裁量の意味や読み方とは?
たとえば職場で、「これはあなたの裁量に任せます」と言われたことがありませんか?「裁量」とは一体どういう意味なのでしょうか。まずはじめに、裁量の意味と語源を解説します。
自分の意見で判断すること
裁量とは自分で考えて判断し処理を行う、という意味です。周りからの指示に従うのではなく、物事に対して自分自身で考え判断した上で行動するときに使われます。たとえば「あなたの裁量に任せます」と言われた場合なら、それはあなたが自分で考えて決めてください、という意味に。ただし、他人の行動を判断することは裁量とは言いません。あくまでも、自分に委ねられた選択や決断に対して、自分自身で判断するということです。
裁量の語源
裁量は、もともと法律や行政の分野の言葉でした。徐々に一般的にも使われていき、近年ではビジネスシーンでもよく用いられるようになりました。裁量には、裁く・量るという2つの文字が使われています。
裁には物事の良し悪しを判断し、うまく処理するという意味があり、一方、量は推し量るという表現もあるように、人の気持ちを察する、見当をつけるといった意味を含んだ言葉です。どちらも判断するという意味合いの文字で成り立っていることから、裁量は「見当をつけて判断し、うまく処理する」の意味であることが分かります。
裁量の使い方を例文でチェック
裁量の意味は分かったものの、実際の使い方が分からない人もいるかもしれません。ビジネスシーンなどで正しく使いこなせるように、使い方や例文を見ていきましょう。
裁量の使い方
自分で考えて判断し処理を行う、という意味の「裁量」は、日常生活のさまざまな場面で使えます。たとえば、飛行機の機内食で肉か魚かを聞かれて、肉を選んだとします。このとき、自分の判断によって選択の決定を行っているため、「自分の裁量で肉に決めた」と言うことができるのです。義務を伴ったり周りからの指示に従ったりするのではなく、自由に決められる場面で使う言葉であることがポイントです。
裁量を使った例文
裁量は、実際にはどのような使い方をするのか、いくつか例文を紹介します。まずは、一般的な使い方を見てみましょう。
●長年ためた貯金をどう使うかは、あなたの裁量に任せます
●ここが正念場だが誰もが決めかねていたので、最終的に監督の裁量に委ねた
ビジネスシーンでは、以下のように使えます。
●予算の使い方は上司の裁量で決められる
●受け持つ案件の時間配分は、自分の裁量で変えられる
●ベンチャー企業は、勤務年数にかかわらず社員に裁量を与えていることが多い
●弊社は個人の裁量に任せることを方針としています
●マニュアル化されている仕事では、個人の裁量の余地はない
「裁量+○○」の言葉とは?
裁量と他の漢字から構成される言葉には、どのようなものがあるのでしょうか?代表的な3つの言葉を例にして、具体的に解説します。