「エバーフレッシュ」を知っていますか? お花屋さんやインテリアショップなどでも購入できる、人気の観葉植物です。繊細な葉が風にゆれて、室内に木漏れ日を落とす姿はとても美しく、parkERsのプランツコーディネーターのイチ推しの植物でもあります。
実はこちら、一日、ひと月、一年を通して、それぞれの単位で異なる楽しみ方があるんです。
一日の中でも変化を感じる!
エバーフレッシュのいちばんの特徴は「就眠運動」をすること。人が眠りにつき目覚めるように、夜になると葉をぱたりと閉じて、また日が昇ると葉を開く性質があります。

左が葉を閉じている様子、写真右が葉を開いている様子
日中は葉を開いて光合成をして、夜間は水分が蒸散しないようエネルギーを節約するために葉を閉じると考えられています。(そのため、水分不足のエバーフレッシュは日中も葉を閉じている場合があります。)
葉の開閉とともに時間の流れを感じるので、「いっしょに暮らしている」感覚が強く味わえるのが魅力です。
新芽の動きが活発!

エバーフレッシュの特徴の2つ目は、新芽がどんどん出るところ。春から夏にかけては植物の最生育期なので生長のスピードが早く、一ヶ月のあいだにもその変化をはっきり感じられると思います。
またエバーフレッシュの新芽は、色の変化も美しいです。生長するにつれて柔らかな赤茶色から淡い黄緑色、深緑色へと変化していく様子が楽しめます。先端につく茶色く柔らかい葉は新芽で、枯れ葉ではないので摘み取らないでくださいね。
一ヶ月でどれだけ生長しているか、ぜひお見逃しなく!
綿毛のような花とビビットな種


タンポポのようにふわふわしたものがエバーフレッシュの花。その下の真っ赤な豆がつらなった形状のものはエバーフレッシュの種です。
涼やかな葉の印象とはまたちがう個性が面白く、一本の木にさまざまな変化が生まれるのもうれしいポイント。

日々姿を変えていくエバーフレッシュは、写真に撮ったり、お子さまの夏休みの自由研究などで絵日記をつけていくのも、家族で一緒に楽しめるのでおすすめです。

エバーフレッシュの育て方
<置き場所>
午前中の直射日光が当たる窓辺など、とても明るい場所に置くのがおすすめです。ただ、真夏の強い光や西日、空調の直風が当たる場所は、葉が傷み落葉する原因になってしまうので避けましょう。
比較的育てやすい樹種ですが、寒さには弱いので、冬場は窓辺を避けて人が過ごす暖かい場所に置いてあげてください。
<水やり>
土の表面がしっかり乾いたら与えるようにしましょう。
エバーフレッシュは水を吸い上げる力で葉を開閉させるので水が大好き。たまに霧吹きなどで葉の表裏にたっぷりと水を吹きかけてあげると元気に育ちます。

写真のエバーフレッシュは、2016年にparkERsのプランツコーディネーターが沖縄県で買い付けたもの。小さな苗木から、約30年かけてここまで大きくなったそうです。
ここまで育てるのは職人技ですが、比較的育てやすく日々の生長も感じやすい植物なのでご自宅でもぜひお楽しみください。
おすすめの一鉢

埼玉県「貴宝園」のエバーフレッシュ
可愛らしい卓上サイズ(3.5寸)でありながら、幹は太めでしっかりとした体幹。およそ3年という歳月と手間を費やした貴重な一鉢です。

千葉県「千波園」のエバーフレッシュ
しなやかに伸びるエバーフレッシュを3、4本寄せ植えしたこちらは、卓上サイズより少し大きめ(5寸)。棚やスツールなど家具と合わせて置くと相性がよく、部屋に飾りやすいコンパクトなサイズ感ながら、豊かな葉のボリュームを感じられます。

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撮影・記事/parkERs(株式会社パーク・コーポレーション)

parkERs(パーカーズ)
フラワーショップ「青山フラワーマーケット」を展開するパーク・コーポレーションの空間デザインブランド。「日常に公園のここちよさを。」をコンセプトに、公園の心地よさを室内に取り込むデザインを追求。都会の中では気づきにくくなった自然をデザインによって身近にし、「人の感覚を呼び起こす空間デザイン」で新しい価値を生み出している。
市野澤未和(左)
プランツコーディネーターとして、都市部の室内を中心に植物を用いた空間デザインを手がける。
森美波(右)
「公園の心地よさを表現する空間デザイン」に携わる中で得た気づき・最新情報等を発信。
HP:https://www.park-ers.com/
Instagram:https://www.instagram.com/parkers_official/
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