【目次】
・白髪染めを美容院で行った方がいい理由
・美容師さんは自宅で白髪染めをしてほしくない?
・セルフで白髪染めをする場合の注意点
白髪染めを美容院で行った方がいい理由
理由1:セルフでは叶えられない自然さやツヤが手に入る
美容院で行う白髪染めは、セルフでは叶えることができない自然さやツヤを手に入れることが可能です。
現在は薬剤も技術も進歩しているので「いかにも白髪染めをしている」感はなく、ナチュラルで透明感のある仕上がりになります。
例えば根元だけ白髪染めを行い、残りをファッションカラーにする施術。白髪を染めつつ好きな色味のヘアカラーが楽しめるということで人気があるそうです。
「根元の白髪はグレーカラー、その先は普通のファッションカラーにすると自然なグラデーションに。グレーカラーだけだとブラウン系に偏りがちですが、これなら表現できるカラーバリエも広がります」(GARDEN Tokyo 代表・カラーディレクター 久分祐太郎さん)
理由2:おしゃれカラーで白髪をカモフラージュできる
美容院では、染めるだけでなくブリーチでハイライトを入れる「白髪隠し」の施術も可能!
これはちらほらした白髪をごまかしたい人、白髪はあるけどヘアカラーも楽しみたい人におすすめの施術。おしゃれ度が一気に上がり、ニュアンスカラーも楽しめると話題です。
ハイライトは表面と襟足に入れ、その上からカラーをのせることで、白髪部分▶︎白い、ハイライト部分▶︎明るい、地の部分▶︎暗いと、3つのトーンがミックスされ髪の表情が豊かに!
シンプルなひとつ結びもこんなにこなれて立体感が出ます。
実際にブリーチするのは少量の毛束なので傷みも最小限。
「全体ではなく細かく毛束を取るため、実は15%ほどしかブリーチしません。また、ブリーチ部分がのびてきたらその毛束だけをリタッチする方法もあります。ダメージがなくはないです が、そこまで傷まないテクニックなんですよ」(kakimoto arms 新宿店 トップカラーリスト 安岡勲さん)
セルフでは難しいテクニックも、美容院でなら簡単にできるのですね。
理由3:ダメージケアも行ってくれる
美容院では白髪染め以外にもさまざまな施術があります。
例えば髪のダメージが気になるようなら、同時にダメージケアを行うことも可能。自宅ではトリートメントでいたわることくらいしかできなくても、美容院ではより効果的で最前線なトリートメントケアが可能です。
できるだけ髪の傷みを最小限に、きれいな仕上がりを目指すならやはり美容院での白髪染めが良いかもしれません。
美容師さんは自宅で白髪染めをしてほしくない?
理由1:薬剤の反応で予測と違う色になるのを避けたいから
自宅で行う白髪染め。実は美容師さんから見てもあまりおすすめできることではないそう。
美容ジャーナリストで毛髪診断士でもある伊熊奈美さんによると、その理由のひとつが「薬剤の反応で予測と違う色になるのを避けたいから」というもの。
「髪を薬剤で染めるということは、化学反応を起こさせることです。だからその髪が今までにどんな薬剤でどんな反応を起こしてきたかという『履歴』がとても重要です。常連のお客さんが別の薬剤をつかったうえで再来店すれば、知らないところで『履歴』が塗り替えられていることになり、予測のつかない化学反応をしないかどうか、美容師はヒヤヒヤしながら染めることになってしまうのです」(伊熊さん)
理由2:髪の状態をマイナスからゼロに戻すだけになってしまうから
ふたつ目の理由は「髪の状態をマイナスからゼロに戻すだけになってしまうから」。
伊熊さん曰く「根元だけホームカラー剤で染める場合、美容院のカラーと同じ色に染められればいいのですが、美容師側からいうと『お客さんが選ぶ色は、大抵暗い』のだそうです」とのこと。
そのため美容師は、限られた時間の中で境目をなじませなければならず、おすすめしたい髪色があってもそれを提案することが難しくなるのだそうです。
「どうしてもホームカラー剤を使って、美容院とのつなぎ的に染めたい場合は、ちょっと明るめかな、というくらいの色を選びましょう」(伊熊さん)
理由3:リアルに傷む可能性があるから
最後の理由は「リアルに傷む可能性があるから」。
伊熊さんによればホームカラー剤はプロ用カラーで染めるよりも、髪や頭皮の傷みにつながりやすい側面があるそう。その原因のひとつが「テクニックの問題」だと言います。
「ホームカラー剤は時間を正しく守って使用し、完全に洗い流すことを前提に作られた酸化染毛剤(医薬部外品)です。洗い残した薬剤が刺激になって、接触皮膚炎になるリスクもありますし、髪や頭皮のダメージにもつながります」(伊熊さん)
ホームカラー剤はアンモニア臭の少ないアルカリ剤が使われているそうですが、その分髪や頭皮に残りやすいこともあるそう。
「しっかり流しても、アルカリ剤が残ってしまえば、それが頭皮や髪を乾燥させる原因になってしまいます」(伊熊さん)
セルフで白髪染めをする場合の注意点
ヘアカラー剤は混ぜて使わないこと
WELLA ブランドマネージャー 谷川朋子さんに、白髪染めを自宅で行う場合の注意点をうかがったところ、白髪染めにヘアカラーを混ぜて使うのはNGだそう。
「製品により成分の比率などが違います。使用上の注意をご確認ください」(谷川さん)
濡れている髪には絶対に使用しないこと
▲画像提供/花王
さらに谷川さんによると、濡れている状態でカラー剤を使用するのは、絶対に避けるべきだと言います。
「髪が濡れていると、カラー剤のしずくが目に入るおそれがあります」(谷川さん)
アフターケアをしっかり行うこと
また、市販の白髪染め剤は傷みが出やすいことも。アフターケアはしっかり行うことを推奨するそうです。
「髪質や状態に合ったトリートメントなどを使い、アフターケアをきちんと行いましょう」(谷川さん)