「貴殿」とは「あなた」を言い換えた言葉|使い方や類語を解説 | Domani

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2021.06.14

「貴殿」とはどういう意味?|正しい使い方や類語を解説

「貴殿」とは「あなた」を更に丁寧にした言葉です。話し言葉ではなく書き言葉として、ビジネスシーンなどで使われています。今回は「貴殿」の読みや使い方、類語をチェックしましょう。女性に対して使用可能かなどの注意しておくべきポイントもあわせて解説します。

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【目次】
 ・「貴殿」の読み方や意味、使い方とは?
 ・「貴殿」を使う際の注意点
 ・「貴殿」の言い換え、4つの類語
 ・「貴殿」の使い方を理解して正しく使おう

「貴殿」の読み方や意味、使い方とは?

「貴殿」は「きでん」と読み、「あなた」をより丁寧にした尊敬の二人称の代名詞です。ビジネスシーンなどの公的な文書で用いられることが多いため、大人のマナーとして知っておきたい言葉だといえます。

貴殿 意味

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まずは「貴殿」の読み方やどんな意味を持つ言葉なのかを解説します。さらに、どのようなシーンで使われるのかや、実際の使用例もあわせてチェックしていきましょう。

■「貴殿」の読み方とは

「貴殿」の読み方は「きでん」です。あまり音として聞くことのない言葉なので間違えて覚える可能性がありますが、「きどの」や「きとの」とは読まないため注意しましょう。

なお、「貴殿」は基本的に男性から男性に対して使うものでした。女性に対して使う言葉には「貴女」があり、「きじょ」と読みます。

■「あなた」を更に丁寧にした言葉

「貴殿」とは尊敬の二人称の代名詞で「あなた」と同じような意味ですが、「あなた」を更に丁寧にした言葉です。「貴殿」は文語的表現で、手紙などで用いる書き言葉として使われています。 もともとは目上の相手に対する敬称として使用されていた言葉であり、とても硬いイメージを与えます。

■公的な文書で使うことが多い

「貴殿」はビジネス関係などの公的なシーンで多く使われます。手紙の前文や結びの挨拶のマナーとして、手紙を送る相手の健康や活躍を慶ぶ表現をする際によく選ばれる言葉です。そのほか、採用結果のお知らせ、相手に感謝を伝える文書などでも使われています。

実際の使用例も確認していきましょう。文書の始まりの言葉として「貴殿におかれましては、益々ご清祥のこととお慶び申し上げます」と使ったり、「貴殿の益々のご活躍をお祈りいたします」というように締めの言葉として使ったりします。また、「〇年〇月〇日をもって、貴殿を総務部総務課課長に命じます」などと、辞令にも使われる言葉です。

「貴殿」を使う際の注意点

「貴殿」は目上の人に対して使える二人称であるものの、人によっては失礼だと感じることもあるなど、使うときの注意点があります。そのほか、女性に対してや女性からの二人称として適切か、貴殿様という表現はできるかなども注意すべきポイントです。

貴殿 意味

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「貴殿」は公的な文書などの硬いイメージで使われている表現です。間違った使い方をするとビジネスマナーを疑われてしまいかねないため、ポイントを押さえて正しく用いる必要があります。

なお、複数人を表す場合には「貴殿方」や「皆様方」を使います。「貴殿ら」という表現もあるものの、「ら」の部分が敬意を感じない、失礼な表現だと感じる人も。そのため、「貴殿ら」は避けた方が無難です。

このように、使い方をしっかりと確認して、マナーを守った文書を書けるようになりましょう。

■近年は女性に使うこともあるが様付けが無難

「貴殿」という言葉を女性に対して使うこともあります。本来であれば「貴殿」は男性から目上の男性に対して使うため、女性に対して使えるのか、女性から男性に対して使えるのかという疑問を持たれる言葉です。

しかし近年、女性に対しても「〇〇殿」などの呼び方がされるようになりました。その影響で「貴殿」も女性や男性に関わりなく使用されるようになってきたのです。

ただし、由来を考えて女性に対して使うべきではない、との考えを持つ人も一定数います。特定の女性に対して表現するのであれば、様付けにしたり「貴女」を使ったりして、他の言い方を選ぶと無難でしょう。

なお、「貴女」は「身分が高い女性」を意味しています。女性に対して使われる二人称代名詞で、尊敬の意を表するときに使う言葉です。

■目上への使用は正しいが、好まない人もいる

「貴殿」は目上の人に対して使う言葉ですが、この言葉を好まない人もいます。「貴殿」はその言葉が使われだしたころから、身分の高い人に対して使われる二人称代名詞でした。もともとが相手を敬う気持ちを込めた言葉であるため、目上の人への使用に問題はなさそうに思われます。

