「翻弄」の読み⽅と意味は?
「翻弄」という言葉は、波乱万丈な人生を描いた小説や、恋愛モノなどを読んでいると登場することがありますよね。また、恋愛において相手に「翻弄」されたり、思いもよらない状況に「翻弄」されることも。まずは、この「翻弄」の読み方と意味から解説します。
読み⽅と意味
「翻弄」は「ほんろう」と読みます。人を思いのままに弄ぶ(もてあそぶ)、人を思うままに扱う、という意味があります。
人(恋人など)に「翻弄」されるという使い方のほかに、運命に「翻弄」されるいうような使い方をされることもあり、主語が人であるとは限りません。
自分の意に反して行動や感情がコントロールできなくなり、振り回されることを、「翻弄」されると表現します。一般的には「翻弄する」よりも「翻弄される」と、受け身で使われることが多い言葉です。
使い⽅を例⽂でチェック
実際に「翻弄」の使い方を、例文を使って具体的に解説しましょう。
「恋人の言動に翻弄される日々に嫌気がさした」
恋人が、心当たりもないのに不機嫌な態度を取ったり、他の異性に興味のあるそぶりを見せたりすると、心穏やかではないですよね。このように、感情を弄ばれるような状況に嫌気がさして、関係にピリオドを打つこともあるでしょう。
「運命に翻弄される主人公を描いたストーリー」
映画やドラマ、小説などで、波乱万丈の生涯を送る主人公が登場するストーリーは、ドラマチックなもの。ですが、実際にそのような人生だと、疲れてしまうでしょう。
「緊急事態宣言の延長に翻弄される事業者」
「緊急事態宣言!」「まん延防止等重点措置!」「休業要請!」「緊急事態宣言延長!!」、発令されたり、名前が変わったり、延長されたり、ちょっと混乱気味。その都度、営業時間を変えたり、お酒を禁止したり、翻弄される事業者も多いことでしょう。
類語と英語表現
「翻弄」の類語と英語表現も覚えておきましょう。
類語:「手のひらの上で踊らされる」
「手のひらの上で踊らされる」は、相手の思惑通りに行動するさまです。
よく似た言葉に「手のひらの上で転がされる」というのがあります。「踊らされている」のほうは操られているというニュアンスがあり、「転がされている」ほうは、完全に支配されていて自力では立つこともできません。
よく、「嫁の手のひらで転がされているんですよ~」なんて表現する男性がいますが、これは、主導権は妻が握っている(支配されている)ということを意味しています。この場合は悪い意味で使われているのではなく、夫婦仲が良好な場合が多い印象です。