いわゆる“サスペンス”ではない新感覚のドラマを楽しんでほしい
4月11日(金)にスタートする町田啓太さん主演のドラマ『失踪人捜索班 消えた真実』(テレ東系・毎週金曜よる9時〜)。本作は、人知れず姿を消してしまった失踪者たちの行方を追う元警視庁捜査一課の刑事・城崎達彦(町田啓太)が、自身が立ち上げた民間の失踪人捜索チームに個性豊かな各分野のプロフェッショナルを集め、予測できない独自の方法で失踪者たちを捜し出していく完全オリジナル脚本のノンストップ・エンターテインメント作品。城崎の目的は“消えた妻”の行方を追うこと―。警察が捜査しない失踪人、そして“最愛の妻”を捜し出すため、城崎が捜索班のメンバーたちと奔走する姿を描く。気になる本作の見どころを町田さんに解説していただきました!
――姿を消してしまった失踪者たち、行方不明者たちを捜索していくノンストップドラマということですが、オファーを受けたときの心境を教えてください。
タイトルのとおり“失踪人”を探すドラマなのですが、日本では年間8万件もの失踪届が出されていて、日割り計算すると1日に200人強に及ぶそうなんです。それを聞いたときにそんなにも多くの方が…という驚きが大きかったです。これまで自分とは遠い話のように感じていましたが、気づかなかっただけで周りでも実際に起きていることかもしれず、人ごとではいられないなと改めて感じましたし、身につまされる思いになりました。
――完全オリジナル脚本ということで、先が読めない展開にも注目したいところ。最初に台本を読んだときの感想は?
今回は失踪した妻を探しながら真相に迫っていく物語ですが、一筋縄ではいかない展開があり、オリジナル脚本なので僕自身も本当に毎話楽しみです。キャスト陣も個性豊かな面々なので、台本上で書かれている以上に共演者の皆さんが個性豊かに演じておられるんです。一緒に撮影していると演技の膨らみがすごくて、「おぉ!こういう感じなんだ!」とどんどん面白みが生まれていっている感覚があります。みんなで切磋琢磨しながら、絶賛撮影中です!
――この先の展開はまだ町田さんもご存知ないのですか?
そうなんです。最後がどうなるかは僕もまだわからないのですが「ここからどうするんだろう」と先を推測しながら楽しんでもらえるポイントがたくさんあると思います。城崎は、真相を追いかける過程でどんなに難航しても諦めない人。僕自身もわからないことや理不尽なことはどうしても真相を知りたくなりますし、おかしいと気づいたら追求しないと気が済まないタイプなので、そういう部分ですごく共感できます。諦めの悪い城崎を見て、皆さんが「自分も頑張ってみようかな」と思うきっかけになれたらうれしいです。
――最愛の妻を探すために刑事を辞める選択をするわけですが、城崎をどんな人物だと捉えていますか?
諦めの悪い人で正義感がちゃんとある人だなと捉えています。エネルギーもあるし、追い求めて真実を明らかにしていく力強さはいいなと思いますが、一方でややいきすぎている部分もあって若干の狂気も見受けられる。本来の目的だったものから道が逸れて、過程に重きを置くというか、熱を帯びてしまう…そういうことが往々にして起こりうるじゃないですか。そういうところが城崎にもあるのだろうと思います。そういう人間らしい部分もうまく表現できると、普通の主人公とはまた違う感じにも見えて面白いんじゃないかと構想しながら演じています。
――城崎を表現する上で動作や表情、声色など特に意識していることがあれば教えてください。
「勘のいい人」という設定があるので、周囲の人物の動向や考えを注意深く考察している人物だと伝わったほうが面白いだろうと思うので、細かい部分まで意識しています。
――城崎の妻・恵子役は、Oggi専属モデルの泉里香さん。ご一緒し、どんな印象をもたれましたが?
クランクインした日に5話分の夫婦のシーンを一気に撮りました。「はじめまして!」と挨拶してすぐに夫婦のストーリーを5話分演じるのはもはや戦いでしたね。長い1日だったので、色々とお話もさせていただいたのですが、泉さんはすごく気さくで面白い方。家の中のシーンを撮影しているときに、インテリアの話になったのですが、泉さんが「うちはモノが少ないです」とおっしゃったんです。スマホを充電するときは床に置くとおっしゃっていました。僕はソファに長いケーブルを引っ張ってきて、意地でも触れるようにして充電することだってあるのに(笑)。寝るときは充電器を繋いでスマホは壁に立てかけておく、とお話しされていて、もっといろいろ知りたくなりましたね(笑)。そんな兆しが見えた、いい初日でした。
――1話での“幸せそうな新婚家庭”らしいシーンは物語のコントラストになると思いますが、夫婦のシーンで特に意識して演じたことはありますか?
