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LIFESTYLE 夫婦

2023.01.09

夫の浮気がきっかけの“別居婚”から再び夫婦同居へ…でも一緒に暮らすのがしんどい

仕事の都合などから「別居婚」を選択する40代夫婦も、以前ほどは珍しくなくなりました。しかし一度別居婚を選んだのちに再び夫婦で同居生活を送るとなると、さまざまな課題が見えてくる現実もあるようです。まさに今、そんな体験をしている40代女性のエピソードです。

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結婚9年…別居婚から再び一つ屋根のしたで暮らすことに

40代前半の千尋さん(仮名)は、4歳年上の夫と結婚9年目。ふたりの間には息子と娘がいますが、5年前に夫の浮気が判明した際に離婚寸前まで夫婦仲が冷え切り、その後“別居婚”という形で生活をしてきました。

「別居婚は、夫婦再構築のためというわけではなく子どものための選択でした。まだ当時は子どもたちが小さかったので、私が完全なるシングルマザーで育てていく自信がなかったのと、夫が離婚を望まなかったことなどがあり、じゃあ別々に暮らそうとなったんです。

会うのは月に数回で、そのくらいであれば私もイライラもせずに夫と会うことができたし、子どもたちも定期的にパパとの時間があることで心が安定していたようだから、この選択自体はよかったなと思っています。

だけど…、つい2ヶ月前に経済的な理由から夫と再び同じ家で暮らすようになり、やっぱり私たちは無理かも…という気持ちが強くなっています」

コロナ禍を通じて、世帯収入が激減してしまった千尋さん夫妻。以前のように2つの家を維持するだけの経済力がなくなってしまったことから、家族が同じ家で暮らす決断をしたそうなのですが…、再び夫と暮らしてみたら「イライラしかない」と千尋さんは感じています。

すでに夫への愛情はゼロ。離婚を考えてはいるが…

「夫の浮気が判明した時点で、すでに私から夫への愛情はゼロ。だからただの同居人って感じなんですけど、別居婚に慣れてしまっていたから、夫が家にいる生活が落ち着かないんです。結局私は、夫の過去の浮気を許せていないんです。こんな感じの毎日が続くと思うとウンザリしかなくて、こうなったら離婚するしかないのかなぁって思ってしまっています。

別居婚を決めたときには、まだ子どもが小さかったんですよね、でも別居期間中にプレシングルマザー生活みたいな感じでひとりで子育てをしてみて、これなら大丈夫かなって自信もついたし、親に相談をしたら『離婚するなら、子どもたちと一緒に実家に戻ってきていいよ』って言ってくれているので、もう決断してもいいのかなって気がしているんです。

本当は以前のように、ずっと別居婚スタイルで続けられるのが理想だったんですけどね。お金の問題があるので、それはもう叶わないから…。離婚するなら早いほうがいいのかなって思いながらも、まだ行動に移せなくて、でも夫が家に帰ってくるたびにイライラしてしまって、いつどんなふうに結論を出したらいいのか考えがまとまりません」

別居婚でうまくいっていた夫婦でも、一緒に生活をすることによって不協和音が生じてしまうケースは珍しくないのかもしれません。今、千尋さんは自分がいつ行動に移すべきかを一番の課題として捉えているようですが、究極的には離婚は「いつでもできる」うえに「最終手段」。まだ再同居生活をスタートさせて日が浅いことからも、結論を出すのはもう少し先延ばしにしてもよさそうです。

長い夫婦生活では、同居生活をしている夫婦でも離婚の危機が訪れるもの。別居明けの同居となれば、相手への違和感が大きいのも致し方ないと割り切り、年単位で様子を見てもいいのかもしれません。もちろん、それよりも前に自分の中で「今だ」と決意するときがあれば、後悔のない形で新しいスタートを切ることも選択肢でしょう。

取材・文/並木まき

※個人が特定されないよう、エピソードには一部の脚色を加えています。

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