日本の原風景がここにある!
里山に包まれる茅かや葺ぶきの古民家宿 棚田の宿ささゆり庵
/2014年9月オープン
まるで神話の中の隠れ里!?
棚田と山々の絶景に癒されるスロウな休日
囲炉裏の火を囲む原始体験で心の平穏を取り戻す無二の時間
ここで過ごす休日は、宿へのアクセスからしてドラマティック。幹線道路から暗い山道へ逸れ、上へ上へと車を走らせると、視界が一気に開けます。眼前には水をたたえる棚田、彼方には光を浴びキラキラと輝く室生(むろう)火山群の峰々。迫力の景色は、近隣の伊賀地区と同様、多くの忍者が修行を積んだ地と聞いて思わず納得です。
そんな里山にポツンと佇むのが1日1組限定の貸し切り宿「棚田の宿 ささゆり庵」。宿泊棟となる築約200年の建物の主役は、大広間にある囲炉裏。到着直後はしんと冷たい空間も、囲炉裏に火を入れると、ほの温かさが宿ります。庵主の松林哲司(まつばやし てつじ)さんは「揺らめく炎を見ると心が静まり、火を囲むことで仲間や恋人との仲が親密になります。
現代人は上げ膳据え膳の旅ばかり。火を囲む原始的な体験を通して日々の疲れをほぐしていただきたい」と話します。薪をくべるのも、最初こそスタッフがアシストしてくれますが、その後の火のお世話は自分たちで。古くから続く人間の営みを追体験できます。
夕食(別料金)も、囲炉裏を使った料理を試したいところ。人気は「伊賀牛のしゃぶしゃぶ」。やわらかな和牛を堪能できるほか、目の前の棚田で収穫したお米をその場で炊き上げてくれるのもうれしい。囲炉裏端で食事をするという体験が、何よりのごちそうです。
昼、夕暮れ、星空と表情を変え続ける景色のクライマックスは、壮大な夜明け。高台に建つ宿は真東を向いており、晴れていれば目前から朝日が、雨や曇りなら雲海が眼下に広がります。清々しい太陽の光を浴びて、心と体のパワーチャージを。
たなだのやど ささゆりあん
奈良県宇陀市室生深野656 TEL:0745・88・9402 チェックイン15:00 チェックアウト11:00 1泊朝食付き¥23,000(税込み)~ 客室1棟(2名~。2018年2月には近隣に2号棟がオープン予定)
Domani12月号 別冊付録 今こそ行きたい!おいしい温泉宿&おこもりホテル18 より
撮影/コーダマサヒロ 取材・文/森本恵子 構成/田中美保・酒井亜希子・佐々木 恵・平澤奈々恵・赤木さと子(スタッフ・オン)
※宿泊料金は、特別な表記のない場合、1室2名利用時の1名料金(消費税・入湯税・ サービス料別)です。料金は変動する場合があります。 ※料理の内容は季節によって 変わる場合があります。
※掲載したデータは2017年10月18日現在のものです。