「サブカルチャー」の意味や由来は?
「サブカルチャー」は「サブカル」と略されることがあります。一体、どのようなものが「サブカル」なのでしょうか。
意味
「サブカルチャー」は、「下位」や「補助」といった意味のある「サブ」に、「カルチャー」という言葉が融合しています。ある社会に一般的にみられる行動様式や価値観をその社会全体の文化と捉えたときに、その文化の内部にありながら、ある独自性を含む行動様式や価値観のことを「サブカルチャー」というのです。
由来
「サブカルチャー」と対比してあるのが「メインカルチャー」や「ハイカルチャー」と呼ばれるものです。「メインカルチャー」や「ハイカルチャー」とは、ある社会において伝統的な主流文化のことを指しています。そういった格式の高い主流文化のアンチテーゼとして、マイノリティな文化を指す際に「サブカルチャー」という言葉が生まれました。
日本では、戦後になってから「サブカルチャー」という考え方が発展します。もともとは、主流の文化ではなく、それに反発する一部の人々を担い手とした文化を指す言葉でしたが、徐々に大衆から支持されるようになり、近年に至っては、マイノリティなものではなく、大衆的文化として多くの人に親しまれています。
したがって、海外での「サブカルチャー」と日本で用いられる「サブカルチャー」は少し意味が異なります。海外では支配的文化に対してマイノリティな文化を指す際に「サブカルチャー」という言葉が使われますが、日本ではアニメやアイドルなど大衆的文化が「サブカルチャー」と呼ばれます。
「サブカルチャー」の例
アイドル
日本における「アイドル」は、主に10代から20代の歌手やタレントを指しています。「アイドル」の語源は英語の「Idol」からきていますが「Idol」は「偶像」や「崇拝される人」、「あこがれの的」という意味です。大人数の女性アイドルグループや、ご当地アイドル、地下アイドルなど、多様な種類があり、日本だけでなく海外にも熱狂的なファンがいます。また、2010年代には、コンピューターでの歌声合成技術によって、バーチャルアイドルも誕生しました。
漫画
「漫画」や「映画」といった作品も「サブカルチャー」と呼ばれます。逆に、「絵画」や「クラシック音楽」「古典演劇」「純文学」などは「ハイカルチャー」に分類することが可能です。これらの「ハイカルチャー」は「サブカルチャー」に比べて、長い歴史を持っており、伝統的かつ正統的な文化になります。