海外ではセレブのインスタから人気に火がつく
サーモンピンク色をした輝きのあるロゼワインは、グラスに注ぐだけで、心を浮き立たせてくれるお酒。友だちと陽気に騒ぐときには、華があって最高ですね。
▲ 海辺でロゼワインを飲むのはプロヴァンスの定番。日本でも同じように楽しみたい!
日本ではまだまだ、こんな気軽な飲み方は定着していないけれど、プロヴァンスロゼワインは、アメリカではすでに大人気! 全世界の輸出量の約5割は、ここアメリカで消費されているんです。そのきっかけとなったのは、誰もが注目するセレブたちの行動。南仏プロヴァンスへバカンスで訪れたセレブたちが、そのワインの美味しさに開眼。アメリカに帰っても友だちとのパーティーなどでロゼワインを飲み、その様子をSNSにアップすると、美しくカワイイ色合いが ”映え” することもあって、その人気がまたたく間に広がったというわけ。
▲ インスタ映えするロゼワインはアメリカのセレブたちに大人気。
「#yeswayrosé=絶対ロゼ」とか、「#roséallday=1日中ロゼ」とか、「#slaythenrosé=楽しい、興奮する、クールなことのあとにはロゼ」なんていうハッシュタグもたくさん登場! さらに、いまでは多くの有名人たちが、自らロゼワインづくりに携わるまでになりました。たとえば、すでに離婚してしまったけれど世紀のカップルとしてみんなの注視を集めたブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリーもプロヴァンス地方で「ミラヴァル・ロゼ」という銘柄のワインを販売。2017年、『スターウォーズ』の映画監督ジョージ・ルーカスはシャトー・マルギというワイナリーを購入。その独自のセンスが話題のミュージシャン、ポスト・マローンも今年の6月にロゼワイン「Maison No. 9」を発売し、2日間で5万本を売り上げたというから驚きです!!
アロマ豊かでおいしく、気軽に楽しめるプロヴァンスロゼ
▲ 黒ブドウをゆっくり潰して果汁を取ると、果皮の色がわずかに残りロゼ色に。そのまま発酵したものがプロヴァンスの辛口ロゼワイン。
もちろん、この大人気の裏にあるのは、その質のよさ。プロヴァンスはロゼワイン発祥の地であり、ここで生産されるワインのじつに約9割がロゼなのです。アロマ豊かでフルーティー、アルコール度数もそれほど高くなく、気軽に飲めるけれど洗練されている。ワインといえば、なにか特別の知識が必要なんじゃないの? なんていう心配もなく、楽しく高品質なワイン飲めてしまうのだから、もうこんなステキなことはありませんね。
協力/プロヴァンスワイン委員会 (CIVP)、テイスト・フランス・マガジン
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ライター
鳥海 美奈子
共著にガン終末期の夫婦の形を描いた『去り逝くひとへの最期の手紙』(集英社)。2004年からフランス・ブルゴーニュ地方やパリに滞在、ワイン記事を執筆。著書にフランス料理とワインのマリアージュを題材にした『フランス郷土料理の発想と組み立て』(誠文堂新光社)がある。雑誌『サライ』(小学館)のWEBで「日本ワイン生産者の肖像」連載中。ワインホームパーティも大好き。