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LIFESTYLE 夫婦

2020.04.24

「もう恋人の肌に触れられない」コロナで気づいた不倫の不毛『あなたはどう思いますか?』

 

新型コロナウイルスは不倫関係にある男女の仲をも壊しているよう。『不倫女子のリアル』(小学館新書)などの著書がある沢木文が、東京で働く女性の恋愛事情をレポート。甘い禁断の果実に潜むリスク…あなたはどう思いますか?

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慣れ親しんだ恋人の肌にウイルスを見た

お話を伺ったのは…

西村玲子さん(仮名・40歳)。東京都出身・中堅私立大学芸術学部卒業、マスコミ関連会社勤務(年収380万円)。同じ年の夫(映像制作会社ディレクター・年収700万円)と結婚12年。中野区内のリノベーション賃貸マンション在住。子どもは9歳の娘。身長155cm、モード系のドット柄の服やパールのアクセサリーを愛用する個性的な美女。

結婚1か月で夫に借金が判明し、結婚生活に絶望

玲子さんが婚活の果てに結婚した夫には、隠していた過去があった。

「私が結婚したいと思い始めた20代後半当時は、”婚活”という言葉もありませんでした。恋愛結婚が”当たり前”で、お見合いパーティなどは人に隠れて行っていたのです。そこで知り合ったのが全体的に”そこそこ”な夫。交際半年で結婚したのですが、夫に300万円の借金があり、さらにバツイチだった。これが結婚生活で一番ルンルンしているときに露呈。天国から地獄に叩き落された気分でした」

私の人生を返して!

玲子さんは、友達と同じように、中の上の家庭を作りたかった。

「共働きで、都心に近いオートロック付きのマンションを買って、子供を評判がいい公立小学校に入れて、私立中学校を受験させる。家にはダイニングテーブルとウォーターサーバーがあるという生活をするために、夫と結婚した。それなのに、ヤツには借金があった。しかも、ブラックリストに載っているから住宅ローンも組めないと言われた。私の人生を返して欲しいと思います」

徹底的に夫を見下す玲子さんだが、夫は申し訳ない気持ちがあるのか優しかったという。とはいえ結婚後に娘を授かり、一度は落ち着きを取り戻した。

ガマンしたのは2年だけだった

だが、夫に対しての不満は根底にくすぶり続けていたようだ。「こんなはずじゃなかった」という気持ちは、日に日に膨らみ、結婚2年で浮気に走る。娘を出産してから1年後のことだという。

「私、親の教育の影響で、借金とギャンブルに嫌悪感があるんです。事業借金とか、住宅ローンならいいのですが、夫の借金は、消費者金融で、しかもその原因はギャンブル。もうダブルパンチですよ。誘惑に弱い人は愚かだと思う。だから、次の人を決めてから、離婚しようと思って、浮気をすることにしたんです」

官僚、一部上場企業の社員、金融エリート……浮気相手はよりどりみどり

SNSで、玲子さんは浮気相手を物色する。娘は生後すぐに保育園に預けて仕事復帰をしたので、自由な時間もできた。彼女はバリバリ仕事をするタイプではない。

「趣味を通じていろんな人と会いました。夫が足元にも及ばない、ちゃんとしたエリートと恋愛をしまくったのです。官僚、上場企業勤務の男性、外資系金融マンなど、ホントによりどりみどり。婚活の時にあんなに苦労したのに、結婚してからはこんなに相手がいる。なんて人生は皮肉なんだと思いました。でも、関係を持つと、彼らは全員既婚者ということがわかった。私は遊び相手だったってことです」

欲しかったのは「次の結婚相手」だったが

その中で、たった一人、あらゆる相性が合う相手がいた。

「相手は5歳年下の既婚者で、家も近かったんです。彼のクルマに乗って、地元に近いエリアのラブホテルに行って関係を持つというのが、定番のデート。月1回くらいでデートを重ねて、あっという間に10年。夫のことは汚らわしい感じがして、娘を作るときにしただけ。彼と一緒にいると安らぐし、楽しいんです」

ただし、彼は玲子さんが狙っていたようなエリート男子ではない。

「地元の公立高校を出てから、家業を継いでいます。ゆるっと楽しくていい人なんですよ。かなり年上の奥さんはスキンシップが苦手だそうで、私とするときは情熱的になってくれてうれしかった」

10年間、月に1回程度の不倫関係は続いた。
ところが、緊急事態宣言が出た後、初めてデートした時に、玲子さんは自分の感覚が変わったことを感じる。

「あれはニューヨークの被害が報道されているときで、コロナへの有効な対策が叫ばれていた。それなのに、彼はマスクもしていないし、外回りの営業なども出ていた。ホテルに入って私はすぐに手を洗ったのに、彼にすすめてもやらない。『それよりも早く』と私を求めてくる。彼は毎回『1時間しか外に出られない』とそそくさとする。平常時はそれでもいいですが、今はそうではないですよね。だから、仕方なく入手困難なアルコールを消毒液をかけてあげました。でも全然私の気分が乗らない。彼の肌がウイルスまみれのように感じて、気持ち悪くなってしまったんです」

ダラダラと続く不倫関係を清算したのは…

夫は、玲子さんの言うことを聞き、几帳面に対策をしているという。

「爪ブラシをかけてきちんと洗っています。そんな姿を見ていると、夫でも『まあいいかな』と思えるようになったきた。不倫関係は清算しようかなと思っています。このまま外出が難しくなったら、いつ会えるかわかりませんからね」

コロナで在宅ワークになり一緒にいる時間が増えたことで親密さを増す夫婦と、離婚をする夫婦が2極化している。玲子さんはどちらの道になるのか…。

写真/(C)Shutterstock.com

Writer&Editor

沢木 文

1976年東京都足立区生まれ。大学在学中よりファッション雑誌の編集に携わる。お金、恋愛、結婚、出産などをテーマとした記事を担当。著書に『貧困女子のリアル』 『不倫女子のリアル』(ともに小学館新書)がある。



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