L型キッチンとは?
「L型キッチン」とは、キッチン本体がアルファベットの「L」の字型にプランされたキッチンのことをいいます。一般的には、コーナー部分を作業や家電などを置くスペースとし、各辺のどちらかにコンロとシンクをそれぞれ配置します。そうすることで、作業動線が短くでき効率的になるため人気があります。
しかし、コーナー部分などはどのように使ったらよいか悩む方も多いはず。そこで、「L型キッチン」のメリット・デメリットや、おすすめのレイアウト方法、コーナー部分の便利な使い方について紹介します。
L型キッチンのメリット
まずは、「L型キッチン」のメリットについて確認していきましょう。
1:作業効率の良いレイアウトにしやすい
「L型キッチン」の最大のメリットは、効率的な動線を確保しやすいことです。調理作業をする際のシンクとコンロの配置を近づけることができます。鍋に水を入れてコンロへ移動するときや、使った後のフライパンをシンクでサッと水洗いするといった動作が、少ない移動距離でできるのでとても効率的です。
さらに冷蔵庫をシンクの隣に置くことで、冷蔵庫から食材を出す→シンクで洗う→コンロで調理するといった一連の作業がスムーズに行えます。専門的にはこの動線のことを「ワークトライアングル」といって、冷蔵庫・シンク・コンロの3点からなる三角形が正三角形に近づき、3辺の合計距離が510cm前後にできると、適正な作業動線になるといわれています。
長すぎると移動で疲れますし、短すぎるとスペースが狭くなって動きにくくなってしまうため、プランニングの際にはチェックしておくとよいでしょう。
2:複数人でも効率よく調理作業ができる
「L型キッチン」は、作業スペースを広めに取りやすいので、シンク側で下ごしらえをする人とコンロ側で調理をする人とで作業分担ができます。このように複数人で料理をしやすいのもメリットです。
さらにダイニングテーブルをキッチンのL字部分で囲うように置けば、料理の配膳・下膳も楽です。
3:壁付けと対面式、それぞれの良さを活かした間取りで設置できる
壁付けと対面式のそれぞれのメリットを取り入れたレイアウトに設置できるのも、L型キッチンのメリットです。L型キッチンのレイアウトとして、2面とも壁付けにするレイアウトと、シンク側を対面式としコンロ側は壁付けにするレイアウトの2タイプが一般的です。
2面とも壁付けにするレイアウトは、ダイニングキッチンとしてリビングは別室としたい場合や、壁に向かって料理に集中したいという方におすすめです。
シンク側を対面式としコンロ側は壁付けにするレイアウトは、対面式には憧れるけれどコンロの油はねが気になるといった方、またコンロ側は壁付ですが、リビングに背を向けずに料理できるため小さな子どもがいる家庭などは目も届きやすく安心です。
L型キッチンのデメリット
次に、デメリットについても確認していきましょう。リフォーム後などに後悔しないよう知っておくことは大切です。
1:I型キッチンから変更する場合、他のスペースが狭くなる
「I型キッチン」から「L型キッチン」にリフォームする場合、L字型に曲がった部分によってダイニングやリビングスペースが狭くなってしまいます。キッチン以外の周りのスペースも考慮してカップボードなどの配置バランスを考えましょう。
部屋の大きさによっては圧迫感を感じる場合があるため、プランニング段階でリフォーム業者などに相談したりすることが大切です。
狭い部屋だけどL型キッチンにしたいという方は、メーカー既製品でシンク側180cm、コンロ側165cmといったコンパクトサイズのものもあります。また、オーダーキッチンだとシンクやコンロの位置、キッチンの奥行きなどもミリ単位で調整が可能なので、こだわりのある方は一度オーダーキッチンも見積りしてみるのもよいでしょう。