「ご協力」は「協力」に尊敬の意を表す接頭語「ご(御)」がついた言葉です。
Summary
- 「ご協力」は「同じ目的のために力を合わせること」を意味する「協力」を丁寧に表現した言葉
- ビジネスシーンでは、状況に応じて言い回しを変え、使い方を工夫するのがポイント
- 業務の協力を依頼したあとは、相手への感謝の気持ちも忘れずに伝えよう
- 相手との関係性に応じて「ご尽力」や「お力添え」などの言い換え表現を適切に使いたい
「ご協力」の意味や読み⽅とは?
「ご協力」は「ごきょうりょく」と読み、「協力」を丁寧に表現した言葉です。書き言葉としては公文書やメールで「御協力」として使用されることもあります。「ご協力」と「御協力」、どちらもビジネスシーンでは使用されています。
なお「協力」には、「同じ目的のために力を合わせること」「心を合わせて働くこと」という意味があります。
きょう‐りょく〔ケフ‐〕【協力】
[名](スル)力を合わせて事にあたること。「協力を仰ぐ」「事業に協力する」
小学館『デジタル大辞泉』より引用


ビジネス等で使う時の注意点
「ご協力」は、取引先、上司、同僚などへの「依頼」や「御礼」の場面で、使用する機会が多い言葉です。ビジネスの現場ではそれぞれが忙しくしているので、特に上司や同僚に助けを求めたり、頼みごとをしにくい人もいるのでは?
とはいえ、仕事は一人で完結できないことがほとんどです。誰かに助けもらいたいとき、相手も気持ちよく引き受けたくなる言葉使いを身につけることは、ビジネスマナーの一つと言えるでしょう。
「ご協力」には、さまざまな使い方や言い回しがあります。特にメールの場合は、表情や音声による話し手の意図が伝わりにくいので、「ご協力お願いします」を使う時に「~幸いです」をつけるとより丁寧な印象になるでしょう。また、「ご協力をいただければ幸いです」などと文末を締めくくると、柔らかい印象となります。
メールで「ご協力」をお願いしたあとは「協力」してもらったことへの感謝とお礼メールを忘れないように心がけてくださいね。 具体的な成果や結果が現れた場合は、「ご協力のおかげで」「多大なご協力」などと感謝の意を重ねて表現すると良いでしょう。

ビジネスの場では、言い回しを工夫したり、感謝の気持ちも忘れずに伝えましょう。状況に応じて、色々な使い方を工夫してみてください。
【実際のエピソード】「ご協力」に関する気づき
「ご協力」という言葉に関する体験談には、どのようなものがあるのでしょうか? ビジネスシーンにおいて、何かしらの気づきや学びを得た実際のエピソードを紹介していきます。
【episode1】相手に選択の余地と配慮を感じさせる「ご協力のほど」
Hさん(管理職、46)
管理職として部下に作業を依頼する際、上から目線の指示にならないよう心がけています。特に、他部署との連携が必要な複雑な作業を依頼する際は、「〇〇の資料について、大変恐縮ですが、明日午前中までにご協力のほどよろしくお願いいたします」とメールで伝えています。「ご協力をお願いします」と断定的に言わず、「のほど」というクッション言葉を使えば依頼が柔らかくなり、相手に選択の余地と配慮を感じさせることができます。この丁寧な依頼形式を使うことで、部下からの協力も得やすくなったうえ、チーム間の摩擦が減ったと実感しています。
【episode2】感謝の重みに合わせて「ご尽力」を使う必要性
Aさん(管理職、40)
大変なトラブルが発生した際、取引先の担当者が徹夜で対応してくださったおかげで、危機を脱することができました。その直後の報告メールで、私は安易に「迅速なご協力ありがとうございました」と送ってしまいました。その後、上司から「相手は単なる協力を超え、心身を尽くすほどの『ご尽力』をしてくださったのだ。感謝の度合いと言葉が合っていない」と注意を受けたのです。この時、「ご協力」は共同作業、「ご尽力」は献身的な努力と、感謝の重みに合わせて言葉を選ぶ重要性を痛感しました。軽すぎる言葉は、相手の苦労を軽視していると受け取られかねません。
使い⽅を例⽂でチェック
実際に「ご協力」はどのように使うのか、例文と合わせて押さえておきましょう。

「ご協力ありがとうございます」
例文
・新製品のローンチに際して、ご協力いただきありがとうございます
協力してもらったことへの感謝を伝える基本的な言葉が「ご協力ありがとうございます」。例文では、業務における協力へのお礼を伝えています。「ご協力」の接頭語「ご」に加え、語尾に「ます」の付いた丁寧語であるため、目上の相手や取引先に対しても使えます。

「ありがとうございます」を「感謝申し上げます」や「お礼申し上げます」と言い換えると、さらに丁寧な印象になります。
「ご協力を賜り」
例文
・本事業の運営では、多大なご協力を賜りありがとうございます
目上の人から、ものを「もらう」ことを意味する「賜る」を使う敬語表現です。あまり親しくない上司や社外の人に依頼する際は、より丁寧に協力を依頼していることを相手に伝えることができます。例文では、協力してもらったことのお礼をより丁寧に伝えています。

「賜り」を「いただき」として、「ご協力をいただきありがとうございます」とすることもできます。相手との関係性や状況に応じて使い分けてみてください。


