「続柄」は親子や婚姻など、親族間の関係性を示します。年末調整や確定申告、住民票などで記入が必要です。
Summary
- 続柄(つづきがら)とは、親子や婚姻など、親族間の関係性を示す情報のこと
- 読み方には「つづきがら」と「ぞくがら」の2つあり、かしこまった場などでは「つづきがら」と読む
- その書類がどういう続柄を聞いているかで記入の仕方が変わるので、間違えないように注意が必要
「続柄」とは?
公的書類などで記入を求められる「続柄」。「なんのことだろう?」と思ったことはありませんか?
「続柄」は、親子や婚姻など、親族間の関係性を示す情報のこと。会社員であれば、年末調整時に提出する書類で記入することがあるはずです。前半は「続柄」について、基本的な知識を一緒に見ていきましょう。後半では記入方法について触れますので、ぜひ最後までチェックしてみてください。
■意味
読み方は「つづきがら」です。
つづき‐がら【続(き)柄】
親族としての関係。「戸籍筆頭者との—」→ぞくがら(続柄)
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用
会社員の場合、毎年の年末調整で「続柄」を書くことになります。記入が必要なのは、次の書類です。
年末調整で記入が必要な書類
・給与所得者の扶養控除等(異動)申告書
・給与所得者の基礎控除申告書 兼 給与所得者の配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書
・給与所得者の保険料控除申告書
ほかにも、公的な書類や契約などの記入で必要になる情報ですので、意味を把握しておきたいですね。


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■読み方
「続柄」の読み方には「つづきがら」「ぞくがら」の2つがあります。「ぞくがら」と読むのも間違いではありませんが、こちらは俗な言い方とされています。ビジネスシーンやかしこまった場などでは、「つづきがら」と読むほうがいいかもしれません。

「続柄」は「つづきがら」と読みましょう。
「続柄」の書き方
「続柄」の書き方には、さまざまなパターンがあります。書類記入の際に間違えたり、悩んだりしないように把握しておきたいですね。
ここでは、年末調整で必要な「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を参考にしながら、「続柄」の書き方を見ていきましょう。この書類には、「世帯主の氏名」に関連して「あなたとの続柄」を記入する欄があります。
【続柄の書き方一覧】
本人の親族
本人やその親族の続柄の正しい書き方については、以下のとおりです。
続柄 | 書き方 |
---|---|
本人 | 本人 |
本人の配偶者 | 「夫」または「妻」 |
本人の親 | 父、母 |
祖父母 | 父の父、父の母 母の父、母の母 |
子ども | 子 |
孫 | 子の子 |
配偶者の親族
配偶者の親族に関する続柄については、以下のように記載します。
続柄 | 書き方 |
---|---|
配偶者の親 | 「夫の父」または「夫の母」、「妻の父」または「妻の母」 |
配偶者の祖父母 | 「夫の父の父」または「夫の母の父」、「妻の父の母」または「妻の母の母」 |
配偶者の兄弟姉妹 | 「夫の兄」または「夫の弟」、「夫の姉」または「夫の妹」、「妻の兄」または「妻の弟」、「妻の姉」または「妻の妹」 |
配偶者の兄弟姉妹の子供 | 「夫の兄の子」、「夫の弟の子」、「夫の姉の子」、「夫の妹の子」、または「妻の兄の子」、「妻の弟の子」、「妻の姉の子」、「妻の妹の子」 |
配偶者の親の兄弟姉妹 | 「夫の父の兄」、「夫の父の弟」、「夫の父の姉」、「夫の父の妹」、 「夫の母の兄」、「夫の母の弟」、「夫の母の姉」、「夫の母の妹」、 「妻の父の兄」、「妻の父の弟」、「妻の父の姉」、「妻の父の妹」、 「妻の母の兄」、「妻の母の弟」、「妻の母の姉」、「妻の母の妹」 |
その他の関係
次に、内縁の夫や連れ子などその他の関係の続柄をご紹介します。
続柄 | 書き方 |
---|---|
内縁の夫または妻 | 「夫(未届)」または「妻(未届)」 |
内縁の夫または妻の子 | 「夫の子」または「妻の子」 |
同棲やルームシェア | 同居人 |
同性婚のパートナー | 同居人 |
既婚の人が他の男女と内縁関係にある | 縁故者 |
再婚した配偶者の連れ子 | 「夫の子」または「妻の子」 |
配偶者の続柄
「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」は、「あなたとの続柄」の「あなた」を中心にして、相手(配偶者)との間柄を記入します。
たとえば、申告書を記入する「あなた」(「あなたの氏名」欄の人)が結婚していて、世帯主が夫の場合。「世帯主の氏名」には夫の氏名、「あなたとの続柄」には「夫」と記入します。「妻」と記入するのは誤りです。「あなた」から見た間柄を書きます。
婚姻届を出していないけれど生計が同じで、世帯主がパートナーになる場合は、「夫(未届)」または「妻(未届)」と記入するといいでしょう。
なお、「あなたの氏名」欄の人、または申告者が男性(夫)で、世帯主が妻の場合は、「世帯主の氏名」には妻の氏名、「あなたとの続柄」には「妻」と記入します。
娘、息子、孫の続柄
続いて、娘、息子、孫の場合を見ていきましょう。書いている「あなた」に子供がいて、その子供のことを書く場合は「子」と記します。この場合、「長男」「二男」「長女」「二女」のように記載する必要はありません。また、孫のことを記入する場合は、孫とは書かずに「子の子」と書きます。
なお、書類によっては「長男」「二男」のように書くことも。いずれの場合も、書類の記載例や記入方法に従うようにしてください。