「アーカイブ」とは?基礎知識を解説
「アーカイブ」は、さまざまなツールやアプリケーションなどで使われています。画面上に「アーカイブしました」などと表示されることがあり、どういった意味なのか、どのような機能なのかを知りたい方は多いでしょう。
はじめに、アーカイブの詳しい意味や活用するメリット、バックアップの違いについて、それぞれ詳しくチェックしていきましょう。
■アーカイブの意味とは?
【アーカイブ<archive>】
1.《archives》公文書。古文書。公文書保管所。アーカイブズ。
2.コンピューターで、複数のファイルを一つにまとめたファイルのこと。通常は圧縮されている。また、インターネット上で公開されたファイルの保管庫を意味する場合もある。
(引用〈小学館 デジタル大辞泉〉より)
アーカイブは、英語の「archive」に由来します。意味は「公文書」「古文書」「公文書保管所」などです。また、「コンピューター上で複数のファイルを一つにまとめたもの」や「記録保管場所」などを意味する場合もあります。
現在、アーカイブは「保管」などの意味合いが強く、主にIT用語として用いられる言葉です。この場合のアーカイブとは、基本的に「専用の保存領域へデータを安全に保存しておく」ことです。
■アーカイブを活用するメリット
アーカイブを活用する大きなメリットは、「データを簡単に整理できること」です。メールなどのツールを利用していると、どんどんデータが溜まってしまうことがあります。しかし、あまり見返さないからといっても、データを消去してしまうのには抵抗がある内容のものもあるでしょう。
そのような使用頻度が少ないデータをアーカイブしておくことで、受信トレイを整頓できるようになります。また、時間が経っても自動で消えることはない状態にしておけることもメリットです。データを圧縮して保存するタイプのアーカイブ機能であれば、ストレージ容量の節約もできるでしょう。
■アーカイブとバックアップの違いとは?
アーカイブは保管などの意味合いで使われるケースが多いです。そのため、バックアップと混同しやすいといわれています。
アーカイブとバックアップの違いには、以下のようなものがあります。
〈アーカイブ〉
しばらく使わないデータを長期保存する目的で使う。データは圧縮保存することが多い。
〈バックアップ〉
不測の事態に備えてデータを記録しておく目的で使う。データは圧縮せず、複製データとして保存する。定期的にデータを上書きすることがある。
アーカイブの活用事例
アーカイブの機能は、以下のようにさまざまなツールで活用されています。
・「Gmail」や「Outlook」などのメールソフト
・インスタグラム(Instagram)
・グーグルフォト(Googleフォト)
ITに関連して使う際のアーカイブは、データを元の場所から削除したうえで、別の場所で保存することを指す場合が多いです。最後に、それぞれのツールにおけるアーカイブの機能について、詳しくチェックしていきましょう。
■メールソフトにおけるアーカイブ
GmailやOutlookなどのメールソフトでも、アーカイブが活用されています。Gmailなどを使っているときに、「アーカイブしました」と表示され、そのメールが一覧に表示されなくなってしまうことがあります。データが消えてしまったのかと不安になった方もいるでしょうが、アーカイブと表示された場合には専用領域にはデータが残っているため安心です。
それでは、これら2つのメールソフトにおけるアーカイブについて、解説していきます。
Gmail
Gmailにおけるアーカイブ機能は、「受信トレイ」から他の保存場所へと移動させることです。受信トレイを開いたときには表示されなくなるため、整理しやすくなります。Gmailでアーカイブ機能を使ったメールは、「すべてのメール」から確認可能です。
パソコンで操作する場合には、フォルダ内のメールにチェックを入れ、アーカイブのアイコンのクリックで処理できます。スマートフォンの場合は、対象のメールを左右どちらかにスワイプすればアーカイブが可能です。
Outlook
Outlookにおけるアーカイブ機能は、バージョンによって多少の違いはあるものの、基本的にはGmailにおけるアーカイブ機能と同じように使えます。Outlookの場合には「Archive」というフォルダがあるため、そこからアーカイブしたメールのみを確認可能です。元のメールフォルダに戻したい場合は、対象のメールを選択したうえで、「移動」から「受信トレイ」を選択しましょう。
■インスタグラムにおけるアーカイブ
インスタグラム(Instagram)におけるアーカイブは、投稿した写真や動画、ストーリーを非表示にできる機能です。これにより、間違って投稿してしまったものを他人から見られないようにできます。また、該当する写真などのデータは「アーカイブ」フォルダから確認でき、再度公開することも可能です。
インスタグラムのストーリー投稿は通常24時間で消えますが、設定を変更していなければアーカイブには自動で保存されます。
■グーグルフォトにおけるアーカイブ
グーグルフォト(Googleフォト)におけるアーカイブは、「フォト」フォルダ内の写真や動画を「アーカイブ」フォルダに移しておける機能です。アーカイブする方法は、写真を選択したうえで上部の「その他」アイコンから「アーカイブに移動」をクリックします。アーカイブしたデータをまた確認したいときには、「ライブラリ」欄の「アーカイブ」をクリックすることで確認可能です。
アーカイブの意味を理解して正しく使おう
現在、アーカイブは保管などの意味合いが強く、主にIT用語として用いられています。この場合のアーカイブとは、基本的に専用の保存領域へデータを安全に保存しておくことです。似た言葉であるバックアップは、不測の事態に備えてデータを記録しておく目的で使うという点が異なります。
アーカイブの機能はGmailやOutlookなどのメールソフトなど、さまざまなツールで使われています。フォルダ内が簡単に整理できるなどのメリットがあるため、活用すると良いでしょう。
言葉が持っている意味や使い方などをしっかりとチェックして、さまざまな言葉を正しく理解できるようになりましょう。
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