『山里亮太の宝塚男子になってもいいですか?』出演!
如月蓮さん×天寿光希さんの仲よしクロストーク
宝塚歌劇にハマった山里亮太さんがMCを務め、ゲストの元タカラジェンヌと宝塚歌劇についての熱いオタトークを展開する、スカパー!の『山里亮太の宝塚男子になってもいいですか?』。シーズン3の初回は、元星組男役の如月蓮(きさらぎ・れん)さんと天寿光希(てんじゅ・みつき)さんを迎えて6月10日より配信が始まっています。
その収録が行われ、在団時から仲よしなれんれん(如月さん)とてんてん(天寿さん)の強い絆と軽快なトークで、山里さんを含めてたっぷり盛り上がりました。
今回はれんれん×てんてんの紅5メンバーふたりによるクロストークをお届けします。1問1答もありますので、最後までお見逃しなく!
演者とお客さまは相思相愛の関係。そうやって熱い舞台ができあがる!
如月さん(以下敬称略):山ちゃん(山里)さんとタカラヅカの話をするのをすっごく楽しみにしていたの。タカラヅカのいいところとか、舞台の見どころとか、もっともっと話し続けたいほどだった。前回のイベントで呼んでいただいた時に紅5の話をするのが久しぶりで、今回もこうして番組に呼んでいただいてとてもうれしかったですね。あとはやっぱり(天寿)画伯の威力ね。ちょっと…改めてびっくりしましたよ(笑)
天寿さん(以下敬称略):あははは(笑)。今回はれんれんとご一緒させていただいて、紅5の中でこのふたりって久しぶりじゃないですか。5人そろった時とふたりの時の空気感は全然別物で、そこに山里さんという巧みな方のエッセンスが加わり、3人でトークできたことが本当に楽しかったです。あっという間でしたね。
如月:もう必死だったね。
天寿:必死だった(笑)
如月:今回は持ち込み企画で熱く語らせていただいたように、タカラヅカにいる人がタカラヅカのことをものすごく想っているのがいいよね。作品の形が見えてくるまでのお稽古ってすっごく大変なんですよね。この役ならこうするのがいいとか、ここで手がぶつかっちゃうからどうしようとか、いろいろ話し合って試してみてというその積み重ねが、舞台にあがりお客さまの拍手でクリアになる。それが私はとてもうれしかった。
自分がファンとして観ている時は、客席にいる2,500人のうちのたったひとりの存在だからそこまで深く感じていなかったの。でもタカラジェンヌになってわかるよね、ファンのみなさんの存在の大きさが。ひとりひとりが応援してくださるからこそ、「よかった、ちゃんと伝わってるんだ。わたしたちがやってきたことは間違っていなかったんだ」って救われていたな。
天寿:うん、お客さまあっての演者ですよね。お稽古場では相手役さんとのキャッチボールしかないけれど、劇場でお客さまを目の前にした時の温度が毎回必ず違う。どの1回もそれ限りで、同じ回はないの。それは中に入ってより感じました。限られた時間だからこそ、やる側も燃え尽きようと奮闘し、それを観る側もその瞬間を見逃すまいと熱量を上げる。相思相愛でつながっているラブの世界ですね。
如月:愛だね! 山ちゃんさんがきっかけになって「宝塚男子」も増えてくれるといいよね。
天寿:私が舞台に立っていた頃と、今自分が客席にいるようになってからの客席の風景は明らかに違いますね。作品によりますが、最近は男性のお客さまは絶対に増えていると思う。これが着々と、半分くらいが男性のお客さまになり、日本のみならず世界中にタカラヅカファンの人口が増えていくとうれしいですね。これからは「男性ファンをゲットだぜ!」の時代かな。
如月:そうだよね。私はこないだ星組の『赤と黒』を観たんですよ。あの物語って、剥き出しの野心とか、名誉を傷つけられまいとピストルをしのばせるとか、現代だったらもしかしたら笑われてしまうくらいのヒリヒリ感があるの。男性の方ってたぶん本能的にそういう感情をどこかに持っていて、きっとリンクする部分や心を動かされるところもあるんじゃないかな。
タカラヅカには男性の演出家の先生も多いから、男性でも乙女になれるところがわかっていると思うし。私たちも男役をやってきて、男ゴコロもわかるじゃないですか。そういう面で、男性の学びの場としてもすごくいいんじゃないかな。
天寿:タカラヅカは私たちにとっても学びの場でしたけれど、やっぱり人の温かさをどこよりも知れた所でしたね。「人を好きになった」と胸を張って言えるのは、タカラヅカの世界で出会ったすべての方が素晴らしかったから。お客さまを含めて、心を通わせる心地よさを学ばせていただきました。
如月:うん、素晴らしい!
天寿:ありがとうございます!(笑)
如月:私は「生かされてる」ってすごく思った。自分の努力ももちろんあったけれど、それを後押ししてくれるファンの方、見守ってくださる上級生や先生方…いろんな方が私の人生に携わってくださっていて。舞台人として自分はやりきったし、人としてとても大事なことを学ばせていただいて、それがこの先にもつながっていると思えるような場所ですね。
舞台上のタカラジェンヌに自分が見ていることを気づいてほしかったら…へそから向け!
天寿:舞台上からお客さまの姿はとても目に入りますよね。
如月:すっごくわかる。みなさん、目、合ってますよー(笑)。壱城(いちじょう・あずさ)さんなんて2階の後ろまで見えていて「あの方はこういう服を着ていたわ」とよく言っていたよね。私は目が悪いからそこまでは見えないけれど、でも自分の方を向いているなというのはわかる。だから、お目当ての方に自分が見ていることをわかってもらいたい時は、へそから向くことが大事ですね。そうしたら確実に「私を見てる」ってわかる。結構通じ合っているよね。
天寿:お客さまの反応を肌で感じますもんね。
如月:『ロミオとジュリエット』の初演の初日の拍手、覚えてる?
天寿:(深くうなずき)覚えてます。
如月:プロローグの後に客席が2秒くらい静まり返って、それからドンと地鳴りのような大拍手がね。あれは忘れられないな。台湾公演もすごかったのを覚えてる。
天寿:拍手でわかりますよね。それこそ初日のお客さまの反応ってすごく素直でね。なんの前情報もない中での『スカーレット・ピンパーネル』の初演の1幕ラストの拍手も、ものすごかったですよね。これだけ多くの方の心を動かすとこんな拍手でこんな感動が返ってくるんだと、肌で感じることができた経験が何度かあって。その感動を毎回目指してやっていましたよね。
如月:逆に自分が客席から観る時にキュンとするポイントはある?
天寿:私、マニアックかも。はける瞬間。「はけを制するものはスターさんだ」と思ってました。この方はちょっと前を向いてから行くとか、この方はさりげなく袖の奥を見てから客席を見ずにそのまま行くとか、ものまねもしてた。次の着替えがあったりその人の場面が切り替わる瞬間なので、ちょっとだけ素が見えるんですよね。その瞬間に「キャーッ」とします(笑)。…あ、しゃべりすぎました(笑)
如月:あはは、すごいね! 私は真逆かもしれない。私は作品ファンで、天寿さんというより天寿さんが演じているマーキューシオという役に惚れちゃうタイプ。毎回、役で惚れさせてくれと思ってる。例えば花總まり(はなふさ・まり)さんがエリザベートをやって、涙を流しているのに上手に歌っている姿にズンときちゃいますね。エリザベートとして確立している姿は、どんなことをしてもエリザベートで、そこに圧倒される。