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LIFESTYLE 夫婦

2020.03.12

ふたりめの子どもも欲しいけど、妻が女に見えません【ツマのトリセツ〜オトコの悩み相談室2】

ワーママになった妻が仕事と育児に夢中で夫は家に居場所がない…二人目の子どもも欲しいけど…さて、どうすべき?

「息子が生まれてから妻は子どもに夢中で…」

Aさん(36歳 メーカー勤務)
2年前に息子が生まれて、去年の4月から妻が職場復帰。子どもはかわいいですよ。生まれたばかりの頃は一目散に家に帰ってお風呂に入れたりあやしたりして、僕も頑張りました。でも、オトコは授乳もできないですし、僕が抱っこすると泣くし。子どもってやっぱお母さんが一番なんじゃないですかね?今も遊ぶのは僕がいいみたいだけど、いざっていう時にはやっぱりカミさんのところに行きますよ。カミさんは復帰してからというもの忙しそうで、家の中では子どもに夢中。とは言え疲れてるのか、出かける時に子どものものを忘れたりして、まあ僕も怒りはしないけど、そこまでして頑張る必要あるのかなって。

夫婦の会話もないし、なんか居場所がないんですよ。食事もね、子どもに合わせてるから味も薄いし、食べた気がしない。夕食まで僕の分を作るのも大変だろうし、自然と外食の回数と酒量が増えました。カミさんと行くんじゃないですよ、会社の仲間内でね。周りの話を聞いてると、みんな同じような境遇で。もちろん浮気はしてないです。コンプライアンスが厳しくなって、不倫がバレると一巻の終わりっていう空気もありますから、女性とは二人きりにならないように気をつけてます。週末はみんなで遊園地に行ったりして家族サービスもしてるし、まあそんなに危機感があるわけじゃないんですよ。ただふたり目も欲しいし、カミさんとこのままでいいのかなぁって、まあ悩みというほどじゃないかもしれませんが。

「奥様が女性である自分を取り戻す時間をつくってあげてください」

下河辺さやこ

前回、Aさんに育児に参加する気持ちがないこと、次にパートナーへの関心の低さ、そして根底にある無意識の男女差別の3つのポイントを指摘して、どうしたら育児に参加してると言えるのか、というお話をしました。

今回はパートナーへの関心の低さについてです。質問を拝見すると、Aさんにはご自身が良き夫でありよき父であるという自覚があるようですね。夕食を作るのが大変だろうから外で済ませてくる。週末は家族サービスをしている。なるほど。お気持ちはよくわかりましたが、Aさん目線では家族のためと考えているその行動が、もしかしたらご夫婦に溝を作っているかも知れません。奥様の立場に立って考えたことがありますか?

合理的に考えて夕食を同僚と飲んで済ませることや週末の遊園地がワーキングマザーをラクにしているかどうか。答えは断じてNOです。仕事をしているのは奥様も同じ。Aさんは子どものお迎えの時間や夕食を気にせずに残業したり、同僚と飲みに行ったりしていることを、当たり前だと思っているかも知れませんが、奥様はその当たり前のことすらできません。親として子どもと最大限寄り添いたい。一方で仕事もきちんとしていきたい。だから、職場ではお迎えの時間に間に合うように時計とにらめっこしながらタスクを処理し、飲み会も断るか、断らずとも事前に様々な調整をしてその日に備えるという人が、少なくとも私が取材したワーキングマザーの大半を占めています。

そんな中、パートナーが「夕食をつくるのが大変だろうから」という理由で帰ってこない。逆の立場だったらどう思われますか?この質問を拝見する限り、ご自身で夕食をつくるという前提はないと思われますが、とすると、毎日家族の食卓のために食料品をチェックして、足りないものや次のメニューを考えながらどこで何を買うのと新鮮で安いものが手に入るか考えて…ということも当然奥様任せにしているのでは…。見えない家事という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃると思います。時々料理がお上手な旦那様という触れ込みの方をお見かけしますが、奥様が本当に必要としているのは、たまに高級なお肉を買ってきて上手な焼き加減でステーキを作ってくれる人よりも、料理の前後の雑多な仕事をしてくれる人かも知れませんよ。

週末のお出かけも同様です。朝、ご飯を作って食べさせて子どもを保育園まで送って昼間は仕事をして、夕方またお迎えに行って食事、お風呂、洗濯、掃除、次の日の準備…週末にレジャーに行ったら、奥様はいつ美容院に行ったり自分のための買い物をしたり、友達に会ったりするのでしょうか。それどころか、十分な睡眠をとることや、ゆっくりお風呂に入ることすらできないのではないですか? それでは心の余裕がなくなってしまうのも当然です。

浮気をしない理由が「コンプライアンス」で、週末のレジャーが「サービス」とおっしゃっているのも気になります。照れもあるのかも知れませんが、一緒に暮らしていれば態度で伝わります。Aさんが夫であり父であっても男性であるように、奥様は妻であり母であっても女性であることをお忘れなく。

「子どもが生まれてから妻を女性として見れなくなった」というような声も時々聞きますが、夫婦は鏡のようなもの。あなたが奥様に関心がなければ、奥様からあなたへの関心もなくなります。奥様の笑顔があなたとお子さんをハッピーにしてくれるのですから、まずは奥様が女性としても輝けるような環境をつくることが大切です。せめて週に1日くらいは妻と母をお休みさせてあげてください。

第三回めに続きます。

メイン画像:(C)Shutterstock.com

Domani編集部

下河辺さやこ

雑誌Domani&WebDomani副編集長。AneCan、Oggi、Domani、Preciousなど仕事をする女性のためのファッション&美容編集者として女ゴコロを深掘りすること四半世紀。Amazonもなかった時代に入社3年目で出産後、連載「産みたい、でも…」などワーキングマザー向けのコンテンツの立ち上げにも携わる。instagram @sayako_shimokobe

 

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