快進撃が止まらない!お笑いトリオ「ハナコ」が初のDVD&全国ツアーを発表
わかりやすいシチュエーションと実在しそうなキャラクター。ありふれた光景なのに、なぜか笑える。そして最後は意外な展開が…。ハナコのコントには、世代、性別を問わず笑える魅力があります。今回、Domaniがワーママ(ワーキングマザー)誌にリニューアルしたことを伝えると、「あー、でもハナコは合っているかもしれないです」と、秋山さん(以下敬称略)からうれしい言葉が♡
▲左から、菊田竜大さん、秋山寛貴さん、岡部大さん。
秋山「ハナコのライブって、子連れの方が意外といらっしゃるんで。小学生くらいの女の子に『ファンです』って言われることも最近は増えました。だからワーキングマザーの方に、もっと知ってもらいたいですね。僕たちのコントって、暴力的だったりブスいじりみたいなことをしない、どちらかというとハートフル寄りなので」
岡部さん(以下敬称略)「広い世代にわかるように、コントはつくっているんです」
秋山「最終的に仕上げるときは意識していますね」
確かにハナコのコントは、みんなが知っているシチュエーションで、どこかにいそうなキャラクターが登場すること多々。誰かを参考にしているんですか?
秋山「する場合もありますね。かつて岡部がバイトしていた築地のお寿司屋さんの大将とか。悪い顔ひとつせずシフトを変えてくれたり、短時間しか働けなくても1日分の給料をくれたりと、すごく芸人思いなんです。そのいい人を、まんま岡部が演じるんですが、コントではシフトを変えるときだけむちゃくちゃヤな顔するっていうふうに変えました(笑)。本音はこうじゃねーか、っていうのを濃くして」
岡部「店員さん系のコントは、実際に見かけた変な人を誇張してつくることが多いです。今回のDVDにもある『カレー』というコントは、学生時代に行っていたインドカレーのお店をベースにしているんですが、ナンのお代わりが自由なのに、3枚目くらいからちょっとイヤな顔をし出すという…(笑)。でも帰りはめちゃくちゃ笑顔で『また来てね』と言ってくれる、みたいな。それが面白くてコントにしました」
秋山「あとは、キャラクターより先にシチュエーションが思いついて、あとから話を肉づけしていくみたいな感じで考えてますね」
だからハナコのコントはわかりやすいんですね。でも観ていると、びっくりするような展開や裏切るような流れなど、最後に必ず“もうひとひねり”あるような気がしますが。
岡部「あー」
秋山「それはわからないです。たぶんつくるときのクセですね」
岡部「それか、台本を考えていく中で、僕と秋山のふたりで物語が完成しちゃうことがあって。でもそこに菊田を入れることで、もうひと展開できているのかもしれません」
秋山「いい意味で物語が崩れるというか。DVD内の『見送り』というネタは、シチュエーションだけ最初に思いついて、ある程度内容が完成したときに、『じゃ、そろそろ菊田を出さなきゃ』っていう順で考えました。だから結果、飽きない展開になっているのかもしれないですね」
忘れてませんよ!ハナコは全部で3人です!
そう!ここまでインタビューにまったくご登場されていませんが(汗)、ハナコは3人組。メンバーにはもうひとり、菊田竜大さんもいらっしゃるのです。ネタをつくっているのは菊田さん以外のふたり、コントによってはほとんどセリフがないこともあり、「果たしてハナコの3人目はいるのか?いらないのか?」という論争が各所で起きていますが、菊田さんの存在で、コント自体の奥行きが生まれている印象です。さらにテレビのバラエティ番組等でも、自らをハナコの「めちゃ楽ポジション」と語り、やる気があるようなないようなの特異なキャラクターとして注目が。
▲「3人横向きで撮りましょう!」の声に、顔まで横を向いてしまった菊田さん(笑)
秋山「いないですからね。ふらっと来てる人、みたいな芸人(笑)」
岡部「こんな(キングオブコント)チャンピオン、普通いないよ」
秋山「だから今はバラエティで面白がられていますけど、この先、菊田が飽きられたときが怖いですけどね。菊田に向上心が…」
菊田さん(以下敬称略)「いやでも、いけると思いますけどねー。僕が飽きられても、あとのふたりにいけばいいから」
秋山「僕らは頑張るけど(苦笑)」
岡部「でも菊田って、黙っていると奇妙な雰囲気があるなと思っていて。しゃべらせすぎると、今みたいな薄っぺらい感じが出ちゃうんで(笑)、あんまりしゃべらせずにインパクトが残るような役柄を、ネタは意識しているです。だから今では菊田も演技がうまい、みたいにほめられることも多くて。それはプロデュースが生きてるな、と(笑)」
秋山「菊田の使い方がうまい」
岡部「そういうハマり役だと、菊田はいい味出してくれるんですよね」
というお話のとおり、ハナコは演技力の高さ、表現力の豊さにも定評があります。演技はどこかで勉強されたのでしょうか?
