5Gの普及でデータ容量が無制限の料金プランを各社が取りそろえるようになったが、一方で、低容量プランの格安化がさらに進んでいる。代表例は、楽天モバイルの「UN-LIMIT VI」で、毎月のデータ量が1GB以下なら料金は一切かからない。KDDIがオンライン専用プランとして導入したpovo2.0も、au PAYを使って特定の店舗で買い物すると、データ容量がもらえるため、無料で使い続けることが可能だ。
楽天モバイルやpovo2.0は極端な例だが、低容量プランは1000円札1枚で足りる料金まで下がっている。ソフトバンクのLINEMOは、3GBが990円。KDDIのUQ mobileも、電気サービスをauやUQ mobileに切り替えるだけで、料金が3GB、990円まで下がる。とはいえ、各社とも追加のデータ容量は割高。大手キャリアの相場は500MBで500円前後。1GB追加するだけで1000円を超える料金がかかる。使い放題プランに入っていない場合、通信量は抑えるほど安くなるというわけだ。
iPhoneはもともと、大容量のデータを必要とする作業時はWi-Fiの利用を前提としていたが、最新のiPhoneは、大容量が売りの5Gに合わせた設計がされいる。例えば、5G対応のiPhoneでは、「5Gでより多くのデータを許容」がオンになっている場合、5G接続時にはモバイル回線だけでOSのアップデートまでできてしまう。データ容量を抑えて節約するなら、こうした設定は見直すべきだ。ここでは、低容量プランを賢く使えるiPhoneの設定テクニックを紹介していきたい。
アプリのバックグラウンド通信を抑制
iPhoneをはじめとしたスマートフォンは、ネットワークに常時つながり、ユーザーが意識して操作していないときにもデータ通信を行う。通知を受けられたり、アプリを開いた時点で必要なメールなどが読み込まれていたりするのはそのためだが、反面、データ容量の管理がしづらくなる。バックグラウンドでアプリが利用するデータ容量を抑えられれば、必要なものだけを効率よく受信でき、データ通信量を減らせる。
標準ではバックグラウンド通信を許容しているiPhoneだが、設定でこれをオフにすることもできる。「設定」アプリから「一般」を開き、「Appのバックグラウンド更新」の画面を開いてみよう。ここで、スイッチがオンになっているアプリは、操作時以外でも通信を行う。バックグラウンドでの通信が必要ないアプリは、オフにしておいたほうがいいだろう。