「面目躍如」の類語
面目躍如の類語には「面目一新」や「面目が立つ」があります。それぞれ例文を挙げながら詳しくご紹介します。
面目一新
面目躍如の類語として「面目一新(めんもくいっしん、めんぼくいっしん)」を挙げられます。面目躍如は今までの高評価通りの結果を出すという意味で用いられますが、面目一新は、元々の評価はあまり高くはなく、何かのきっかけにより評判が一新されて良くなることを指す言葉です。例えば次のように表現できます。
例文
・校長が変わって、生徒の服装や行動も規律正しいものになった。まさに面目一新といえるだろう
・長い間スランプのようだったが、昨日の戦いぶりは素晴らしかった。面目一新となった
面目が立つ
「面目が立つ(めんぼくがたつ)」も、面目躍如の類語です。世の中からの評価に対して相応の働きをすること、期待通りとはいかないまでも期待を裏切るほどの悪い結果ではないことなどを指します。例えば次のように使うことができるでしょう。
例文
・圧勝とはいかないものの、何とか挑戦者に対して勝利を納めることができた。面目が立ったと言って良いだろう
・今回はスケジュール管理に問題があり、本当でしたら信頼を無くしてしまうはずでした。しかし、貴殿のおかげで無事に業務をこなせ、面目が立ちました。ありがとうございます
「面目躍如」の反対語
面目躍如の反対語は「面目が立たない」「不面目」「沽券に関わる」が挙げられます。それぞれ例文とともに詳しくご紹介します。
面目が立たない
評判通りの活躍ができないこと、今まで築いてきた評判を損なうことなどを「面目が立たない(めんぼくがたたない)」と表現することができます。また、自分を信頼してくれている人や評価してくれている人の期待に応えられないときも、面目が立たない状況といえるでしょう。
例文
・そんなことでは面目が立たないよ。私の顔に泥を塗らないように、手伝ってください
・このままでは面目が立ちません。ぜひもう一度機会をください。リベンジいたします
不面目
面目を失うことや、名誉が傷つけられることを「不面目(ふめんぼく)」と表現します。「面目躍如」は評判通りの活躍をすることや、活躍して生き生きとして見えることを表す言葉ですから、世間からの評価が下がったり、人に顔向けができない状態を意味する「不面目」は対義語と言って差し支えないでしょう。
例文
・しっかり下準備をしたつもりでいたが、不面目な結果に終わった
・最低限の礼儀作法も身につけていないとは、社会人として不面目なことだ
沽券に関わる
「沽券に関わる(こけんにかかわる)」とは、自分の品位や体面にさしつかえることを表す言葉です。沽券に関わることとは、世間からの評価が下がり対面を保てない状態になることであるとも言えるでしょうから、評判通りの活躍をする「面目躍如」とは反対に近しい言葉と言えるでしょう。
例文
・このような初歩的なミスをしていては、チームリーダーの沽券に関わる
・私利私欲のために人を陥れる人間だと誤解されることは、私の沽券に関わる大問題だ
面目躍如の意味を理解して普段の会話に使おう
面目躍如はすでに高い評判を得ている人が、周囲の期待通りの活躍をすること、また、活躍によりさらに評価を高めることを指す言葉です。相手の活躍に対して用いると、その活躍自体を褒めるだけでなく、普段から評判を得ていることも表現できるでしょう。
正しく意味を理解して用いることで、相手に対して敬意を示すことにもつながります。また、面目という言葉の読みも正確に理解しておくことで、より日本語力が高まるでしょう。
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