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2023.02.18

実母と暮らしたくて離婚を考える40代妻…息子は賛同したのに夫の同意が得られない

高齢になった義母のことを案じ、同居をしたいと考える40代女性も少なくありません。夫婦仲が悪い場合には、夫との仲を解消し、実家に戻って実母の面倒を見ようと考えるのも自然な感情でしょう。そんな決断をくだした40代女性のエピソードです。

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弱ってきた実母をひとりにしておきたくなくて

美穂さん(仮名)は46歳。結婚19年目で、息子は高校生です。夫婦仲は結婚5年目頃からは仮面夫婦に近く、息子のためを思って離婚せずにきたそうです。

「私、一人っ子で母子家庭で育ったんです。だから私が結婚してからは実母はずっとひとり暮らしをしてきたのですが、最近は実母も高齢になってきて以前のようにパワフルではなくなったことから、このままずっとひとり暮らしをさせるのが心配で、仕方なくて…」

シングルマザーとして美穂さんを育て上げた実母は、すでに仕事をやめ、隠居生活中。これまで美穂さんから生活費の援助をしたことはありませんが、どんなに大変でも弱音を吐かない実母に対して「そろそろ私がちゃんと面倒を見ないと」という気持ちが強くなっていると話します。

「夫と私はずっと仲が悪いので、私の母親と夫が同居をする可能性はゼロです。義実家側は義姉もいるから安心ですが、ウチは母親と私だけなので、母の老後は私が面倒を見るのが当たり前だと思っています。

でも、夫にそういう話をしても面倒そうな顔をして何も言わないんですよ。私が一人っ子なことも母子家庭で育ったことも知っているのだから、もうちょっとウチの母に思いやりをもってくれてもいいと思うんですけど、夫にはそういう優しさがないんですよね」

すでに息子には相談。「ばぁばと暮らしたい!」と言ってくれて…

実は美穂さんは、すでに夫との離婚を考え始めていて、息子にもその考えを相談したと言います。

「息子は“ばぁば”が大好きで、逆にパパとはあまり仲が良くないせいか『俺もばぁばと一緒に住みたい! パパはひとりで大丈夫だよ』って言っているんです。まだ高校生ですからどこまでわかっていて言っているのかはわかりませんが、私がパパと離婚をしてばぁばと暮らそうかと思っているとは伝えていて、賛成をしてくれているんですよね」

離婚をするにあたって気がかりだった息子が美穂さんの考えに賛成をしてくれたことで、美穂さんの気持ちは急速に離婚へと傾いたとのこと。あとは「行動するのみ」の段階にきているものの、実際の行動に移せないまま時間が経過しているそうです。

「離婚はしたいし、実家に帰って息子と母と暮らせたら、すごく楽しいだろうなって思うんです。だけど、夫に離婚を切り出しても相手にされないというか、まともな話ができなくて時間が過ぎています。

弁護士を入れてとか、調停を起こしてまで離婚をしようと思ってはいなくて。ずっと共働きだったので弁護士費用を出せるだけのお金はあるけれど、離婚後はきっともっとお金がかかるから、できれば離婚にはあまりお金を使いたくありません。だから話し合いで離婚したいのですが…、このままだと夫が了承してくれないままかもしれません。

私たちはすでに仮面夫婦になってかなりの年月ですし、今さら夫婦仲が良くなるとは思えないから、私はここで思い切って離婚をしてしまいたいんですけどね。どうしたら夫が離婚の話し合いに応じてくれるのか…、今の悩みのタネはそこです」

夫側に浮気や借金、暴力などの明確な離婚原因がない場合には、妻が離婚を望んでも難航するケースが少なくありません。どちらかが協議離婚をしたくてもすんなりと進まない場合には、弁護士など第三者を入れて話し合うほうが感情的にならずにすむメリットがあるものの、費用がかかるデメリットも。

今回のようなケースでは、ひとまずは別居の形をとることで、離婚へのきっかけにできる可能性も高そうです。別居期間もそれなりに長くなると、法的に離婚を認められる要素となるため、本気で離婚の決断を下したのであれば、行動に移してしまったほうがスッキリするのではないでしょうか。

取材・文/並木まき

※個人が特定されないよう、エピソードには一部の脚色を加えています。

夫婦や家族関係の悩み

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