【目次】
仕事以外の時間は子どもを優先
矢島さんのお子さんは小学4年生。“多感な時期だけに、できるだけ子どもとの時間をしっかりつくるようにしています”と語ります。
「朝は一緒に家を出て、彼女が友達と待ち合わせている場所までの5分間をおしゃべりタイムに決めています。
就業時間は9時から17時半ですが、私は16時半ごろに退社して自宅でテレワークを行う、フレックス勤務を選んでいます。会社を出たら、娘とは自宅の最寄り駅で待ち合わせ。今日あったことを話しながら帰ります。曜日によってはそのまま公文やバイオリンの習いごとに送ることもありますが、それ以外の日はまっすぐ帰宅。
夕食を終えたら、学校の宿題をみたり、バイオリンの練習につきあってから、一緒に入浴。習いごと以外の日もバイオリンにはできるだけ積極的に触れようということで、ひとりだと張り合いがないといけないので毎日私が練習につきあっています。
また私とお風呂に入るとほっとすると言ってくれたり、お湯の中で本音をかいまみせてくれることもあって、お風呂の時間は学校や学童、習いごとを1日がんばってきた娘とおしゃべりするひとときとして大切に過ごしています」(矢島さん)
あえて目標にしばられすぎない
「会社では就業時間内にミッションを遂行しようと張り詰めた気持ちで仕事をしていても、終業とともにスイッチをオフにして気持ちを“娘優先モード”に切り替えます。
娘大好きなので(笑)、会社を出たらすべての時間をなるべく彼女優先に過ごしていますが、昔からあまり目標にしばられないようにしようと考えているので、 “野菜はちゃんとここまで食べさせて…”とか “うちも○○しなくては”とか“習いごとに行かせなくちゃ!”など、親のほうが必死になりすぎないようにしています」(矢島さん)
気づけば家族にとっていいバランスが
「がむしゃらに仕事をしていた時期は、やっぱり仕事と子育てのバランスがうまくとれなくって“終わらない!”とバタバタしたり、子どもが遊びたがってぐずるときにそれに応えて、知らず知らずのうちにストレスをためてしまうこともありました。
でも、無理をしないと決めてからは少しづつうまく回せるようになってきて、ふと気づけば、娘がすくすく育って学校にも楽しく行ってくれて、今のこのバランスが家族にとっても自分にといってもちょうどいいバランスなんだと、自信がもてるようになりました。子どもに悲しい思いをさせすぎてもいけないし、仕事を頑張りたいときにはそれができるようなフレキシブルさをもてることが理想ですよね。自宅でのテレワークも可能な限り、娘が就寝してから対応しています。
休日はリフレッシュをかねて、たまに家の近くのホットヨガで汗をかいたり、緑の多い街なので娘を連れて大きな公園まで散歩をしたりしています。今、自分の中の比重を数字にするなら、仕事4:妻2:母4という割合でしょうか(笑)。子どもたちの世界もあるので、娘の全部を知っておきたいとは思いませんが、夫とふたりで彼女の成長をいちばん近くで見守れる今が幸せです」(矢島さん)
あわせて読みたい
▶︎「頑張りすぎす自然体であることを大切に」サントリーウエルネス CRM推進部 矢島珠巳さんの場合【女の時間割】
矢島珠巳
やじま・たまみ/1979年、千葉県生まれ。上智大学文学部英文科卒業後、サントリー株式会社(現サントリーホールディングス株式会社)に新卒入社。人事部に配属される。28歳で結婚、30歳で長女出産。32歳で人事部に復職後、34歳でサントリーウエルネス株式会社に異勤。広告・販促業務を経て、現在のCRM推進部へ。モットーは“無理をせず、自分らしく、自然体に”。最近の楽しみはママ友たちで集まるたまの会食。
インタビュー
谷畑まゆみ
フリーエディター・ライター。『Domani』「女の時間割。」連載担当。パラサポWEBマガジン連載「パラアスリートを支える女性たち」では、スポーツ栄養士の内野美恵さんの記事が公開中。
撮影/真板由起(NOSTY)ヘア&メーク/今関梨華(P-cott)構成/谷畑まゆみ