噂の頭皮マッサージは大人を眠らせる魔法だった!
生身の人の手でグイグイもみほぐされる快感!
「くそぉまた、ダメだったぜぃ」。わがアンチエイジング1課のボスが机を叩いてる。「今回のキャンセル待ちも、60秒で埋まったよ」。ボスはあるサロンの予約を半年も取れないでいる。「なんで、こんなに予約が入らないんだっどうも、おかしいから行ってこい」。完全に公私混同の指令を受けて急行したのは、大人気のドライヘッドスパ「悟空のきもち」。今、東京のキャンセル待ちはおよそ11万人、大阪は3万人。京都が発祥で、現在、東京と関西に4店舗(年明けに5店舗目の東京原宿店がオープン予定)。予約を取るのは至難の業だ。あまりの人気にパク…いやインスパイアされた店が次々に現れる状況なのだ。
ドライヘッドスパは、ひとことでいって頭のもみほぐし。髪のトリートメントが目的ではないから水は使わない。特に、「悟空のきもち」は、頭皮を刺激することで快感を高め、絶頂に達したところで一気に寝落ちさせる、「絶頂睡眠」がウリ。
「絶頂睡眠」!?これは、公序良俗に反する疑いがあるな。「いえいえ、怪しくないですよ(笑)。100%に近い率で眠ってしまうというだけです」と、ヘッドマイスター。「『絶対、寝ないぞっ』っていう人ほど、寝ますね(笑)。眠気解消ドリンクを飲んでくる人もいますよ。でも、寝てしまいます(笑)」。高い金を出して眠ったのでは、ソンした気になるではないかっ。刑事は絶対に寝ないぞっ「こっちも本気で寝かせに行きますから(ニヤ)。うちは〝睡眠のジェットコースター〟を目ざしてますんで」。かくして、真剣勝負がスタートした。マッサージは、頭に始まり、デコルテから肩甲骨まで、じっくりほぐされる。今流行りの筋膜はがしの頭バージョンとのこと。頭がふにゃふにゃに仕上がるのだという。
度肝を抜くテクニックや奇抜なパフォーマンスがあるわけではないが、そもそも人の手で頭皮をゆっくりもみほぐされた経験がないから、それだけでかなり〝うっとり〟やっぱり〝人の手〟っていうのがポイントで、人に触られるのって究極の快楽。で、10分を経過したころから、「ふんがっ」という自分の鼾で、ぼんやり目覚めること計3回。「やっぱ、寝ちゃいましたわ(苦笑)」と刑事。「負けました…」。静かにうなずくヘッドマイスター。完敗だった。そして、薄暗い店内から銀座の雑踏へ。疲れ目+老眼で最近かすみ続けていた視界がやけにクッキリ気持ちよく覚醒している自分に出会えた。あなたも真剣勝負してみる!? ただし、予約は至難の業だけど~。
「悟空のきもち/ごくうのきもち」
京都本店・大阪心斎橋店・東京銀座店・東京原宿店(18年1月オープン予定)
*現在、京都本店以外は新規予約の受付をしていません。
予約はHP(http://goku-nokimochi.com)経由でラインに登録してお待ちください。
60分¥6,200(頭〜首肩〜デコルテ)、90分¥9,050、120分¥11,900(90分以上はプラス足・腕も)
Domani1月号 美容刑事「FILE010」より
本誌構成時スタッフ:撮影/恩田はるみ スタイリスト/郡山雅代 構成/木更容子