「耳恋」最年少ゲスト!『リョーマ!The Prince of Tennis 新生劇場版テニスの王子様』に出演する声優・武内駿輔さんにインタビュー
仕事、家事、育児…毎日頑張る女性のみなさんへのご褒美を! そんな想いからスタートした、WEB Domaniによる大人の男性声優へのインタビュー連載「女は耳から恋をする」。今回のゲストは、過去ご登場いただいた声優の皆さんの中では最年少でありながら、落ち着いた低音ボイスと芸達者な表現力が光る、武内駿輔さんです。
▲23歳とは思えない貫禄、そして「一体何者!?」と言わずにいられない卓越したセンスのよさ…全3回にわたって武内さんの魅力を深掘りします!
低音ボイスの持ち主でありながら、繰り出すキーの高さや表現は自由自在。渋い声を武器にしつつ、ディズニー映画『アナと雪の女王』シリーズではオラフ役の吹き替えまでも見事に演じ切っている…と紹介すれば、その〝七色の声〟の凄さがより伝わるでしょうか。先日出演したバラエティ番組では、本職のモノマネ芸人たちが舌を巻くほど高レベルなモノマネを披露するなど、表現者としての底知れない可能性を秘めた若手声優の急先鋒です。
『テニプリ』シリーズ初参戦!「このタイミングで参加できることにご縁を感じます」
そんな武内さんの最新出演作といえば、9月3日(金)に公開される映画『リョーマ!The Prince of Tennis 新生劇場版テニスの王子様』。20年以上もの長きにわたって多くのファンに愛され続けている『テニプリ』シリーズへの、待ちに待った〝初参戦〟となりました。
「自分が子供のころからアニメーションで見ていて、漫画も読んでいる…こんなに長く続く歴史ある作品に関われることって、なかなかないんです。すごく嬉しいです。そして〝新生〟とタイトルにある通り、新しい『テニスの王子様』を映画にして届けたい! という原作者であり製作総指揮をつとめる許斐 剛先生の挑戦と想いがあふれている作品でもあります。新たな世界が拓かれるこのタイミングでシリーズに参加できることにご縁を感じますし、ありがたいなと思っています」
そんな今作で武内さんが演じるのは、過去に迷い込んだ主人公・越前リョーマに立ちはだかるテニスギャング、ブー。筋骨隆々とした見た目と〝テニスギャング〟という肩書きからは、いかついキャラクターの印象を受けますが…。
▲ご覧ください! このモデルのようなスタイルのよさと、堂々たるポージング! 言動の端々からセンスのよさがにじみ出ていました。
「僕が演じているブー、そしてブーの双子の兄弟・フー(CV:竹内良太さん)。ともにガタイがよく、劇中のアクションシーンでは肉体派担当のようになっていますが、〝めちゃくちゃ目立つわけではないけれど何だか気になる存在〟をうまく出せたらいいなと思って演じました。ブーとフーは、同じくテニスギャングであるウルフ(CV:杉田智和さん)にこき使われる手下で、だけどそのウルフもまた自分のボスにはまるで頭が上がらなくて…」
と演じる武内さんも苦笑い。見た目のゴツさとは裏腹に、なんとも世知辛い立ち位置のキャラクターのようです。
「そうなんです、ブーは下っ端の下っ端(笑)。だから、肉体派として魅せるアクションシーンも、ただかっこいいだけでなくドタバタ感が出るようにしています。あとはやっぱりラップですね! 『テニスギャングって何だろう…?』とその肩書きに疑問を抱くと思いますが、物語が進んでいくと『あ、ラップを歌いながらテニスする人たちなんだ!』って納得できるんです」
そう、ブーとフーそしてウルフは、なんと劇中で主人公にラップバトルを仕掛けてくるのです。ちょっぴり斜め上いく設定のキャラクターたちが確かな存在感を放っているところも、『テニプリ』ならではの世界観!
▲歌唱力にも定評がある武内さん。ラルフとフーと繰り広げる劇中歌「RAP FESTIVAL」を一足早くチェック!
「冷静に考えたらおかしいかもしれませんが(笑)、それも『テニプリ』の世界に入れば『うん、こういうものだよね』と思えてしまうのがすごい! ラップを歌いながら戦うキャラクターに違和感が出ないよう、作品の世界に寄り添うことを意識しました」
レアな〝Wタケウチ〟がつくりだすのは、息ぴったりなチグハグ感!?
武内さん演じるブーの双子の片割れ・フーを演じるのは、深みのある低音が魅力的な声優の竹内良太さん。低音ボイス好きにとっては夢の共演ともいえる〝Wタケウチ〟が、双子役を見事に演じられています。音域も名前も似ている竹内良太さんとの共演、ラップソングも含めての感想のほどは?
