観葉植物にコバエが発生する原因
コバエとは特定の虫を指しているのではなく、小さいハエの総称です。観葉植物に付きやすいコバエには、キノコバエやチョウバエなどが存在します。観葉植物にこれらのコバエが発生するのには、どのような原因があるのでしょうか。コバエの発生源やコバエが増えやすい環境について説明します。
外から侵入・購入時点で卵があった
コバエは名前の通りとても小さいため、網戸を閉めていてもわずかな隙間から家の中へと入り込んでしまいます。窓以外にもさまざまな経路を辿って室内に侵入してくるので、完全にシャットアウトするのは難しいでしょう。また、店頭で購入した植物の苗や鉢にコバエが潜んでいることも珍しくありません。土に卵が産み付けられている場合、卵からふ化したコバエが成長し、また新たに卵を産んで増殖してしまうのです。
コバエが発生しやすい環境になっている
コバエが発生しやすい場所は、植物本体ではなく土だといわれています。植物を元気に育てるために与えた肥料が、コバエの栄養源になってしまうのです。コバエは有機質の土や肥料に寄ってくるため、使用する土に注意しましょう。また、湿度が高くなっているとコバエが発生しやすくなります。頻繁に水やりをして常に土が湿っていたり、受け皿に水がたまっていたりするのも、コバエが発生する要因です。
コバエが気になり始めたら、用土の種類を見直し、水やりの回数に気を付けるとよいでしょう。受け皿の水は小まめに捨てて、鉢の周りを清潔にすることが大切です。
殺虫剤を使わないコバエの撃退方法
コバエを駆除する際に、場所によっては殺虫剤の使用を避けたいこともあるでしょう。殺虫剤を使わずコバエを撃退できる3つの方法を紹介します。
観葉植物の土は定期的に入れ替えよう|適した土と入れ替え方法は?
鉢ごと水に浸ける
土の中に発生したコバエを除去するには、観葉植物の鉢を水に浸す方法が効果的です。鉢植えよりも大きなサイズの容器を用意し、水を張った中にそのまま鉢を沈めます。
コバエの卵は土の表面近くに産み付けられているため、10分以上放置すると卵や幼虫が水面に浮かび上がってきます。浮いてきたコバエを網ですくって処分しましょう。浮いてきたコバエを取り除いた後は、鉢植えを水から出してしっかりと乾かす必要があります。日当たりのよいところで鉢と土を十分に乾燥させてから、元の位置に戻しましょう。
表土を入れ替える
コバエは土の中に卵を産み付けますが、基本的には土の表面から2~3cmの浅いところに産卵する場合がほとんどです。そのため、土を新しいものに入れ替える際は表土のみを交換するとよいでしょう。
新たに入れる土は、コバエ発生の原因になりにくい無機質のものがおすすめです。代表的な無機質用土としては、赤玉土やバーミキュライトなどがあります。鉢植えから除去した土には卵が含まれているため、処分する前に殺虫剤を吹きかけておくことで卵のふ化を防ぐことができます。また、観葉植物に肥料を与える際もなるべく有機肥料を避け、無機肥料を使用するのがおすすめです。