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LIFESTYLE インタビュー

2024.08.25

松岡昌宏が語る仕事論「1日の終わりのビールをどうおいしく飲むか、それが仕事に対するモチベーション」【インタビューvol.2】

2021年にWOWOWで放送・配信され、大ヒットした警察ミステリードラマ『密告はうたう』が放送中! 主役を務める松岡昌宏さんのインタビュー後編は、松岡さんの仕事論や日々のルーティンについてうかがいます。

芸能界の第一線で長く活躍する松岡昌宏さんの人生観は「ひとつのことに執着をしすぎないこと」

WOWOWで放送中の『連続ドラマW 密告はうたう2 警視庁監査ファイル』。主役の警視庁警務部人事一課(通称ジンイチ)の監察係員・佐良正輝を演じる松岡昌宏さんにインタビュー。

仕事に対する考え方やコミュニケーションのとり方、大変なドラマ撮影を走り抜けるために毎日やっていることなどをうかがいました。

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『うまーっ!!』と思えるビールのために1日を頑張る

47歳である松岡さんの、仕事に対するモチベーションの源や目標はなんですか?

松岡さん(以下敬称略):僕は目標を持たないんです。モチベーションは人それぞれだと思いますが、僕の場合は「お疲れさまでした、撤収!」という言葉を聞くために頑張っている感じですね。

そのシンプルな考え方は若い頃から持たれていたのでしょうか?

松岡:そうですね、10代の頃からですね。ものすごく速いスピードで動いているから、ひとつのことに執着しすぎると時間がなくなっちゃうんですよ。どうして一所懸命働くかといったら、その日に飲む1杯目のビールがどれだけおいしく飲めるかということに命をかけているから(笑)

疲れている方がうまいのが基本だけど、逆になにもしていなかったときもおいしかったりするんですよ。でもそれは1日だけ。だから(仕事が制限された)コロナ禍では、17時まで我慢するとか、絶対にこれだけ歩くとか、なにかを課して飲んでいました(笑) どうやったら1杯目を「うまーっ!」って飲めるかが大事。

ちなみに、いちばん好きなお酒のおつまみはなんですか?

松岡:おー、これは難しいね。その日によって違うんですよ。今日は漬物かな。塩気を欲している気分。しば漬けをつまみながらビールをクッといきたいですね。

「いちばんのつまみは自分の汗」って言えるようになったらカッコいいけどね。汗の塩分を舐めながら酒を飲めるようになったら、もう境を超えたのんべえになっちゃうよね(笑)

セリフはどう覚えていますか?

松岡:僕は、記憶力はとてもいい方だと思いますね。ただ、記憶力とセリフを覚えることは違うんです。台本に書いてある言葉を覚えるのは暗記です。言葉を暗記して、登場人物の感情や言い方を乗せて発するのがセリフなんです。

着々と、言葉を覚えにくくはなっていますね。これは、20代でも80代でも年齢は関係ないと思います。47歳の自分は覚えられなくなってきているので、台本を読み込むしかない。いつもは移動中の車で覚えることが多いです。基本的に台本を1回読んでストーリーを頭の中に入れてから、それを分解して次の工程へ進めています。作風によっても、覚えられるスピードは違いますね。今回の作品は覚えにくい(笑)。

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自分の能力やキャパをつかみ、無理しないこと。「人は人、自分は自分」と言い聞かせながら気持ちの舵取りを

20代後半から30代女性は、同年代の人が自分より輝いて見えてまるで自分だけが取り残されているように感じる、幸福の低迷期に陥りやすいそうです。振り返ってみて、松岡さんもそんな時期はありましたか?

松岡:そのときは気づかなかったけれど、あったかもしれないですね。「モヤモヤしているんだよね」ということが言える人と言えない人がいて、言えればまだ大丈夫。なんだかわからないという不安をひとりで抱えて周りに言えない人がいちばん大変かもしれない。

人生の先輩として、アドバイスをいただけるとしたらどんなことでしょうか。

松岡:自分をしっかり持って、人の意見に惑わされないことじゃない?

…という松岡の言葉も「しょせん他人の言うことだ」と思えるといいんじゃないかな。人の意見を聞くということは大事ですが、10人いたら10個の意見があるわけだから。真面目な人ほど人の意見をちゃんと聞いて取り入れようとしてしまうけど、どこか無理が出てきちゃう。

1回きちんと自分と見つめ直して自分を大事にすること。ファッション誌を手に取って読める人はまだ気持ちに余裕があると思うから、きっと大丈夫です(笑)

松岡さんは、後輩には「松にい」と慕われ、先輩からはかわいがられている人たらしなイメージがありますが、コミュニケーションのコツはありますか?

