生クリームの代用としてヨーグルトを使うと、カロリーは控えめに、さっぱりした味わいに仕上がります。
生クリームの代用に使えるおすすめ食材

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生クリームが必要なお菓子のレシピは、意外と多くあるものです。ただ、賞味期限が短く価格も高めの生クリームは、ふとお菓子作りがしたくなったときには冷蔵庫にない場合も多いでしょう。
そのように、生クリームがないときでも、家にある材料を少し工夫して使えば代用することは可能です。ただし、代用品ごとに向いているレシピや使い方が異なるため、用途に応じて選びましょう。
今回は家庭にある食材の中から、特に使いやすく再現度の高い代用アイデアを、向いている用途とともに紹介します。
牛乳とバター【加熱用におすすめ】
ほかの材料と混ぜて加熱するお菓子なら、「牛乳とバター」の組み合わせで生クリームの代用が可能です。割合の目安は、牛乳200mLに対してバター50g(比率としてはおおよそ3~4:1)です。一緒に加熱してバターを完全に溶かし、よく混ぜることで、生クリームに近い濃度とコクを持つ液体になります。
この代用方法はガトーショコラやプリンなど、材料を混ぜた後に加熱するタイプのレシピ向けです。泡立てるための脂肪分が足りず固まらないため、デコレーションには向きません。ホイップクリームを作るには乳脂肪分が35%以上必要とされていますが、牛乳にバターを足しても乳脂肪分を35%以上にするのは難しいのです。
また、お菓子作りに使うバターといえば無塩バターが基本ですが、風味の違いが気にならなければ有塩でも代用はできます。使用前にはしっかりと混ぜて乳化させましょう。
ヨーグルト【ヘルシー系レシピに】
手軽でヘルシーな生クリームの代用品としておすすめなのが、水切りヨーグルトです。無糖ヨーグルトをコーヒーフィルターやキッチンペーパーでじっくり水切りすることで、なめらかかつ濃厚なクリーム状になります。こちらはレアチーズケーキやムースのような、冷やして固めるタイプのお菓子にぴったりです。
ただし、ヨーグルト特有の酸味が残るため、生クリームを使うすべてのレシピに合うわけではありません。酸味があっても問題ないお菓子のレシピで代用しましょう。

ホイップ用途には向きませんが、しっかりと水を切れば絞り袋を使った簡単なデコレーションも可能です。
豆乳と油【アレルギーやビーガンにも】
アレルギーやビーガンなどの理由で乳製品を取れない人にとって、生クリームの代用にぴったりなのが「豆乳と油」です。豆乳と油を1:1の割合でブレンダーにかけ、しっかり乳化させることで、まろやかでコクのあるクリームになります。
使える油の例は、以下のとおりです。
・ココナッツオイル
・太白ごま油
・サラダ油
混ぜ込むだけでなく、条件を整えればホイップクリームのように泡立てて使うこともできます。ホイップしやすいよう乳化を安定させるには、一晩ほど冷蔵庫で寝かせるのが理想です。豆乳特有の風味が気になる場合は、バニラエッセンスや砂糖で風味を調整して使いましょう。
代用品で作れるおすすめお菓子レシピ

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せっかく代用アイデアについて解説しましたので、今度はそれらを使って作れるお菓子を2つ紹介します。どちらも初心者でも挑戦しやすく、手軽にお菓子作りを楽しめるレシピです。
牛乳とバターで作る簡単ガトーショコラ
生クリームがなくても、牛乳とバターの代用品でしっとりとしたガトーショコラが作れます。メレンゲを立てる必要がないため、材料を順に混ぜて焼くだけと手順も比較的簡単です。
<材料(直径15cmのケーキ型1個分)>
・板チョコ:1枚
・無塩バター:30g
・牛乳:90mL
・ココアパウダー:40g
・卵(全卵):2個
・砂糖:30g
・薄力粉:20g<作り方>
1. 板チョコを刻んでおく
2. バターと牛乳を耐熱容器に入れ、刻んだ板チョコも加えて電子レンジでバターと板チョコが溶けるまで加熱する(チョコレート入りの生クリームの代用品が完成)
3. 別のボウルに卵を割り入れ、砂糖を数回に分けて加えながら泡立て器でよく混ぜる
4. [3]のボウルに薄力粉をふるい入れて混ぜる
5. [2]で完成したチョコレート入りの生クリーム代用品を4のボウルに加えて混ぜる
6. [5]の生地をケーキ型に入れて軽くたたき、空気を抜く
7. 180℃に予熱したオーブンを170℃に設定し直し、約30分焼く
水切りヨーグルトで作るレアチーズ風ムース
カロリーを抑えながらも満足感のあるデザートが作りたいときは、水切りヨーグルトを使ったレアチーズ風ムースがおすすめです。ゼラチンで冷やし固めるだけの簡単レシピなので、初心者でも安心して挑戦できます。
<材料(直径6cm×高さ4〜5cm程度のプリンカップ約4個分)>
・水切りヨーグルト(1日以上しっかりと水を切ったもの):150g
・牛乳:200g
・砂糖:25g
・レモン汁:小さじ2〜3
・粉ゼラチン:5g
・水:大さじ1.5〜2<作り方>
1. 水に粉ゼラチンを混ぜてふやかしておく
2. 水切りヨーグルトと牛乳・砂糖をボウルに入れて泡立て器でよく混ぜる
3. ふやかしておいたゼラチンをレンジで10〜15秒温めて溶かし、[2]のボウルに加える
4. ゼラチンが固まらないようにサッと混ぜてこし器でこす
5. 容器に流し入れ、冷蔵庫で冷やし固める
市販のプレーンヨーグルト1パック(400g)をしっかり水切りすると、約150~200gになります。砂糖やレモン汁の分量は、甘さや酸味の好みに応じて調整してください。フルーツがあれば、固まった後にのせて食べるのもおすすめです。
まとめ

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生クリームが手元になくても、お菓子作りをあきらめる必要はありません。牛乳とバター・ヨーグルト・豆乳と油など、家にある食材を上手に組み合わせれば、生クリームに似たコクやなめらかさを再現できますよ。
レシピに合わせて適した代用品を選ぶことで、イメージに近い仕上がりになるでしょう。ふとお菓子を作りたくなったときに生クリームがなくても、代用アイデアを知っていれば「作りたい」という気持ちが冷める前にお菓子作りを始められます。
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Domani編集部
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