ヨガ、ピラティス資格と美容の資格を義母のために「タダで使え」と…!?
美春さん(仮名・37歳)は、義実家と車で10分の距離で近居生活。結婚して8年、夫とのあいだには子どもがひとりいます。孫が小さいうちはアレコレと理由をつけて顔を出していた義母に苦労した経験もあり、子どもが小学校に入ってからは、意識的に義実家と距離を置こうとしているところです。
「義母は、もともと図々しい性格。ウチの実家からも、ちょっと迷惑がられているほどです(苦笑)。セコい性分がかなり強くて、自分だけが得をしようと、いつも必死。『お得』とか『セール』とかが、義母は大好きですね」
そんな義母に、あるときにひょんな会話の流れから「ヨガとピラティスの資格をもっている」と話してしまった美春さん。すると義母は、そのときを境に知り合いを勝手に家に集め、美春さんを呼び出しては、ヨガやピラティスを「タダでレクチャーしろ」と言うようになってしまいました。
「もともと資格はもってますけど、教えたことはないんです。その話も、義母にしたんですけど…。しかも、バイトみたいにしてくれるならまだしも、参加者からは会費をとるくせに、私には『タダでレクチャーしろ』と。今、私は在宅でイラストレーターの仕事をしているので、ヨガやピラティスをボランティアで教える時間があるなら仕事をしたいのに、義母はそれも理解してくれません」
夫に相談するも理解してくれず。義母のお小遣い稼ぎに付き合う日々
月に2、3回とはいっても美春さんの精神的な負担も大きく、たまりかねて夫に相談するも、知らん顔。「テキトーに断れば?」と面倒そうに言われてしまったそうです。
「夫はそう言いますけど、実際に私が断ったら、義母がギャーギャーと大騒ぎするのは目に見えています。親族は切っても切れない関係ですから、揉めたくないなら私が我慢するしかないのかなって。でも、我が家は生活もカツカツなので、レクチャーするならその分のお給料は欲しいんですけどね…」
最近では、会の参加者から「こんなレッスンをしてもらいたい」という要望も増えてきていて、美春さんは困惑するしかないそう。参加者は会費を払っているわけですから、要求レベルが上がるのも無理はないと思っているそうです。
「どうしたら、この状況をやめられるのかって毎日考えていますが、義母は“嫁にヨガやピラティスを教えられる資格がある”という優越感に浸りたいみたいで、ここで私が水を差すわけにはいかない雰囲気。しかも、義母にしてみれば、原価がかからずにお小遣い稼ぎができるので、オイシイですよね。義母の興味がなくなるまで、ひたすらこんな状態が続くのかと思ったら、ため息しか出ませんね」
セコい性分の義母がいると、妻がもっている資格までも、自分のために利用しようとするようです。プロに対して「タダでお願いする」のは、親族関係でなくても複雑な感情が生まれる原因にも。こういった義母は、自分が気分良く進めていることを邪魔されると露骨に不機嫌になる人も多いだけに、妻の苦悩は絶えませんよね…。一日も早く、義母が別のことに関心を向けてくれるのを願いつつ、夫がもう少し妻の負担に寄り添ってくれれば、早期解決を狙えるかもしれません。
取材・文/並木まき
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