Summary
- 戯言の読み方には「たわごと」と「ざれごと」の2通りある
- 「たわごと」は「ばかばかしい」、「ざれごと」は「冗談」という意味
- 英語表現には「nonsense」「kidding」などがある
読み方別「戯言」の意味とは?
「戯言(たわごと)」の意味
「戯言」を「たわごと」と読む場合、意味は「ばかばかしい話」です。ほかに「ふざけた話」、「中身のない発言」、「いい加減な発言」といった意も含みます。「戯」という漢字自体が「ふざけること」や「ばかばかしい行為をすること」を表すため、「言葉」を意味する「言」と合わせることで「ふざけた発言」という意味になるのです。
なお、「この戯け(たわけ)」と言いながら怒っている人を見たことはないでしょうか? これも「戯」という漢字がもとになっていて、「愚か者」という意味。「ふざけるな」というニュアンスを含む言葉です。
たわ‐ごと〔たは‐〕【▽戯言】
《古くは「たわこと」とも》たわけた言葉。ばかばかしい話。また、ふざけた話。「戯言を聞くほど暇じゃない」「戯言をぬかすな」
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

「戯言(ざれごと)」の意味
「戯言」を「ざれごと」と読む場合、意味は「冗談」です。おどけたり、ふざけた発言をして、相手とたわむれるようなニュアンスを含みます。「ふざけて言う言葉」という意味もありますが、「戯言(ざれごと)」は、どちらかというとポジティブな文脈で使われることが多いです。一方、「戯言(たわごと)」はネガティブな文脈で使われます。
「戯言(ざれごと)」は「戯れる(ざれる・じゃれる)」がもとになっており、これは「ふざけてたわむれる」という意味。ちなみに「戯言(ざれごと)」の場合、「戯れ言」と書くこともできます。
ざれ‐ごと【▽戯れ言】
《「ざれこと」とも》ふざけて言う言葉。冗談。
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用

「たわごと」を使用した例文
「戯言」は読み方によって意味が違うということがわかりましたね。では続いて、「戯言(たわごと)」、「戯言(ざれごと)」それぞれの使い方を見ていきましょう。例文を見ることで、より理解が深まるはずです。
「いつまでも戯言を並べていないで宿題しなさい」
一般的に「戯言(たわごと)」はネガティブな文脈で使われることが多く、この例文のように怒ったときや注意する際によく用いられます。
「定年間際の上司はいつも『老人の戯言と思って、聞き流してください』と言う」
どちらかというと「戯言(たわごと)」は、年齢が上の方が用いるケースが多いようです。この例文では自分を卑下するニュアンスが含まれ、「自分の発言はばかばかしく、いい加減なことなので聞き流してね」という意味にとれるでしょう。
「二度と自分がいなくなればいいなんて、戯言を抜かすな」
「馬鹿げた話をするな」「ふざけたことを言うな」と、相手を叱咤する場面でよく使われるフレーズです。
「ざれごと」を使用した例文
「同僚はふだん戯言ばかり言っておどけているが、いざというときはやる男だ」
こちらの「戯言」は「ざれごと」と読みます。いつも冗談ばかり言っているけれども、本番ではビシッと決めるタイプの人がいれば、このように使ってみてください。
「昨日の飲み会では戯言ばかりが飛び交い、楽しい時間を過ごせた」
「戯言(ざれごと)」は、どちらかというとポジティブな印象を与える言葉です。お酒が入り上機嫌になると、冗談がとまらず笑いが絶えなくなったりしますよね。そのようなシチュエーションで使ってみましょう。
「戯言を言っている場合じゃないぞ」
同じフレーズでも「たわごと」と読むか「ざれごと」と読むかでニュアンスは大きく異なります。「ざれごと」と読む場合はたとえ注意していたとしても、同じようにその場を楽しんでいるような、明るく気軽な場面で使われます。
「たわごと」と言うときには、本気で注意を促すという緊迫したニュアンスを含む場合が多いでしょう。

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「たわごと」の類語や言い換え表現
「戯言」は「たわごと」と読むときと「ざれごと」で読むときで意味が異なるので、もちろんそれぞれで類語も異なります。ここでは、「戯言(たわごと)」と「戯言(ざれごと)」の、言い換え表現を解説していきます。


