持ち物が多いと思う人は、ムダにイライラすることが多いかもしれません。持ち物の数とイライラの感情は密接に関係しているのです。
持ち物の数は不安の数です。不安が大きい人は持ち物が多くなる傾向があります。私たちの生活に本当に必要なモノはじつはすごく限られています。歯磨き粉などの日用品は使い切ってから買えばいいはずです。ところが私たちはいろいろなモノを買い込んでしまいます。「なくなったときに困る」と、必要以上にモノを買い込んでしまうのです。
旅行のときだってムダに荷物が多くなっているのも「万が一のために」と、いろいろな考えが頭の中をよぎっているのです。
あなたにとって本当に自分に必要なモノはどれなのでしょうか。まずは財布の中から見直してみてもいいかもしれません。毎日出かける前に財布の中を見直すことを習慣にすると少しずつあなたの不安も持ち物も減っていくはずです。
「ちょっとやめてみようかな」の気持ちで
私たちが普段、とくに気にせずやっていることの多くは、じつはわざわざ自分をイライラさせることだらけです。自ら率先して悪い習慣を続けているようなものなので、まずはそれをやめるだけでイライラしなくなるといえるでしょう。
何か新しいことに挑戦するのは、とてもハードルが高く、腰も重くなると思います。だから新しい何かに挑戦するのは後回し。ストイックに暮らす必要はありません。まずは普段とくに意識することもなくやっていること、なんとなくでやっていることをやめるだけでムダにイライラしなくなる習慣は手に入ります。
ぜひ肩の力を抜いて「ちょっとやめてみようかな」と悪い習慣を断ち、いい習慣を始めてもらえればいいと思います。
一般社団法人日本アンガーマネジメント協会 代表理事
安藤 俊介(あんどうしゅんすけ)
怒りの感情と上手に付き合うための心理トレーニング「アンガーマネジメント」の日本の第一人者。アンガーマネジメントの理論、技術をアメリカから導入し日本の考え方、慣習、文化に合うようにローカライズする。教育現場から企業まで幅広く講演、企業研修、セミナー、コーチングなどを行っている。
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