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LIFESTYLE インタビュー

2024.05.31

【杏さんインタビュー】幅広い価値観に触れ、新しい場所に行って、見て。私も子どもたちも、学びの多い生活です

 

東京とパリとの二拠点生活を始めてもうすぐ2年。仕事と育児のバランス、海外生活の楽しみ方など、暮らしの中から気づいたこととは? とある事情をかかえた母親を演じた最新主演映画『かくしごと』についてもお話しいただきました。

子どもが苦しむニュースを見たら、守ってあげたいし、抱きしめてあげたい

いま気になっていることは、
きっと未来の自分につながっている

――3人のお子さんと共に東京とパリの二拠点生活を発表したのが、約2年前。インスタやYouTubeで配信するリアルなパリの様子やデュアルライフからは、生きる知恵や人生の楽しみ方が伝わってきます。

「最初に子どもたちとパリに行ったときはベビーカー移動で、ひとりでは大変なことも多かったのですが、街ではすぐに人が集まってきて、手を貸してくれるんです。子どもありきで社会が回っていて、暮らしやすさを感じることがあちこちに。10代から仕事で何度も訪れたパリですが、暮らしてみて初めて気づいたことです。

また、友人を家に招いて過ごすことも多くなりました。子どもたちにとっては、訪れるいろんな人に接し、いろいろな話を聞き、幅広い価値観に触れる、とても貴重な体験。自分と違う考えがたくさんあることを、身をもって学んでいるところです。

子どもたちを見ていると、言葉に出すことが言語の上達や脳の活性化につながっているのも感じます。だから私も、あらためて言葉を声に出すことを意識して。語学力のためでもあるけれど、ふだん使っていない筋肉を動かせば、美容と健康のためにもいいはずですしね。

そうしながら、日本にいたときは意識していなかったこと、知ることのなかった世界のニュースに触れて、日々学んで。今の体験がすぐに役立つわけではないかもしれないけれど、いつかどこかでつながって、人生を豊かにしてくれる。そうやって年月を重ねていけたらいいなと思います」

>杏さん30代のお仕事観については、Oggi.jpで

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子ども扱いはせず、フラットに接します

――最新主演映画『かくしごと』は、親子について、家族について、考えさせられる一方で、ミステリー的な要素もあり、楽しみ方はいろいろ。杏さんのおすすめの見方はというと…?

「ミステリーでありながら、現代のおとぎ話のようでもあります。子どもが苦しむニュースを見たら、守ってあげたいと思うし、目の前で困っていたら、温かいご飯をあげたり、抱きしめたりしてあげたい。ただ、それがまた何かを起こしてしまうこともある。そんな歯がゆさを、多くの人が感じるのではないでしょうか。ぜひ、自分だったらどうするだろうか、と考えながら見てみてください。見終わったあと、誰かと話したくなる映画です。

”かくしごと“を続けた家族が、どんなラストを迎えるか。私自身は温かい感情が流れるのかと思っていたら、背筋がひやっとするミステリーの要素が多いことに、気付かされました。特にラストシーンは脚本の素晴らしさが際立っていて、私が演じてみたいと思ったきっかけでもあります。

そしてもうひとつの見どころは、日本の夏ならではの美しい風景。長野の山や川、広い空、そして古い家屋など、どこか懐かしい気持ちにさせてくれます」

――映画では記憶をなくした少年(中須翔真)とのシーンが多かったですが、杏さんなりの子役との接し方はあるのでしょうか。

「もっと小さい子役さんの場合は、先に仲良くなっておくと、そのあとが円滑に進むということはあります。が、今回はある程度大きくしっかりとされていたので、子ども扱いというより、できるだけ対等に。

この作品は、いかにもお芝居っぽくつくり込んではいけないし、自然に話すことがなにより大事。監督は翔真くんには事前にきっちりセリフを覚えさせることはせず、テストも回数少なく、できるだけすぐに本番に行く、という方法で進めておられました。その手腕はさすがだなと思いました」

「ねずみさん、忘れちゃったのかな」
子どもについた小さなウソ

――映画の原作は北國浩二さんの小説『噓』。映画のなかでも、家族それぞれが抱えるウソや秘密が、見どころのひとつになっています。そこで、杏さんが最近ついたウソを聞いてみると。

「海外では、『子どもの乳歯が抜けたら、枕元の袋に入れて寝ると、ねずみがこっそり歯をもらいいに来て、お礼にコインを置いていく』という言い伝えがあります。生え変わってくる子どもの歯が丈夫でありますように、という願いが込められているのですが、私はついやり忘れてしまって。『ねずみさん、忘れちゃったのかな』なんて言ってごまかしました」

――この取材を終えてすぐにパリへ戻った杏さん。パリでの穏やかな生活と、東京での仕事。両方をバランスよく楽しみながら、「場所が変われば、自然とスイッチが切り替わる」のだそう。その様子からは、自分なりのペースをしっかりつかみ、強く、しなやかに、前進し続けていることがうかがえます。

>映画『かくしごと』のさらなる見どころは、Oggi.jpで

モデル・俳優

あん/1986年生まれ、東京都出身。2001年にモデルとしてデビューし、2005年からはNYやパリ、東京などの主要ファッションショーで活躍。2007年に女優でビュー。その後、NHK連続テレビ小説『ごちそうさん』(2013年)、ドラマ『花咲舞が黙ってない』シリーズ、『競争の番人』(2022年)で主演をつとめるなど、数々のドラマ・映画に出演。2023年は『キングダム 運命の炎』『翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~』『窓ぎわのトットちゃん』などの映画作品に出演。

映画『かくしごと』

絵本作家の千紗子(杏)は、長年絶縁状態にあった父・孝蔵(奥田瑛二)の認知症の介護のため、渋々田舎に戻る。ある日、事故で記憶を失ってしまった少年(中須翔真)を助けた千紗子は彼の身体に虐待の痕を見つける。少年を守るため、千紗子は自分が母親だと嘘をつき、少年と暮らし始める。千紗子と少年、そして認知症が進行する父親の三人の生活は、しだいに新しい家族のかたちを育んでいく。しかし、その幸せな生活は長くは続かなかった…。2024年6月7日全国ロードショー公開

出演:

中須翔真 佐津川愛美 酒向芳
木竜麻生 和田聰宏 丸山智己 河井青葉
安藤政信 / 奥田瑛二
脚本・監督:関根光才
主題歌:羊文学「tears」F.C.L.S.(Sony Music Labels Inc.)

©2024「かくしごと」製作委員会
公式サイト:映画『かくしごと』
公式X:@kakushigotofilm

 

ワンピース¥341,000・靴¥170,500(フェラガモ・ジャパン<Ferragamo>) ピアス¥495,000・リング¥550,000・ネックレス¥528,000(ポメラート クライアントサービスPOMELLATO)

ポメラート クライアントサービス 0120-926-035
フェラガモ・ジャパン 0120-202-170

撮影/高木亜麗 スタイリスト/中井綾子(crêpe) ヘアメイク/犬木 愛 構成/南 ゆかり



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