【小倉優子さんインタビュー Vol.2】うちの子たちがそれぞれ別の学校や幼稚園に進んだその理由
「子供の教育も、なかなか想像していたようにはいかないものですよね。私自身は、自分の親から特に“勉強しなさい”と言われることなく育ってきた記憶があるんです。でも、いざ大人になってから“ああ、もうちょっと学生のうちにしっかり勉強しておけばよかった…”と思うことが多かったので、教育の分野にはアンテナを張って情報を収集し、長男が0歳のときには親子教室に一緒に通ったりもしました。今は長男は英語、書道、野球。次男は塾、書道、プールに野球。三男はピアノ、プール、そしてサッカーを習っています。
習いごとはそれぞれやってみたいことをし、学校については3人とも小学校受験をしようと考えていたんです。長男の場合は本人の負けず嫌いと順応性の高い性格も手伝ってか、受験準備もそれなりに楽しく取り組めました。たとえば“今からプリントを10枚やろう!”と言われてもなんなく取り組めるタイプでした。なにごとも非常にスムーズだったんです。
じゃあ、次男のときもお兄ちゃんと同じように進むのかな?と思っていたのですが、次男は小学校受験の塾には行きたくないと言いました。無理にさせるものでもないので受験はしないことにしました。いろいろ見学してみて、次男は今インターナショナルスクールに通っています。 自由な校風が合っているのか、学校生活を楽しめているようです。次男の得意なアートを伸ばすことができて、良かったなと思っています。
三男の場合は、英語も教えてくれる保育園に通っていたので、幼稚園とインターの幼稚園に見学に行ったら、“日本語のところがいい!”と言うので日本の幼稚園に通うことにしました。子供たちはまだ幼くても、それぞれがやりたいことを見つけ、進みたい方向に行けるようにサポートできたらうれしいです。感覚としては3人の応援団のような感じですかね(笑)。ただ、子育ても何が正解かはわかりません。日々悩んで、反省することばかりです」
最近“やりたいこと”を見つけて野球を始めた長男と次男
ワーキングマザーでありシングルマザーである小倉さんが、働きながら大学生として再就学していることに対して、お子さんたちはどのように受け止めているのかたずねてみると、
「 “ママは頑張っている”と思ってくれているからなのか、私がバタバタと忙しくしていることを理解してくれたり、家事を手伝ってくれたり、弟のめんどうをみてくれたりお手伝いもしてくれます。私自身は、大学に行ったら子供たちの勉強をもっとよくみてあげられるようになるかなと思っていましたが、現実にはそうはなりませんでした(苦笑)。6年生の算数の教科書を開いてみても、わからなくて。“ママ、こんなのやってない”と言ったら長男に“いやいや、小学校で教わっているはず”と諭されました(笑)。でもいい影響もちゃんとあって、私が家で机に向かって課題や勉強をすることで、子供たちの中にも自然と“勉強はするものだ”という空気が生まれている気がします。そのことはとても良かったのかなと思っています。みんなで一緒に勉強をすると、子供たちの集中力も上がってくるから不思議です。
子育てに悩みはつきものです。長男はもう小学6年生でそろそろ思春期ですが、最近では反抗期がないお子さんもいると聞いたりします。反抗期があってもなくても、親に反抗しなくていいように、お互いに意見を言いあって折り合いをつけられるような関係をつくれたら理想ですよね。でも、子育ても思い通りになんていきません。反抗期も立派な成長だと思えるような広い心をもてるように努力したいのですが、そうなれるか不安です。子育てを通して自分自身も成長させてもらっていると、日々感じることばかりです。
子育ての時間って、自分が思う以上にあっという間に過ぎていき、本当に年々子供たちに私がしてあげられることが少なくなるんだなと感じています。最近、長男と次男が野球チームに参加し始めて、土日は野球生活がスタートしました。朝から夕方までグラウンドで過ごす子供たち。子供たちが成長すれば、私が関われることがどんどん減っていきます。私は子供たちが好きなご飯をつくることなど、やれることでサポートし続けられたら。
大きくなれば子供自身が自分で決めて自分の進む道を選びとっていかなければならないので、長男と次男が自分の意志で“野球をやりたい!”と、やりたいことを自発的に言ってくれたときは、すごくうれしくなりました」
子供たちには“自分の人生を楽しめる人”になってほしい
「シングルマザーの私が、将来3人の子供に何を残してあげられるのかと言われたら、たぶん何も残してあげられないと思うんです。せめて自分で生きる力だけはもっていてほしいけれど、私自身はわりとネガティブな性格傾向をもちあわせているので、“最終的に何ものかにならなくてもいいから、3人とも自分の人生を楽しめる人になってほしい!”と願っています。
人に優しくできて、少しでも自分の人生を楽しめたら、職業もなんだっていいと思うんです。今度、高校時代に“自分はミラノでお寿司屋を開く”という夢を掲げて実際にそれを叶えたお寿司屋さんが日本に帰国されるんです。その方のお店に子供たちを連れていこうと思っています。“ミラノでお寿司を握るんだ”という夢を本当に叶えた人もいるんだよと、人生にはたくさんの道があるんだということを3人に伝えたいです。別に仕事をする場所は日本だけに限らなくて、日本以外の国で働いても楽しいだろうし、そんな選択肢もあることを知ってほしい。
その結果、別にグローバルな仕事をしなくたって全然いいんです。大切なのは自分が納得できる人生を送ることで、そんなふうになってくれたらうれしいです」
Profile
小倉優子さん
ママタレント・40歳|おぐら・ゆうこ/1983年、千葉県生まれ。16歳でスカウトされ2001年に芸能界デビュー。“ゆうこりん”の愛称でお茶の間の人気を博し、テレビや雑誌などで幅広く活躍。プライベートでは23歳のときに多忙な生活を見直そうと料理を学び、のちにパンアドバイザーの資格を取得する。20代後半で結婚と出産を経験。2022年にテレビ番組の大学受験企画の出演依頼を受け、自身の人生の転機とするべくチャレンジを決心。411日間に渡る受験勉強期間を経て、白百合女子大学人間総合学部児童文化学科に合格する。現在は12歳、7歳、4歳の男の子を育てるシングルマザーとして仕事に母業に学業に邁進中。2024年は大学の春休みを利用して健康アドバイザーと管理健康栄養インストラクター資格を取得。10月からは7年以上ぶりのドラマ『夜ドラ 未来の私にブッかまされる!? 突然現れた謎のオジサンは、30年後の自分だった!?』(NHK)に謎めいた女性・アヤママ役で出演中。
インスタグラム : @ogura_yuko_0826
オフィシャルブログ:『Yuko’s Happy Life』
シャツ¥22,000(アンタイトル) 肩にかけたニット¥15,950・帽子¥4,499(ワールドプレスインフォメーション〈デッサン〉) パンツ¥20,900(ノーベルバ〈ノマディス〉) イヤリング¥13,200(フーブス〈IRIS47〉) リング¥11,000(ココシュニック〈ココシュニック オンキッチュ〉) 靴¥39,600(ティースクエア プレスルーム〈デイト〉)、グローブ・ボール(スタッフ私物)
撮影/遠藤優貴 スタイリスト/渡辺智佳 ヘアメイク/森野友香子(Perle manegement) 撮影ディレクション/松崎のぞみ 取材・文/谷畑まゆみ
あわせて読みたい