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LIFESTYLE インタビュー

2019.06.03

「女・妻・母、どれも大切だからこそ3つの割合はほぼ均等に」コンシューマー&ビジネスマーケティング 統括本部 横塚知子さんの場合【女の時間割】

女には3つの顔、3つの時間割がある。チャイニーズ系アメリカ人の夫を支えながら総合IT企業で働く横塚知子さんの「女」「母」「妻」の時間についてうかがいました。

Text:
谷畑まゆみ
Tags:

デル株式会社
コンシューマー&ビジネスマーケティング
統括本部 部長・42歳
横塚知子さん

「女」時間

社内会議は基本、30分単位で実施。スムーズな進行のためにテーマと目的を明確に決めてから始めます

「会議の大小にかかわらず、まず最初に今日話したいことのテーマと目的を明確にします。30分で決断までしなければならないときにはメンバーに事前にメールで知らせておき、結論を用意しておいてもらう場合もあります」

「妻」時間

週に一度は家族でテニスのプライベートレッスンへ。夫と同じコートに立つことで相手のことがよく見えてきて学びや刺激を得ています

「レッスン前半は娘たち、後半は夫と私がコートに入って指導を受けます。お互い相手よりも巧くなろうと必死ですが(笑)、テニスを通して夫婦で切磋琢磨できる貴重なひとときです」

「母」時間

子どもと過ごす時間は長さではなく、深さや質のほうがより大切ではないかと。毎日夕食後は本を読みながらおしゃべりするんです。

「〝どのようにして子どもといる時間に深さを出していくのか〟を常に考えています。真面目な話をするときは一度手を止めてきちんと座り直して、目を見て聞くようにしています」

30代半ばまでは努力と負けん気で乗りきってきました

子育てしながら働くひとりの女性の中の、女・妻・母3つの顔。ミッション過多な毎日でそのバランスを意識することは難しいもの。しかし、総合IT企業のデル株式会社でコンシューマー&ビジネスマーケティング統括本部の部長として働く横塚さんはこう語る。

「私の場合、3つのパーセンテージがほぼ均等なんです。どれも同じくらい大切なので、片寄らないように気をつけています。片寄りはいわばリスク。やりたいことがたくさんある中でバランスをとろうと気持ちをコントロールすることが大切だと考えているんです」

横塚さんのこれまでの道のりをひとことで表すなら、負けん気を発揮しながら“目の前の壁”を常に乗り越えてきた努力家な人生。学生時代には自身の『未来の年表』をつくり、仕事や結婚、出産についての具体的な計画を掲げた。新卒入社したベンチャー企業の新規営業担当時代は、アポを1件とるために100本は電話をかけ続ける粘り強さを見せた。その後、一度は海外で仕事をしてみたいと思い立ち、マーケティング職として中国赴任するべく29歳で現在の会社への転職を決断。

「言葉が通じずコネクションもない国で、自分がどう道を切り拓き、仕事や人間関係を構築していくのかに興味があったんです。文化の違いから中国では毎日のように熱い議論を交わしましたが(笑)、その経験を通して“適応する”ことの大切さを学びました。異なる価値観を取り入れることは、新しい判断や選択肢が増えること。すごく勉強になりました」

この“外資系企業で働く”という選択は、その後の人生の大きな転機にもつながった。仕事上必要な英語の習得にも積極的に取り組み、中国赴任時代にはチャイニーズ系アメリカ人の夫と知り合って国際結婚。30代前半に長女と次女を出産、復職。家庭と仕事を両立させるという『未来の年表』も実現させたのだ。

水面下の努力は見せず、よき相棒であり愛に満ちた母であること

現在の横塚さんは、ダイレクトビジネスの推進やエンゲージメント施策に携わり、1日の大半は“人との対話”である会議が占める。

「仕事中はメンバーが気持ちよく働けるように率先して明るい雰囲気をつくり、日々のコミュニケーションを欠かしません。その際、自分が努力する姿や疲れを見せないことは、とても大切。“一緒にいるとなんだか元気になれる”と思われる人でありたいですね」

妻であるご自身については、“最良のパートナー”であると自己分析。

「自画自賛になりますが、夫にとって私は“いい妻”だと思っています(笑)。内助の功ではないですけれど、夫のこれまでをバックアップしてきました。ときにはあえて厳しい意見も言いますが、ケンカになることはなく、互いに相手をものすごく尊敬しています」

母である自分については“愛”とひとこと。

「無償の愛を注いでいますね。子どもをもって学んだこともたくさんありますし、あの曇りのない目で自分がしたいことを全力でやるなんて、ものすごいことだと思うんですよ。何か足りないものがあれば必要なものを補ってあげたいし、ひとりの人として尊重しながら、向き合っていきたいと思っています」

そんな横塚さんの今の『未来の年表』は…?

「最後は空欄にしてあるんです。人生は自分で創るもの。どう完成するかを楽しみに、前向きに切り拓いていきたいと思っています」

横塚知子

よこづか・ともこ/1976年、千葉県生まれ。大学院卒業後、ベンチャー企業を経て、28歳でデル株式会社へ転職。入社初年度に中国赴任を1年間経験する。29歳で国際結婚。30歳で長女、34歳で次女を出産。現在は日本市場のコンシューマー&ビジネスマーケティングを担当。週末は趣味のテニスのレッスンや、ジム通いを欠かさない。座右の銘は「明日死ぬと思って今日を過ごし、未来を生きると信じて今、努力する」。

Domani2019年6/7月号『女の時間割』より
撮影/真板由起(NOSTY)ヘア&メーク/今関梨華(P-cott)構成/谷畑まゆみ

テキスト

谷畑まゆみ

フリーエディター・ライター。『Domani』連載「女の時間割。」、日本財団パラリンピックサポートセンターWEBマガジン連載「パラアスリートを支える女性たち」等、働く女性のライフストーリー・インタビュー企画を担当しています。

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