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2025.11.02

片栗粉で油をきれいにする方法とは。揚げ油の替え時を知らせるサインも解説

物価高が続く中、揚げ油はできるだけ使い回して節約したいという家庭は多いかもしれません。ただ、一度使った揚げ油の汚れが気になる場合も。そんなときは「片栗粉」で油をきれいにしてみるのも一つの方法です。片栗粉で油をきれいにする手順とともに、替え時と分かる古い油の特徴も紹介します。

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片栗粉で揚げ油はきれいになる?

揚げ油を片栗粉できれいにするというテクニックは、料理の知恵として話題になりました。ただ本当に片栗粉で油がきれいになるのか、手順はどうするのか気になる人も多いのではないでしょうか。

片栗粉で使った後の揚げ油がきれいになる理屈と、手順を分かりやすく解説します。

カットされたジャガイモと器に盛られた片栗粉の写真
(c)Adobe Stock

揚げかすを取り除くことは可能

片栗粉を使えば、揚げ物をした後の油から揚げかすをきれいに取り除くことが可能です。バレイショのでんぷんである片栗粉は、水に溶かして加熱すると粘度のある液体になります。水溶き片栗粉が熱い油の中で粘り気を持ち、揚げかすを吸着してくれるという仕組みです。

でんぷんなら性質は同じなので、片栗粉以外のでんぷんも揚げ油をきれいにするのに使えるでしょう。ただ、トウモロコシのでんぷんである「コーンスターチ」やサツマイモから採れるでんぷんと比べて、片栗粉は粘度が高くなっています。

なければほかのでんぷん粉でも代用できますが、揚げた油をきれいにするには片栗粉が理想といえるでしょう。

油の酸化は戻せない

「片栗粉で油をきれいにできる」といっても、あくまでも片栗粉が揚げかすを吸着してくれるだけです。酸化してしまった油を元に戻せるわけではありません。油の酸化とは脂肪酸が酸素と結合することであり、元に戻せない変化です。

特に不飽和脂肪酸が多く含まれる油は酸化しやすいとされています。多くの場合に揚げ油として使う植物性油脂は不飽和脂肪酸を豊富に含むので、揚げ物に使ううちにどんどん酸化していくといえます。

酸化した油は風味が悪いだけでなく、健康を損ねる可能性も。揚げ油を片栗粉できれいにしたからといって、使える回数が増えるわけではないことに注意しましょう。

揚げ油を片栗粉できれいにする手順

揚げ油の揚げかすを片栗粉できれいに取り除く手順は、熱した揚げ油で水溶き片栗粉を揚げれば完了です。用意するものと詳しい手順を整理しました。

【用意するもの】
・揚げ油:800mL(底の直径が24cmの揚げ鍋に3〜3.5cm入れた量)
・片栗粉:大さじ2.5〜3
・水:大さじで片栗粉と同量

【手順】
1. ボウルに片栗粉と水を入れてよく混ぜる
2. 揚げ油を160℃程度まで加熱する(菜箸を入れて細かい泡が出てくる程度)
3. 水溶き片栗粉が固まっていたら再び混ぜて鍋全体に回し入れるように注ぎ入れる
4. 菜箸で鍋全体を回し入れるように片栗粉を動かしながら1〜2分揚げる
5. 固まった片栗粉を油切りや網じゃくしですくい上げる

揚げ物が終わった直後にやっておけば、再加熱する手間が省けます。

片栗粉できれいにしても使えない油の特徴

片栗粉で揚げかすをきれいに取っても、酸化が進んで古くなった油は使えません。酸化した油は健康への懸念があるので、それ以上の使い回しを避けましょう。もう使えないと考えられる油の特徴を4つ紹介します。

揚げカスが残っている油の写真
(c)Adobe Stock

油独特の臭いが強い

油は酸化すると臭いが強くなります。多少油臭いと感じる程度なら、直ちに健康に害があるとは考えにくいでしょう。ただ不快に感じるほどの臭いなら、食中毒のような症状が出る可能性もあるので、新しい油に替えるのが賢明です。

油の色が黒っぽい

黒っぽく変色した油も、かすが取れたとしても使わないことをおすすめします。油が黒っぽくなる原因には揚げかすの沈殿もあるため、片栗粉でかすを吸着すると色が明るくなったように見えるかもしれません。

ただ油が黒くなる原因として大きいのは、酸化です。何度も揚げ物に使った油は、熱などによって酸化して黒っぽくなっていきます。揚げ物の仕上がりが気になるほど黒くなっている場合は酸化が進んでいるので、新しい油を使いましょう。

揚げたときに異変がある

揚げたときに普段と違う異変が見られたときも、油の酸化が進んでいる可能性が高いと考えられます。よく見られる異変は次の二つです。

・揚げ物中に泡がぶくぶくと出てくる
・170℃以上の中温にすると煙が出る

何度も揚げ油を使い回していて、普段揚げているときと違うと思ったら、もうその油は使わないと考えるのが安全でしょう。

揚げ物を取り出したときにベタつく

揚げ物に使うサラダ油などの植物性油脂は本来、サラッとしている油です。しかし酸化すると、粘度が上がってドロっとした質感になってしまいます。この状態の油で揚げれば、完成した揚げ物もベタつくでしょう。

揚げ物を皿や揚げ網に引き上げたとき、ベタっとして粘度が高いと思ったら油の替え時といえます。揚げている最中に気付いた場合は、できる限り同じ油での揚げ物はやめて新しい油を使ってください。

まとめ

一度使った揚げ油は、網じゃくしなどでこしても細かいかすが残ってしまう場合があります。そんなときは片栗粉を使って、揚げかすを取り除いてきれいにするのも一つの手です。とはいえ、片栗粉でかすを吸着しても、酸化した油は元に戻りません。

自分や家族の健康のためにも、使えなくなった油の特徴を参考に、タイミングを見て入れ替える必要があります。片栗粉で油をきれいにするテクニックは、あくまでも「揚げかすのない状態で気持ちよく使う」ためのものだと考えましょう。

メイン・アイキャッチ画像:(c)AdobeStock

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Domani編集部

Domaniは1997年に小学館から創刊された30代・40代キャリア女性に向けたファッション雑誌。タイトルはイタリア語で「明日」を意味し、同じくイタリア語で「今日」を表す姉妹誌『Oggi』とともに働く女性を応援するコンテンツを発信している。現在 Domaniはデジタルメディアに特化し、「働くママ」に向けた「明日」も楽しむライフスタイルをWEBサイトとSNSで展開。働く自分、家族と過ごす自分、その境目がないほどに忙しい毎日を送るワーキングマザーたちが、効率良くおしゃれも美容も仕事も楽しみ、子供との時間をハッピーに過ごすための多様な情報を、発信力のある個性豊かな人気ママモデルや読者モデル、ファッションのみならずライフスタイルやビジネス・デジタルスキルにも関心が高いエディターたちを通して発信中。
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