「賜物」の意味や読み方とは?
ここでは、「賜物」の言葉の意味や読み方、さらに目上の人に使う際の注意点についてご紹介します。
「賜物」とは?
「賜物(たまもの)」は、苦しい試練を乗り越えることで得られる良い結果のことを指します。たとえば、「苦労の賜物」といった表現がされますよね。このような表現では、相手への尊敬などを示すことができます。
さらに、目上の人から得た良い物事という意味でも使われます。このような意味を持つ表現には「ご指導の賜物」などがあり、目上の人からの援助に感謝する気持ちを表すことができます。
また、似た言葉で「賜り物(たまわりもの)」という語があります。こちらは頂き物を丁寧に表す語で、「賜物」とは意味が異なるので注意しましょう。
目上の人にも使えるのか?
一般的に「賜物」は、立場の高い人が周囲の人を褒めるとき、もしくは感謝を伝えるときに使われる表現です。そのため、目上の人に「この結果は皆様の努力の賜物ですね」というような使い方をすると、偉そうな印象を与えてしまいます。
それでは、目上の人に「賜物」は使えないのでしょうか? 答えはNO。「賜物と存じます」のように謙譲語を用いることで、目上の人にも感謝の気持ちを述べることができるでしょう。
使い方を例文でチェック
「賜物」にはビジネスで使える言い回しがたくさんあります。ここでは、「賜物」を使った例文を3つご紹介しますので、ぜひ覚えて活用していきましょう。
「この成果は彼女の努力の賜物です」
「努力の賜物」は、褒め言葉としてビジネスシーンや日常会話を問わずよく使われます。仕事の成果や試験合格など、日々の頑張りによって得られた良い結果を褒め称える際にとても使える表現です。
「これもひとえに皆様のご支援の賜物と深く感謝申し上げます」
「これもひとえに~の賜物」は、取引先へのお礼状やスピーチなどフォーマルな場面で使われる表現です。「ご支援の賜物」も、日頃の支援により良い結果が生まれたことに感謝を述べる際に使われます。合わせて覚えておくといいでしょう。
▼あわせて読みたい
「私がこのような賞を頂けたのは、両親の教育の賜物です」
「教育の賜物」は、「私を教育してくださりありがとうございます」という気持ちを示す時などに使われる表現です。ビジネスでは、似た意味を持つ「ご指導の賜物」もよく使われます。
類語にはどのようなものがある?
「賜物」には、いくつかの類語が存在します。どれも似た意味を持ちますが、少しずつ意味合いが異なるため、相手や場面を考慮して使い分けられることが理想です。