「時期尚早」という言葉、あなたは普段どのように使っていますか? 会議などで「その計画を実行するのは、時期尚早ではないでしょうか?」などと意見するときに使う人もいるはず。何かを始めるタイミングを見極めることは、ビジネスや日常生活において非常に重要ですよね。
本記事では、時期尚早の意味や由来、使い方、類義語、対義語を紹介します。
「時期尚早」とはある事を行うにはまだ早いという意味
「時期尚早」とは、何かを実行するには、タイミングとしてまだ早すぎるという意味です。
【時期尚早:じきしょうそう】
あることを行うにはまだ早すぎること。また、そのさま。
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)
「時期尚早」の読み方は「じきしょうそう」です。「時期」とはある幅を持った時間を表す言葉で、「尚早」にはまだ早すぎるという意味があります。「時期尚早」と2つの単語をつなげることで、実行すべき期間にはまだ達していないという意味になります。今はまだ早すぎるが、やがてその時期が来るだろうという期待が込められているケースが多いといえるでしょう。
「時期早々」や「時機尚早」「時期早尚」は間違い
「時期尚早」は誤用されやすい四字熟語です。よくある間違いは「時機尚早」や「時季尚早」という表記ですが、これは誤りです。正しくは「時機」や「時季」ではなく、「時期」と覚えましょう。
また、「尚早」を逆にした「時期早尚」という誤りや、「尚早」を「早々」とした「時期早々」という誤りの例もあります。「じきしょうそう」という読み方を正確に覚えておくといいでしょう。
「時期尚早」の使い方を例文でチェック
「時期尚早」はビジネスや政治経済、スポーツなどでよく使われる言葉です。重要な判断を求められる場面で登場することが多い言葉だといえるでしょう。
例文
・石油価格が高騰している状況が続いているため、新規で事業を拡大するのは時期尚早だと考えています。
・彼を昇進させるのは時期尚早だと、役員たちは反対しました。
・「彼を四番バッターとして抜擢するのは時期尚早である」と打撃コーチの立場から、監督に進言しました。
「時期尚早」の類義語
「時期尚早」にはいくつかの類義語があります。主なものは「早計」「見切り発車」「拙速」の3つです。「時期尚早」とこの3つの類義語との違いは、「早計」「見切り発車」「拙速」のほうがよりネガティブなニュアンスが強くなっているということでしょう。
この3つは物事を起こす判断そのものに対して、否定的な言葉です。ここでは、それぞれの言葉の意味と例文を紹介します。