20代の娘と私を比較するバツイチ彼
45歳の由香里さん(仮名)は、現在51歳のバツイチ男性と交際半年目。ミドル世代専用の出会い系サイトで知り合ったというふたりは、やや遠距離ながらも良い関係を築いてきました。
「出会ったのは出会い目的のサイトですが、お互いになにがなんでも結婚したい!という感じではなく、気が合う人がいれば再婚も視野に…という程度。だから意気投合したあとも2ヶ月くらいプラトニックな関係が続き、3ヶ月目に入ってから彼に『ちゃんと付き合おうか』と提案され、恋人同士になりました」
そんな由香里さんの今の悩みは、彼が彼自身の娘と由香里さんを比較する発言が多いことだそう。
「マザコン男だと、自分の母親と彼女や妻を比べるじゃないですか? あれの“娘バージョン”って感じなんです。私のファッションセンスやメイク、料理や家事の進め方などを、彼の20代の娘さんと比べてくるんですよ。『娘のカレーのほうが美味いな』とか『水回りの掃除は娘が得意だから、便利なグッズを教えてもらうといいぞ』とかですね」
彼は離婚後、男手ひとつで娘を成人まで育てた経緯があり、由香里さんいわく「自慢の娘なのはわかる」とのこと。しかし“彼女”と“娘”を比較することには違和感を覚えて仕方ないと話します。
このまま交際を続けていいものか…悩む日々
「彼は、娘さんと私を比較することを除いては、基本的に“いい人”だし、一緒にいて楽しいんです。でも、細かいところまで娘さんと比較をしてくる彼の性格を考えると、このまま付き合っていく先に“結婚”はないなぁって感じるんですよね。
私は結婚願望が強いわけではないものの、いい人がいれば再婚したいと考えているので、このまま今の彼と一緒にいる時間が無駄になるかもしれないなって考えちゃうんです。
でも、今からまた新しい出会いを求めて動いても、彼よりもいい人と出会えるとは限らないし…。娘さんに対して執着しているところは気になるけれど、マザコンよりもマシなのかなという気もするから、目をつむるべきなのか…、答えが出ずに時間ばかりが過ぎてしまっています」
マザコン男性との結婚は苦労が絶えないものですが、娘を溺愛し過ぎている男性との結婚も考えもの。将来、結婚をした先にある日常生活が、娘の存在によって脅かされるリスクは決して低くありません。
40代以上になると由香里さんのように「今の彼に大満足というわけでもないけれど、別れたところで、今の相手よりもいい出会いがある可能性は低い」という理由から、相手の欠点に目をつむりがちな傾向も。しかし、妥協してもいいところと絶対に妥協しないほうがいい部分は、自分なりにしっかり線引きすべきでしょう。由香里さんの彼のケースは将来的に結婚に至った先に、由香里さん自身の生活が安定しないリスクが潜む話であることから、必要以上に寛容になる必要はないのではないでしょうか。
取材・文/並木まき