2:コーナー部分が使い方によっては無駄なスペースになりがち
L型キッチンの場合、キッチンの奥行きが通常65cmとしてコーナー部の奥行きが約90cmとなり、奥まで手が届きにくくなります。そのため、広さはあっても頻繁に使うものは置きにくいといったことから無駄なスペースになりがちです。
また、コーナー部分の収納もキャビネット自体は広いのですが、物を出し入れする間口が狭いため大きな物が入らない、奥まで使いにくいといったところが難点です。
しかし、せっかくのスペースなので有効活用したいもの。次に、このコーナー部分の活用の仕方について紹介します。
L型キッチンのコーナー活用法
L型キッチンのデメリットとして紹介したコーナー部分ですが、使い方によっては有効的且つ特長にもなります。その活用法がいくつかありますので、ぜひ参考にして素敵なキッチンにしてください。
1:見せる収納でディスプレイスペースに
例えば、料理好きの方の場合、スパイスや調味料にこだわってその種類も増えがち。そのため収納場所に困るといった悩みがあるのではないでしょうか。
その解決方法として、L型キッチンのコーナー部分にスパイスラックを置いて「見せる収納」にしてみましょう。また、趣味に合わせた小物をディスプレイするなど、自分なりの空間を演出してみるのもおすすめです。
2:ワゴン収納庫を選択する
コーナー部のキャビネットの収納方法として、「ワゴン収納」を選ぶことをおすすめします。
通常フロアキャビネットの場合、奥のものも取り出しやすくするため引き出しタイプを選ぶのが通例。しかし、コーナー部には引き出しが取り付けできないため奥のものが取り出しにくく、使い勝手が悪いです。それを解決する方法として、ワゴンをコーナー部の収納庫として設置されたものがメーカーで用意されています。
ワゴンだと、キャスターが付いているのでそのままキャビネットから引き出せるうえ、引き出したところの空いたスペースから両側の収納物も取り出しやすい状態となります。もちろんワゴン自体も収納庫として利用できますので、コーナー部分のデッドスペースは無くなり使い勝手が良くなります。
3:コーナーにシンクを設置する
オーダーにはなりますが、コーナーにシンクを設置するという方法もあります。より大きめのシンクを設置することも可能。シンクの両サイドにスペースが取れるので、調理の作業スペースを確保しやすくなります。
4:調理家電置き場にする
炊飯器やオーブンレンジ、ホームベーカリー、卓上食洗機などの調理家電。どれも日常使うものですので収納してしまうと不便ですし、とはいえカウンターの上に並べて置くにも場所を取りますよね。
奥行きのある「L型キッチン」のコーナー部分なら、料理の邪魔にならないため常設場所として最適です。
最後に
「L型キッチン」のメリットはもちろん、デメリットとなりがちなコーナー部の活用方法については、ぜひ参考にしてください。また、リフォームの際にはちゃんとしたプロの設計者と打ち合わせを行うことも大切。そうすることで、より快適で使いやすいキッチン空間を実現でき、日々楽しく料理もできるはずです。
監修
藤井円工(ふじい・かずのり)
某大手電機メーカーにてシステムキッチンの商品企画開発に20年従事。
趣味は流行りの“ソロキャンプ”。最近では『商品企画が上手い人 提案が通らない人』と題した電子書籍を出版2021年ビジネスプロジェクト管理部門1位獲得。
2級建築士有資格。
ライター所属:京都メディアライン
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