「以前から良太さんのことが大好きなんです! 〝声が低いタケウチ〟同士で共通点があるね、とすれ違ったりするたびにお話してくださるんです。ですが、似た音域で活動をしていると同じ作品でご一緒できる機会はあまり多くないのが現実で…。こうして双子役でコンビが組めるなんて、本当に嬉しいかぎりです!」
と前のめりに竹内さんとのエピソードを話してくださった武内さん。その笑顔から〝Wタケウチ〟の関係性が伝わってきます。
▲「サングラスから目をのぞかせて遊んでみてください!」とリクエストすると、かっこよさの中にファニーさが混じった表情をカメラに向けてくれました。
「声質は似ていますが、やはりそれぞれの持ち味は異なっていて。そんなところが、セリフでも歌でもラップでも、いい意味で〝同じようでちょっと違う〟という双子ならではのニュアンスにつながったように感じます。一緒に録っていて、とても楽しい部分でしたね」
双子役ということで、気になるのがおふたりのコンビネーション。掛け合いシーンなどは、どのような気持ちで臨まれていたのでしょう。
「単独のセリフはそれぞれが自由にブーとフーを演じながら、一緒に動くときは呼吸や間のとり方をそろえて息ぴったりなふたりになれるよう心がけていました。ですが、ブーとフーは基本的にいつもオロオロしているコンビなので、息はぴったりあっているのにチグハグしている雰囲気を感じさせたいな、と(笑)。竹内さんとふたりで、連携よく、連携の悪さを演出しました」
ふたりそろって慌てる姿がとってもコミカルなブーとフー。主人公・リョーマの敵役でありながら思わず応援したくなってしまう…〝Wタケウチ〟が演じるブー&フーは見た目こそいかついけれど、なんだかキュートで愛すべきキャラクターですよね。
「そうなんです! そんな役どころを良太さんと一緒に演じられて嬉しかったです」
▲そしてこんな人懐っこい笑顔も。「笑顔、苦手なんですよ〜。だから撮影中はどうしても真顔になっちゃって!」と苦笑いする武内さん。たくさんの人から愛される理由がこの一枚から伝わってきます。
誰もが楽しめるストーリー、歌、そして3DCGアニメーション…「映画をよりエンタメとして満喫できる作品です」
〝Wタケウチ〟の魅力が息づく、映画『リョーマ!The Prince of Tennis 新生劇場版テニスの王子様』。作品を全体的にとらえたとき、どんな見どころがあるのでしょうか?
「『テニスの王子様』ではなく『リョーマ』という名前をタイトルで打ち出しているように、この作品は主人公リョーマとその父親の関係を描いた物語です。これまでのシリーズを応援してきてくださっているファンの方々も新たな面白さを感じながら観られる作品になっていると思います。その一方で〝親子の物語〟って、年代も性別も関係なく、個人でも、そして家族でも楽しめるものなんですよね」
この映画は、原作では未だ描かれていない『テニスの王子様』と『新テニスの王子様』をつなぐ完全新作のストーリー。また、多くの人が感情を寄せやすい〝親子の物語〟でもあることで、『テニプリ』シリーズを追ってきていない人でも自然と作品の世界に入っていくことができるんです。
「子供の頃や学生時代に『テニプリ』を見ていた方たちの中には、今はお子さんがいらっしゃって、〝新しい家族〟と作品を鑑賞するという人も多いかもしれませんよね。『テニプリ』の知識がゼロであっても楽しめる展開になっていますし、僕たちが歌っているラップをはじめとして、劇中歌がたくさん出てくるように、映画をより〝エンタメ〟として満喫できる要素がたくさん盛り込まれているんです。だから新しい家族との鑑賞にももってこい。3DCGのアニメーションという点も同様です。迫力満点な映像美とともに『テニプリ』の世界を堪能してください!」
どんな人でも、一度見たらその魅力にハマってしまうこと間違いなし! な本作品。今週9月3日(金)から公開です! ぜひチェックしてみてくださいね。
そして映画公開と同日に配信を予定しているスペシャルインタビューVol.2では、武内駿輔さん自身が考える「自分の声の強み・弱み」などについてお伺いしました! こちらの記事もお楽しみに♡
『リョーマ!The Prince of Tennis 新生劇場版テニスの王子様』9月3日(金)全国ロードショー!
『リョーマ!The Prince of Tennis 新生劇場版テニスの王子様』
2021年9月3日全国ロードショー
原作・製作総指揮:許斐 剛
原作:許斐 剛 「テニスの王子様」(集英社 ジャンプ コミックス刊)
「新テニスの王子様」(集英社「ジャンプSQ.」連載)
監督:神志那弘志 脚本:秦 建日子 劇中歌全作詞作曲:許斐 剛
CG スーパーバイザー:菱川パトリシア
アニメーションディレクター:由水 桂 CGディレクター:山田桃子 システムディレクター:城戸孝夫
エグゼクティブCGプロデューサー:千田 斎
音響監督:高寺たけし 音楽:津田ケイ 音楽プロデューサー:松井伸太郎
3DCG制作:The Monk Studios/株式会社ケイカ 協力:スタジオKAI
総合プロデューサー:依田 巽 プロデューサー:新井修平
制作・配給:ギャガ
《キャスト》
越前リョーマ:皆川純子
越前南次郎:松山鷹志
竜崎桜乃:高橋美佳子
エメラルド:朴 璐美
ウルフ:杉田智和
ブー:武内駿輔
フー:竹内良太
アダム・アンダーソン:山路和弘
クリス・バークマン:奈良 徹
ベイカー:楠見尚己
ウェズリー・ヴォーン:伊藤健太郎
<Decide>
手塚国光:置鮎龍太郎
幸村精市:永井幸子
<Glory>
跡部景吾:諏訪部順一
白石蔵ノ介:細谷佳正
公式サイト:gaga.ne.jp/RYOMA_MOVIE/ 公式Twitter:@ryoma3dtenipuri
©許斐 剛/集英社 ©新生劇場版テニスの王子様製作委員会
声優
武内駿輔
たけうち・しゅんすけ。1997年9月12日生まれ。現在の所属事務所である81プロデュース付属の養成所・81ACTOR’S STUDIO在籍中に声優デビュー。2015年、現役高校生ながらもアニメ『アイドルマスターシンデレラガールズ』のプロデューサー役に抜擢され、大きな注目を集める。翌2016年には、第10回声優アワードで新人男優賞を受賞。主な出演作に『KING OF PRISM』の大和アレクサンダー役、『アナと雪の女王』シリーズのオラフ役など。歌手としても活躍中。
撮影/トヨダリョウ ヘア&メーク/呉 あきえ 構成/旧井菜月・福本絵里香