失踪前のシーンでは、その先「どうしても探し出したい最愛の人」と認識できるよう、仲のいい夫婦の楽しげな雰囲気をふたりでつくることを意識しました。物語が進んでいくにつれ、血眼になって妻を探していくので、片桐(仁)さんはじめ、面白い共演者の方がたくさんおられるのですが、僕(城崎)はその面白ムーブに乗っていけないんですよ…町田的にはすごく乗りにいきたいところですが(笑)。だから、夫婦のシーンで発散しようと楽しく演じたので、いい空気感だったのではないかと思います。
城崎と恵子はペアルックを着ちゃうようなすごく仲のいい夫婦。記者と警察官という組み合わせは本来、夫婦としてはありえないほど珍しいらしいんです。どちらも守秘義務が厳しく、リークが成立しかねないから。そんな組み合わせの夫婦が、ものすごい王道のペアルックをするんですよ(笑)。めっちゃ仲良しやん!みたいにツッコミたくなるほどに。そこも楽しんでいただけたらと思います。
――町田さんとちょうど同世代にあたる読者に向けて、ドラマの見どころを教えてください。
“ひとつのことを諦めずに追い求めていく人たち”の話でもあるので、諦めないで何かを追い求めていったら、何かしら掴めるんじゃないかというメッセージも受け取っていただけると思います。僕も今、30代ですがいろんなことが繋がって今できる仕事も幅が広がって、任されることも変わってきました。20代は「失敗してもいいからやってみよう」みたいな考えもあったけれど、もう一度純粋にそういう潔さを掴める作品だと僕は思うので、皆さんにも伝わったらうれしいです。
今回はひと口に“サスペンス”とは言い切れない物語。サスペンスの要素もあるけど、“いわゆるサスペンス”ではありません。事件を追及する姿勢はありつつ、進んでいく中でまったく違う見方もできる。推理しながら見てもらったらいいでしょうし、自由に楽しんでいただけたらうれしいです。
――集中力を維持するために意識していることはありますか?
睡眠です。次の日のポテンシャルに大きく関わります。あまり眠れていない日は頭が動かないですね(苦笑)。睡眠と食事をきちんととることですね。僕は7時間睡眠がベストで、一番調子よく過ごせます。最低でも6時間はほしいかなと思います。でも、そうは言っていられないのがこの仕事。頑張っています!
――最近ハマっていることはありますか? Domaniでの連載当時は「ハマっていることはあまりない」とおっしゃっていた印象がありますが…(笑)。
(笑)実は増えました!(現場から湧き上がる拍手)最近は、役に集中しているのでできていませんが、マイギターを買いました。役がきっかけで始めたのですが、自分のイベントでもギターを弾きましたし、家でも弾いています。
――本格的に始めたいとおっしゃっていたゴルフのその後は…?
まったくできていないです!やりたい気持ちは本当に強いんです。でも、コースに出る前にちゃんと練習もしたいとなると時間がすごくとられてしまうじゃないですか。クラブをフルセット揃えてあるので、「行きたいな」と思いながら、毎日眺めていますね(笑)。今回は、ゴルフの達人でもある小泉孝太郎さんと共演なので、どこかで連れていってもらえたらうれしいなと思っています。
――海外でのお仕事も増えていますが、これから行ってみたいところはありますか?
いっぱいありますが、北欧に行きたいです。ファッション関係でイタリアに行かせていただいたり、社交ダンサーの役でイギリスに行ったり、なにかとヨーロッパに縁があるので、もっと回りたいです。ノルウェー、スイス、スウェーデンあたりにも行きたいです。まずはのんびり休んで、ベタに観光地を回って、買い物もできたらいいなと思っています。
――TMI(=あえて言うほどでもない情報)をひとつ教えてください。
今、初めてインタビューを受けながらパンを食べています(笑)。この世界に入ってから本当に初めての出来事です!(「絶対そうですよ。見たことないです」とマネージャーさんも驚きの表情)と言いつつ、インタビューが始まって話し始めたら袋の音がシャリシャリ鳴るし、封だけ開けて置いておいて、いつ食べようかなと思っていたんですが、食べました!(笑)。
――実はさっき食べます宣言をしてくださったので「いつ召し上がるんだろう。食べていただきたいなあ…」とずっと気になっていました(笑)。
僕をよく知る連載チームの皆さんだから「すみません!」と思いながらも、いただきました(笑)。
――今年中に挑戦したいことは?
