送別メッセージやカードに使える一言
送別の場面での「お疲れ様でした」は、長年の功労をねぎらう、心のこもった言葉になります。カードに添える一言は、具体的なエピソードを交えると、より一層気持ちが伝わります。
・「〇〇さん、長年にわたり大変お疲れ様でした。新天地での益々のご活躍を心よりお祈り申し上げます」
・「いつも温かいお心遣いをいただき、ありがとうございました。〇〇さんと一緒に働けたことを、心から感謝しております。大変お疲れ様でした」
ここでの「お疲れ様でした」は、単なる挨拶ではなく、感謝と尊敬の集大成。ぜひ、あなたの言葉で温かいメッセージを添えてみてください。

英語ではどう伝える?|場に合った伝え方を考える
日本語の「お疲れ様」に直接対応する便利な英語表現は、残念ながら存在しません。なぜなら、文化的に「仕事の労をねぎらう」という習慣があまりないからです。そのため、状況に応じて気持ちを伝える言葉を選ぶ必要があります。
退勤時の挨拶
・”Have a good evening.” (良い夜を。)
・”See you tomorrow.” (また明日。)
大変な仕事を終えた同僚へ
“Good job!” / “Great work!” (よくやったね!)
“You must be tired.” (疲れたでしょう。)
“Thanks for your hard work.” (大変な仕事、ありがとう。)
最後に
POINT
- 「お疲れ様」は上下問わず使える現代ビジネスの標準挨拶。
- 「ご苦労様」は目上には不向きなので使い分けが必要。
- 社外対応では「お世話になっております」など別表現が基本。
「お疲れ様」というシンプルな言葉の背景には、相手への敬意や感謝、労をねぎらう温かな気持ちが込められています。しかし、その使い方一つで相手に与える印象は大きく変わります。
大切なのは、形式的に言葉を使うのではなく、相手との関係性や場面を読み取り、心を込めて伝えることです。
目上の方には丁寧さを添え、社外の方には適切な距離感を保ち、親しい同僚には温かみを持って。相手に応じた言葉選びが、信頼関係を深め、円滑なコミュニケーションを生み出します。
TOP・アイキャッチ・吹き出し画像/(c) Adobe Stock

執筆
武田さゆり
国家資格キャリアコンサルタント。中学高校国語科教諭、学校図書館司書教諭。現役教員の傍ら、子どもたちが自分らしく生きるためのキャリア教育推進活動を行う。趣味はテニスと読書。
あわせて読みたい


