ゆで卵の保存方法

卵をゆでると、熱を加える前よりも持ちが悪くなります。保存方法を間違えて腐らせてしまったり、料理に慣れておらず保存方法がわからない人もいるでしょう。まずは、ゆで卵をどうやって保存すればよいのか、主な方法をふたつ紹介します。
冷蔵保存する
ゆで卵を保存するときは、冷蔵が基本です。殻付き・固ゆで卵の場合、殻が割れないように密閉できる容器に入れてから、冷蔵庫に入れましょう。殻付きなら半熟でも保存方法は同じです。
殻をむいてしまっているゆで卵の場合は、固ゆででも半熟でも腐りやすい状態になっています。速やかにラップに包むか密閉できる容器に入れるかして、冷蔵庫へ入れてください。
調理後に冷凍保存する
ゆで卵は凍ると食感が変わってしまうことから、基本的に冷凍保存には不向きです。特に殻付きのものは、冷凍後に膨張して殻が割れることもあるため避けたほうがよいでしょう。
ただし、固ゆで卵をフィリング(マヨネーズなどを混ぜ、サンドイッチやロールパンに挟む状態)にした場合は冷凍保存が可能ですし、解凍してもおいしく食べられます。
ゆで卵フィリングの簡単なレシピをご紹介します。
<材料(4人分)>
・ゆで卵:5〜6個
・バター:大さじ1.5〜2杯
・マヨネーズ:大さじ5杯
・牛乳:小さじ1杯
・砂糖:小さじ3杯(なくても可)
・塩・コショウ:適量<作り方>
1.ゆで卵を水に漬けて冷やす
2.殻をむいて黄身と白身に分ける
3.黄身をフォークでつぶし、白身は5〜6mm角になるようフォークでつぶすか包丁で刻む
4.ボウルにつぶしたゆで卵を入れ、塩・コショウで下味を付ける
5.残りの材料をボウルに入れ、よく混ぜる
甘味を付けたくない場合、砂糖は入れなくても構いません。塩・こしょうの量は用途や好みに応じて調整しましょう。
ゆで卵の保存期間

ゆで卵は長く持つ食べ物ではありません。適切な方法で保存していても、保存期間の目安を過ぎてから食べるとおなかを壊してしまう危険があります。ゆで卵はどの程度まで持つのか、冷蔵保存と冷凍保存に分けて目安を把握しておきましょう。
冷蔵の場合
ゆで卵を冷蔵庫で保存する場合、殻付きか殻なしか、固ゆでか半熟かによって保存期間の目安が変わってきます。それぞれの条件下での保存期間は、以下のとおりです。
・殻付きの固ゆで卵:2〜4日程度
・殻付きの半熟卵:1〜2日程度
・殻なしの固ゆで卵:当日中
・殻なしの半熟卵:当日中
殻をむいてしまった場合、殻付きの状態と比べて雑菌が繁殖しやすくなります。殻にひびが入ったものも、殻なしと同様と考えましょう。
冷凍の場合
前述のとおり、ゆで卵をそのまま冷凍保存するのはおすすめしません。ただ、フィリングのように調理して冷凍した場合、持ちはかなり良くなります。その際の保存期間の目安としては3週間〜1カ月ほどです。卵フィリングは幅広い料理に使えるため、ゆで卵を作りすぎて余ってしまったときは調理しておくと便利です。
冷凍した卵フィリングは、解凍すればサンドイッチの具や卵サラダのベースにできます。また、タルタルソースの材料として使うのもおすすめの食べ方。刻んであるため、冷凍によって白身の食感が変化しても、それほど気にならないはずです。
ゆで卵を保存するときのポイント

ゆで卵の保存に関しては、いくつか覚えておきたいポイントがあります。避けたい保存の仕方と、持ちが良くなる工夫をそれぞれ紹介します。
常温保存はNG
生卵は、直射日光が当たらない冷暗所であれば常温保存できます。食品庫などが保存場所の一例です。生卵の状態では、「クチクラ」という膜が殻の気孔から雑菌が侵入するのを防いでいます。ゆで卵にすると、このクチクラが熱で破壊されるため、気孔から雑菌が入り込めるようになってしまうのです。
ゆで卵を常温保存するとすぐに雑菌が繁殖してしまい、半熟だと数時間置いただけで食中毒になる恐れもあります。常温保存は、時間を置かずに食べる場合を除いて絶対に避けてください。特に半熟のゆで卵を冷蔵保存しない場合は、ゆでてから2時間以内を目安に食べることを徹底しましょう。
味付け卵にすると持ちが良くなる
味付け卵にして塩分を含ませることで、ゆで卵の保存期間が長くなります。塩自体に防腐作用はありませんが、浸透圧の関係で卵の水分が少なくなり、雑菌が繁殖しにくくなるためです。また、塩素イオンに防腐効果があるとされています。
味付け卵の保存期間の目安は、半熟なら冷蔵で3日まで、固ゆでなら1週間程度です。ゆで卵を長持ちさせたいなら、ぜひ味付け卵の作り方もチェックしてみてください。
<材料(4個分)>
・ゆで卵:4個
・しょうゆ:大さじ2杯
・砂糖:大さじ1.5杯
・みりん:大さじ2杯
・酒:大さじ1杯(なくても可)<作り方>
1.ゆで卵を冷やして殻をむき、保存用ポリ袋に入れる(しっかりと密閉できる耐熱のものが理想)
2.鍋にゆで卵以外の材料をすべて入れ、中火で沸騰するまで加熱する
3.沸騰したら火を止め、30秒程度置いておく(ポリ袋が耐熱性でない場合は、粗熱が取れるまで放置する)
4.鍋の煮汁を卵の入ったポリ袋に入れて揉み、味を染み込ませる
5.ポリ袋の空気を抜いて口をしっかり密閉し、一晩漬ける
これで味付け卵の完成です。ご飯のおかずやラーメンの具材など、幅広い料理に使えます。
まとめ

ゆで卵は常温で置いておくと簡単に雑菌が繁殖してしまうため、基本的に冷蔵保存しなければなりません。冷凍保存も可能ですが、食感が変わってしまいますので卵フィリングに調理してから冷凍しましょう。
味付け卵にしておくと、ゆでただけの状態よりも格段に持ちが良くなります。卵をゆですぎて余ってしまったときは、味付け卵にして保存するのがおすすめです。
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Domani編集部
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