行ったことない場所に行きたいです。今現在もありがたいことに作品が続いていて、挑戦の場を設けてもらっていますが、アウトプットをずっとしている状態なんですよね。一度、インプットするために見たことのないものに触れたり、行ったことない土地を訪れたり、新しい刺激をもらうための時間が取りたいです。
【マニアックすぎる取材メモ】
・撮影中、手を顔周りに添えてほしいというリクエストに頬に両手を添えたり、脚に肘をつけるポージングに「考える人みたい」と言いながらもやってくれたり、チャーミングな振る舞いで盛り上げてくださったおかげで現場は爆笑に包まれました。
・差し入れに用意したのはパンとフィナンシェ。「フィナンシェめっちゃ好きです!うれしいなあ。まだあったかい気がする!」と喜んでくださった町田さん、「あったかいのは気のせいかもしれません(笑)」。「気のせいでしたか(笑)」とおちゃめな一面が。
・実は今回の取材はDomaniで2021〜2023年にかけて連載していた『町田啓太が着るEffectiveな服』の連載担当チームが取材をさせていただきました。撮影中、「相変わらず脚が長い!」「素敵〜!」と大歓声をあげる編集部に、「連載のときもこうだったなぁって思い出しました(笑)」と笑顔の町田さん。取材が終わったあと、「お元気そうでよかったです。またどこかで!」と連載チームに声をかけてくださりました。
・撮影中、最後の晩餐に食べたいものは?というカメラマンからの質問に「わかめの味噌汁!」と答えた町田さん。以前、連載では「あおさが好き」と話していたことにスタッフが触れると「あー!あおさ!大好きです。いいですねー!」と満面の笑みをのぞかせていました。
・インタビューが始まる前、「ぜひ召し上がりながらお話を伺えたら!」と差し入れのパンをお渡しすると、「いいんですか?本当に食べながらでも…」と遠慮しがちにも喜んでくださった町田さん。インタビューが15分ほど経ったころ、「いただきます!」と宣言してパンをもぐもぐ。「あ、おいしい!」とにっこりする姿を見てほっこりする連載チーム。というのも、連載当時の取材でも「失礼して、お水をいただきます」と断りを入れてから水を飲んでいた律儀なお人柄なんです。
以下2カットはDomaniの独占カット!
OggiのXでは町田さんの撮影ビハインド&コメント動画を掲載中。ぜひこちらもご覧くださいね。
ジャケット¥577,500、ニットベスト¥268,400・Tシャツ[参考商品]・パンツ¥106,700・シューズ[参考商品](ラルフ ローレン〈ラルフ ローレン パープル レーベル〉) その他/スタイリスト私物
【問い合わせ先】
ラルフ ローレン 0120-3274-20
撮影/高木亜麗 スタイリスト/水元章裕 ヘア&メイク/Kohey(HAKU) デザイン/hoop. 構成/佐々木怜菜、岡野亜紀子
ドラマ9『失踪人捜索班 消えた真実』
テレ東系・4月11日(金)よる9時スタート(※初回15分拡大SP)
捜査一課刑事・城崎(町田啓太)の妻・恵子(泉里香)が突然、失踪した。同日、恵子の職場の先輩・深町(小久保寿人)の遺体が発見される。城崎とバディを組む笹塚(小泉孝太郎)は事件性を疑うが、捜査一課長の奥澤(高橋克実)は事故と断定し、恵子は捜索すらされない。城崎は妻の行方を独自に追うため警察を辞職し、失踪人捜索チームを結成。秘密裏に笹塚の協力を得て、恵子の行方を追う。彼らはカギを握る“大学教授”を追うが、彼も失踪していて―。
※本記事は2025年4月11日に公開されたOggi.jpと同内容に一部加筆を加えた記事になります。
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