秋山「勉強はしてないです。映画やドラマが好きで観てはいますけど」
岡部「子どものころからテレビコントをずっと観ていたので、その影響はあります。『笑う犬』シリーズのネプチューン原田泰造さん、『リチャードホール』の劇団ひとりさん、『はねるのトびら』のロバート秋山さん…あとシソンヌのじろうさんとか、東京03の角田さんとか…。そういう、すごい“コント師”と言われる人たちをめちゃくちゃ参考にしています」
秋山「岡部は今後、確実にそういう方々と肩を並べないといけない存在です。僕も『笑う犬』世代なので、憧れは内村光良さんですけど、最近イメージしているのは俳優の濱田岳さん。ジャンルは違いますが“ポスト濱田岳”を狙ってます!(笑) その辺にいる普通の奴。主人公の友達にいそうなキャラクターになれるといいなと」
…ちなみに菊田さんが参考にされている方は?
菊田「いないっすねー」
あ、きっぱり。
菊田「僕、演技がうまいとか下手とか、観てもわからないんですよ」
秋山「演技にこだわりないもんな。たとえば映画でも、僕と岡部は『万引き家族』を観て、演技力の優れた役者さんばかりですごいなー、っていう話をするんですけど、菊田は『トランスフォーマー』が好きだったりで」
菊田「『ジュラシックパーク』と『スターウォーズ』がいちばん好きなんですよ。わかりやすいじゃないですか。シンプルなのが好きなので、その中で演技がうまいとか言われても…」
岡部「アハハハハ」
秋山「まあ名作だよ。結局いちばん面白いからね(笑)」
ハナコの今後の目標…やっぱり菊田さんってスゴイ(笑)
菊田さんの清々しい姿は、かえって気持ちがいい気もしますが、それでは最後に、今後の目標を教えてください。
秋山「まだまだハナコは世間に知られてないので、とにかく知ってもらいたいです。ライブを観てくれる人の数を増やしたい。それこそDomani読者の方なら、休みの日に家族でライブに来てもらいたいですね」
岡部「生でコントを観てほしいです。本当に全都道府県をまわりたい。テレビで顔を売りつつ、興味をもってくれた人が僕たちの単独ライブをじっくり観てくれたら。あと、テレビコントが大好きだったので、NHKの『LIFE!』みたいな番組に出たい。一度NHKのコント特番に出たことがあるんですけど、スタジオに居酒屋のセットが1軒丸々組んであって、夢のようでした。ああいうところでまた、コントをしてみたいですね」
秋山「これは僕らのでかい目標です(キリッ)」
なるほど。それで、あの…菊田さんは?
菊田「僕はハナコとしてラジオ番組をやりたくて」
あら、建設的なご意見!ラジオお好きなんですか?
菊田「別に好きじゃないんですけど」
えええええええっっっ!
菊田「『キングオブコント』で優勝したので、これからピンで仕事することも増えてくると思うんです。だから定期的に3人で集まってお話する時間、僕、絶対必要だと思うんですよ」
秋山「こっちはコントづくりで忙しいんだよ。暇してるからしゃべろうよ、じゃないよ!」
菊田「ラジオでおしゃべりする時間があったら、ハナコとしてずっと仲よくやっていけるんじゃないかと思って」
岡部「だんだん会話がすれ違っていくからね」
秋山「だからラジオという仕事がしたいというよりは、相手してほしいっていう」
菊田「あー、そうですね」
岡部「楽屋でもめちゃくちゃしゃべってますけどね」
秋山「見てる景色がずれてます」
菊田「ハハハハハ!」
若手芸人の登竜門的な、深夜番組とか?
菊田「いや、夜遅いのは大変なんで。昼くらいの、それも生番組は怖いから録音で」
録音⁉じゃあ深夜番組でもいいじゃないですか!
菊田「そっか!アハハハ!確かにそうでした!」
岡部「ツッコまれてる…」
▲いろいろ言い合いながらも仲よしな3人。その姿はひたむきです。
最後は、なんだかんだでやっぱり菊田さんにもっていかれてしまった(悔しい!)インタビューでしたが、とにかく、ベタあり、シュールあり、ブラックあり、男子のわちゃわちゃあり…の、バリエーション豊かなコントは必見です。発売となるDVD『しぼりたて』をはじめ、春からは初の全国ツアーもスタート。ハナコ最大の武器(?)、菊田さんの活躍もぜひ目撃して!
◆DVD『しぼりたて』
好評発売中 ¥3,800+税
前回の単独ライブ「タロウ3」をDVD用に再演。新ネタ&結成当初のネタも!
◆ハナコ第4回単独ライブ全国ツアー2019「タロウ4」
東京4/24(水)~25(木)本多劇場
名古屋5/11(土)愛知芸術文化センター・小ホール
大阪5/17(金)ABCホール
福岡6/15(土)レソラNTT夢天神ホール
お笑い芸人
ハナコ
2014年結成のお笑いトリオ。「キングオブコント2018」優勝、「ワタナベお笑いNO.1決定戦」では昨年に続き二連覇を果たすなど、今、最も目の離せないコント集団。ハナコofficial YouTubeチャンネルも必見!