松岡:うまくやろうとしないことかな。自分の実力以上のことを無理してうまくやろうとしてもできなくて、できない…と落ち込むという悪循環になっちゃうから。

例えば職場の人間関係がうまくいかなかったら、自分の中の職場の割合を減らしてプライベートを広げてあげるとかね。

年齢を重ねて、そう割り切れるようになったのですか?

松岡:割り切れていないけどね。なんでも解決しようとしない、なんでもうまくいかせようとしない。(気持ちが)落ちるときは落ちるから。自分でうまく舵取りをしながらやってきた気がしますね。

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朝はトマトジュース。夜のお風呂は絶対。体力が削られるドラマ撮影中は体に負担がかからないように節制を

松岡さんの毎朝のルーティンを教えてください。

松岡:まずは絶対に水を飲む。その後に、冷たいトマトジュースにリンゴ酢とヒハツ(コショウに似たスパイス)を入れて飲む。腹持ちがよくて、朝食代わりにもなります。

いつもは朝食を食べないのですが、ドラマをやっているときは今年からゆで卵を食べていますね。ゆで卵は塩派。醤油とコショウのときもあります。

お風呂やシャワーは夜ですか、朝ですか?

松岡:休みの日は朝にウォーキングしてシャワーを浴びます。仕事がある日は、仕事前に絶対にサウナに行ってむくみを解消。風呂は夜ですね。必ず入ります。

寝るときにこだわっていることは?

松岡:今はドラマ(の撮影)が終わってよく寝られるからなにも気にしていませんが、ドラマ中はちゃんと意識しています。寝る3時間前はなにも食べず、15時以降はカフェインを摂らない。できるなら、寝る1〜2時間前に風呂に入って、昼寝は13時までに15分する。そうしないともたないんですよ。

この日はいくつもの媒体を集めた取材日。分刻みでぎっしり詰まったスケジュールを全力でこなした松岡さん、きっと終わった後のビールはおいしかったのではないでしょうか。

今回の作品の撮影も大変だったと思います。

松岡:そうですね。撮影は全部終わっているので、あとは放送を待つだけです。

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※この記事は2024年8月12日にOggi. jpに掲載した記事内容と同一です。

撮影/小川健太郎(SIGNO) ヘア&メイク/赤塚修二 スタイリスト/井元文子(Creative GUILD) 構成・文/斉藤裕子

WOWOW『連続ドラマW 密告はうたう2 警視庁監察ファイル』

【Story】
ある日、警視庁人事一課(通称:ジンイチ)に1通の密告文が届く。捜査二課が追う特殊詐欺犯罪の捜査情報が何者かによって漏洩しているとされ、捜査を指揮する管理官の関与をもにおわせる内容だった。ジンイチに配属されて2年がたつ佐良(松岡昌宏)は、上司の能馬(仲村トオル)と須賀(池田鉄洋)に呼び出され、実態解明の指揮を執ることを命じられる。1年前にジンイチに配属された皆口(泉里香)、班長の原西(マキタスポーツ)、そして新たに異動してきた毛利(浜中文一)とともに、管理官の行動確認(尾行)を開始する。管理官の不可解な行動から、ある推論を立てる佐良。しかしそんなさなか、捜査資料の情報がネットで拡散され、佐良たちも危険にさらされる事態に発展する……。

【Cast&Staff】
原作:伊兼源太郎『ブラックリスト 警視庁監察ファイル』『残響 警視庁監察ファイル』(実業之日本社文庫刊)
監督:内片輝 山本大輔
脚本:鈴木謙一
音楽:大間々昂
プロデューサー:井口正俊 下田淳行 星野秀樹
制作プロダクション:ツインズジャパン
製作著作:WOWOW

出演:
松岡昌宏
泉 里香 池田鉄洋 浜中文一 マキタスポーツ/宇野祥平
戸塚祥太 宮崎秋人 猪塚健太 水澤紳吾 谷田 歩 飯田基祐 山本未來/眞島秀和 渡辺いっけい
仲村トオル

【放送日時】
毎週日曜22:00 全8話

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