
みじん切りにした長ねぎとレモン果汁を保存袋に入れ、平らにして冷凍する。
【材料 (2人分) 】
・そうめん 2束
・豚しゃぶしゃぶ肉 160g
・かいわれ大根 1/2パック
・ねぎレモン氷 80g
・[A] 白だし 大さじ1と1/2
・[A] 水 80mL
・[A] ごま油 小さじ2
・[A] 塩 小さじ1/2
・[A] こしょう 少々
【作り方】
(1) 鍋に湯を沸かし、豚しゃぶしゃぶ肉を1枚ずつ火が通るまで茹で、粗熱を取る。
(2) (1) と同じ熱湯でそうめんを表記通りに茹で、ザルにあけて流水でしめて水気を切る。
(3) かいわれ大根の根元を切り落とす。
(4) ねぎレモン氷を袋の上からもみほぐしてボウルに入れ、[A] を合わせる。
(5) 器にそうめんを盛り、(1) 、(3) をのせ、(4) を全体にかける。
3:ごまだれレモンつけ麺
ゴマのカルシウムと鉄を、レモンのクエン酸のキレート作用が摂取しやすくしてくれるのがうれしい一品。汗で多く失われがちなミネラルバランスを整えて、夏バテ解消につながります。
今回使うレモン氷は…ごまだれレモン氷
〈保存袋1袋分〉
・ごまだれ 100mL ・レモン果汁 100mL
ごまだれとレモン果汁を保存袋に入れ、平らにして冷凍する。
【材料 (2人分) 】
・中華麺 (生) 2玉
・もやし 1/2袋
・水菜 1/2株 (20g)
・煮卵 2個
・焼き豚 (スライス) 4枚
・青ねぎ (小口切り) 大さじ2
・ごまだれレモン氷 200g
・めんつゆ (3倍濃縮) 大さじ2
【作り方】
(1) 中華麺を表記通りに茹で、ザルにあけて流水でしめて水気を切る。
(2) もやしを耐熱容器に入れ、ふんわりとラップをして電子レンジ600Wで1分30秒加熱する。
(3) 水菜を4cm幅に、煮卵を縦半分に切る。
(4) ごまだれレモン氷を袋の上からもみほぐしてボウルに入れ、めんつゆを加えて器に盛り付ける。
(5) 別の器に中華麺を盛り、(2) 、(3) と焼き豚、青ねぎをのせる。
4:レモンキューブを入れるだけの爽やかドリンク
レモン果汁と水を「1:1」の割合で混ぜてアイスケースで凍らせ、いつものドリンクに2〜3粒お好みで入れるだけで、夏バテ予防にぴったりの一杯に大変身! 爽やかでさっぱりと飲みやすいドリンクを楽しめます。
今回使うレモン氷は…レモンキューブ
〈製氷機1個分〉
・レモン果汁 5mL ・水 5mL
レモン果汁を製氷機の半分まで入れ、水を残り半分入れて冷凍する。
【おすすめの組み合わせ1】牛乳+レモン氷
レモンのキレート作用で、体内に吸収されにくいカルシウムの吸収アップ! お好みではちみつを入れても。
【おすすめの組み合わせ2】トマトジュース+レモン氷
抗酸化力が高いレモンのビタミンCが、トマトのビタミンEやリコピンと合わさることで相乗効果が期待できます。
【おすすめの組み合わせ3】ジンジャーエール+レモン氷
本来ほぼ砂糖からなるドリンクにレモンのビタミンCをプラスすることで、体の代謝を助ける効果が。
【おすすめの組み合わせ4】コーヒー+レモン氷
レモンのキレート作用とコーヒーのポリフェノールが、ダブルで活性酸素抑制の助けに! お好みでシロップを入れても◎。
暑い季節はそれだけで疲労感に襲われがち。この夏はバテ対策にもうれしいレモン氷の活用レシピを、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。
教えてくれたのは…
渥美 まゆ美(あつみ まゆみ)先生
Smilemeal 代表 管理栄養士 。TV、雑誌、イベント出演等多数。商品開発や、商品PR、レシピ開発やレストランメニュー開発なども行う。企業向けの健康セミナーの講師や料理講師、高齢者向け介護予防教室など健康サポート事業にも携わる。著書『朝つめるだけ弁当188』『世界一ラクチンな栄養ごはん』西東社など。
情報提供:ポッカサッポロフード&ビバレッジ