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LIFESTYLE 夫婦

2020.03.12

不倫相手が夫に密告!「バンドやろうぜ」から離婚寸前……家庭崩壊ラプソディ『あなたはどう思いますか?』

 

仕事を転々とする不倫相手からのまさかの返り討ちは夫への密告。『不倫女子のリアル』(小学館新書)などの著書がある沢木文が、東京で働く女性の恋愛事情をレポート。甘い禁断の果実に潜むリスク…あなたはどう思いますか?

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大学時代のバンド仲間との再会が、地獄の道の始まり

今回お話を伺ったのは…

真岡千夏さん(仮名・39歳)。東京都国立市出身・中堅私立大学経済学部卒業、IT関連会社勤務(年収600万円)。5歳年上の夫(システムエンジニア・年収700万円)と結婚10年。東京都心の賃貸マンション在住。子供は10歳の女子と、8歳の男子。身長157cm、ファストファッションの無難なデザインの服を選ぶ、地味なタイプの女性。

『ボヘミアン・ラプソディ』を2人きりで観に行く

千夏さんは、夫が在宅勤務の日は、残業や仕事の飲み会に当てていた。

「ウチの夫は、優しくておとなしい草食男子。結婚する時も私からプロポーズしたし、私の方がイニシアチブをとっていました。だから、子育ても一緒にしましたし、できる限り私の仕事のサポートをしてくれたんです。彼は腕がいいシステムエンジニアとはいえ、フリーランスのようなワークスタイル。だから会社員の私の安定収入は頼りにしていたと思います」

夫の欠点は、お酒が飲めないこと。

「私はお酒が強く、”一升の千夏””千夏の生中はピッチャー”と言われるくらいの酒豪。だから正直、夫は物足りなかった。最近は子ども達も大きくなり、外に飲みに行く機会が増え、大学時代のバンド仲間と半年に1回くらい会うようになったんです。去年の年末の飲み会の後、バンド仲間の一人から『ボヘミアン・ラプソディ』に誘われて、2人きりでいったところ、映画の高揚感もあって、初めて夫以外の男性と男女の関係になってしまったんです」

「ずっと千夏が好きだった」とささやかれる

相手の男性は、有名私立大学を卒業している、そこそこイケメン。関係が始まった当初、「不動産投資会社に勤務している」と言っていた。つまり、独身エリートなのだ。彼に千夏さんが結婚しない理由を聞くと、「千夏のことがずっと好きだったから」と答えたという。

「どのファンタジーだよ! どこのアンドレだよ! と言いましたよ」

ちなみにアンドレとは、名作マンガ作品『ベルサイユのばら』に登場する男性。主人公の男装の麗人を一途に想い続ける。

「千夏が好きだったから、結婚しなかった……と言われると嬉しいじゃないですか。でも冷静になって考えると、それっておかしいんですよ。私は地味だし、美人でもないオバサン。2人の子持ちの母親に、そんなことを言ってくるって、変ですよね。社会に適合しながら生きている男性は、そもそもそんなことは言わない」

その直感は正しく、彼は不動産投資会社に勤務していると言っていたが、ウソだった。

「非正規雇用の仕事を転々としながら小説を書いていたんです。かなりレベル高い大学を出ているのと、ホレた弱みで、コロッと信じてしまったのです」

男女の関係になってから、共通の友達から「千夏、あいつと仲いいみたいだけど、あいつは無職だよ」と言われた。

「そう言われてみると、私が外回りの合間に彼を呼び出してホテルに行ったり、会社帰りの30分とか1時間にデートできることに納得しました。いつもヒマなんですよ」

別の仲間が旗を振り、バンドを再結成する

それなのに、彼はデート資金に事欠かなかった。それは、親の援助があるから。

「実家が資産家なので、彼は月20万円近い不労所得を得ていたんです。それじゃ仕事に身が入らないですよね」

その後、元バンド仲間4人と『ボヘミアン・ラプソディ』の2回目を観に行き、音楽の良さを全員が再認識する。そしてバンド再結成の話が本格化する。

「夫は私が大学時代にバンドをやっていたことを知っている。スタジオに入って練習すると言えば帰宅が遅くなっても、飲んで帰ってきても疑われない。何よりも夫は私が生き生きとしていることが好きなので、バンドの活動の再会は、『いいんじゃないの』と言ってくれました」

仕事が忙しくて、練習時間がない……

しかし、普通の40代の社会人は多忙だ。忙しすぎてバンドの練習時間は作れない。

「ギターは大手広告代理店勤務、ボーカルはテレビ局勤務、キーボードの私も多忙、ドラムはレストラン運営会社の副社長をしている。ベースの彼だけヒマなんです。彼はきっと格差を突き付けられたような気持になったんじゃないかな。まさかの返り討ちに遭いました」

彼はSNSで自宅を特定。夫を待ち伏せし、密告

彼は千夏さんの夫に対して、「奥さんと恋愛しています」と告げに行く。

「彼は私の自宅を、私のSNSの投稿内容から割り出して、夫を待ち伏せ。そして密告したんです。ヒマな男と浮気するものではないですよね。それでウチは大騒ぎ。夫には『絶対に浮気していない』と言ったものの、潔癖な夫は浮気の気配が漂っただけで嫌悪感を示す」

夫からは「バンドを再開したのに、ライブがないのはおかしいと思った」と言われる。

「細かい夫はあらゆる根拠を示し、疑ってくる。それに対して、キッチリ反論しています。絶対に浮気していたと認めてはならない」

彼がこれから夫に対して何を言ってくるかわからないのが恐怖だ。

「彼が私との写真を夫に見せるかもしれない。子どもたちの信頼も失い、まさに今、地獄です」

これから一生ごまかし続けることは難しいかもしれない、という千夏さん。そのときどんな運命が待っているだろうか…。

写真/(C)Shutterstock.com

Writer&Editor

沢木 文

1976年東京都足立区生まれ。大学在学中よりファッション雑誌の編集に携わる。お金、恋愛、結婚、出産などをテーマとした記事を担当。著書に『貧困女子のリアル』 『不倫女子のリアル』(ともに小学館新書)がある。

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