蛯原友里さん、表紙キャラクターで登場

Domaniの表紙キャラクターになられた感想をお願いします。

ずっとやってみたかった雑誌でしたので、今回、Domaniの表紙キャラクターに決まったときは、すごくうれしかったです。ただ、これまでCanCam、AneCanの表紙を務めてきたので、撮影をする前は「Domaniらしさって、どう表現したらいいんだろう」と、実は悩んでいました（笑）。雑誌には、それぞれその世界観にあったキャラクター像がありますから、撮影時は常に「かわいくしないといけない」とか「イキイキ、はつらつしないと」みたいに、自分をつくり込むことが必要だったんです。

でも、Domaniを読めば読むほど、私と同じような悩みを持っていたり、同じような考え方をしている30代のナチュラルな女性たちの姿に、「自分のままでいいんだ。素の私をさらけ出すことは恥ずかしいことじゃない」と感じました。だから、気張って頑張ってかっこ良く見せようとするのではなく、素の私を見てもらえたらいいなと思って撮影に挑んだら、すごく気持ちが楽になりましたね。こんなに自分のままでいる、ポートレートみたいな表紙撮影ってこれまでなかったので、とても新鮮でした。今まで、いろんな経験を積み重ねてきた今だからこそ、そう思えるのかもしれませんけれど…。

蛯原さんの持つ、Domaniのイメージはどんなものですか？

以前は、自立したすごくかっこいい女性が読む雑誌だと思っていました（笑）。でも、実際に自分がその年代になってみると、気張りすぎてなくて、自分のリアルの35歳のままでいいんだって、そんな居心地良さをDomaniに感じています。

蛯原さんの普段のファッションはどのような感じですか？

シャツがすごく好きなんです。白シャツ、デニム、ストライプ…いろいろなタイプシャツを着ますね。特に透け感のある、とろみのあるシャツがとても好きで、そういうシャツを着ている時が、すごくしっくりきます。昔は、身体にぴったりした服を選びがちでしたが、今はできるだけとろみ感のあるもの、微妙なサイズ感とか、スタイリッシュなライン感とか、そういうところをチェックして選んでいます。

今月号のファッションテーマは「シンプル」になりますが、蛯原さんの考える「シンプル＆ベーシックなファッション」とはどんなものですか？

1枚のシンプルな服を、自分らしくしっくり着ることかな？ 「可愛い」も知ってるし、「かっこいい」も知ってる。これまで流行りものに飛びついたり、失敗もいろいろしてきたからこそ、やっと選べるみたいな…。そういった失敗がなかったら、今の表現の仕方も知らなかったし、これだけ知っているからこそ、今、こういう表現をするのが楽しいんだと思うんです。いろんなものを削ぎ落として行き着いた「シンプル＆ベーシック」は、スタイルだけでなく、生活とか、あらゆる場面ににじみ出てくるんだと思っています。深みがある感じって言ったらいいのかな？ それを知らないとできないし、知ってるからこそできるスタイルとか、生き方とかってありますよね。

CanCam、AneCan、そして今回Domaniの表紙キャラクターとなられますが、年代によるモデルというお仕事の変化、意識の変化について教えてください。

今、ひとつの物ごととか撮影を、常に全力で楽しもうと思っています。そして新しい発見があったらいいなと思う。それはこれまでも、これからも変わらない部分ですね。

20代の頃の私は自分から動こうとはせず、ただ願うだけでした。でも、それじゃ何も変わらないというのを、30代に入ってから気づいて、実行できるようになったのが今の年齢なんです。20代後半から30代になったばかりの頃は、どうしたらいいかわからなくて、ただ悩んでいるだけという、歯がゆさがありました。でも、時間を重ねると同時に見えてくるものもあって、ひとつひとつ確実に自分のものにしていった感じがします。何かが形になるときには出会いとか、私に何かを気づかせてくれる人が必ずいました。そういう出会いが重なって、今の私があるんだなと思っているんです。

Domani読者へのメッセージをお願いします。

Domaniの表紙キャラクターを務めることになって、ここから新しい自分を築いていこうと、すごく晴れやかな気持ちでいっぱいです（笑）。今、同じように何かをつかみ取った人、悩んでいる人、もっと自分の内面やプライベートを充実させたい人に、ぜひDomaniを読んでもらいたいですね。Domani世代には、すごく悩んでいることとか、決断しなきゃいけなくて焦っていることがたくさんあると思うんです。私もひとりの人間だし、みんなと同じ30代。同じ悩みをもって、同じことを思って、同じ好きなもの嫌いなものがあるという、そういう気持ちを共有していきたい。寄り添うように、読者の皆さんと一緒にステップアップしていけたらいいなと、思っているんです。