しかし、時代の変化に合わせて「貴殿」が使われるシーンも変わっていきました。自分と同等の立場の相手に対しても「貴殿」と表現して、親愛の情を込めた言葉としても使われるようになったのです。

そのため、もともと使われていた目上の人に使う言葉としての意味が薄れたと感じる人もいるようです。 使う相手によっては「見下された」と思われてしまう可能性があるため、取引先の相手や顧客に対しては使わないようにしましょう。

そのほかの場合も、状況に応じて選択してください。 また、「貴殿」で尊敬の念が足りないと思われるのであれば、さらに様を付けたらもっと敬意を表せるのではないか、という考えも誤りです。

「貴殿」にはすでに敬意が含まれる言葉なので、様を付ける表現は正しくありません。様付けで表したいのであれば、「〇〇(名前)様」としましょう。

■文語のため話し言葉としては使わない

「貴殿」は話し言葉では使いません。「貴殿」という言葉は、尊敬の意を含めた文語表現の二人称代名詞です。

手紙や公的な文書などで使用される言葉であり、基本的には口語として用いられる言葉ではありません。話し言葉として同じ意味の内容を伝えたいときには、「◯◯様」や「◯◯課長」などと表現しましょう。

「貴殿」の言い換え、4つの類語

「貴殿」の言い換えには、「あなた」「先生」「貴台」「貴社」の4つの類語があります。ただし、まったく同じ意味ではありません。

貴殿 意味

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例えば、「貴職」も「貴殿」と言い換えができるものの、「相手の身分や職名を敬う言葉」であり、高い位の官職などに使える言葉です。基本的に公務員に対する表現のため、相手に合わせて使う必要があります。

また、類語のひとつである「貴公」は男性が同等か目下の男性に対して使う言葉です。自分よりも目上の人に対しては使えない言葉のため、気を付けましょう。

このように、類語とはいってもニュアンスが異なるため、言い替えをする際には相手の立場やシーンに合わせて使う必要があります。それでは、「あなた」「先生」「貴台」「貴社」の4つの類語について確認していきましょう。

類語1. あなた

「あなた」も「貴殿」の類語のひとつです。「あなた」を漢字で表すときは「貴方」と書きます。「貴殿」とは対象となる相手に対する敬意の大きさが異なっており、「あなた」の場合には自分と同じくらいの立場か目下の相手を表す敬称です。

「あなた」はもともと、相手への尊敬を込めて呼ぶ話し言葉でした。しかし、現代では敬意の念は薄れており、対等の相手か目下にあたる相手に対して、丁寧さと親愛の念を含む敬称となっています。

類語2. 先生

「先生」も「貴殿」と言い換えができる類語です。専門の知識や資格、スキルを持った相手に対して、ビジネスの場などで使われることがあります。

この表し方をするかどうかは企業ごとの文化によっても異なります。「先生」とよく呼ばれることがある例としては、企業に対してその力を発揮してくれる、弁護士や会計士、医師などです。

類語3. 貴台

「貴台」も「貴殿」との言い換えができる二人称で、「きだい」と読みます。「貴殿」と比べると、より敬意の念が強く込められている言葉です。

男女での使い分けの必要性は、「貴台」のほうが薄くなります。「貴台」は性別にかかわらず使えるものの、女性に対しては「貴女」という表現のほうが一般的なようです。

類語4. 貴社

使う相手によっては、「貴社」も言い換えができる言葉です。「貴社」の読み方は「きしゃ」。企業に対して使う言葉であり、「敬意を持っている相手が所属している会社など」を表わしています。

なお、「貴社」は「貴殿」と同じく主に書き言葉として用いられます。会話の中で表現する場合には「御社」を選びましょう。「御社」の読み方は「おんしゃ」です。

「貴社」が話し言葉としてあまり使われない理由は、その音にあります。「きしゃ」で思い浮かべるものには「帰社」や「記者」などもあるでしょう。

漢字がわからないまま「きしゃ」とだけ聞くと、ほかのイメージを持ってしまいやすいもの。話が理解しにくくなってしまうため、話し言葉としては避けられているのです。

「貴殿」の使い方を理解して正しく使おう

目上の人に対する尊敬の意を含めた二人称である「貴殿」。この言葉は、時代を重ねていくうえで、あまり男女の性別に関わらずに使われるようになってきました。

貴殿 意味

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一方で、本来の意味を考えて女性に対して使うのは不自然だ、という考えを持つ人もいます。 また、本来目上の人に対して使っていたはずの「貴殿」を同等の立場の相手にも使うようになって、目上の人に対して使いにくくなったという変化もあります。

このように、言葉とは伝えるシーンや相手のとらえ方などによって、異なる印象を持たれます。注意するべきポイントを確認して、「貴殿」を正しく使うようにしましょう。

トップ画像・アイキャッチ/(C)Shutterstock.com

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