理想の妻なのに、僕がEDになった理由
(取材データ)俊太郎さん(仮名)、45歳。満島ひかり似の見た目がストライクゾーンど真ん中の奥様と結婚するも、仲が良すぎて新婚早々セックスレスに。ビジネスでもパートナーとして支え合う存在だったけれど、最終的にレスに不満を持つ奥様が外国人の恋人を作り、結婚13年目にして離婚を言い渡される。
なぜ人はセックスレスになってしまうのか?
今回は久々の男性バツイチさんの登場です。
クリエイター系事務所を経営する俊太郎さんは、おしゃれなお店で毎晩飲み歩き、料理教室に通い飲み友達がいっぱい居る、言うなれば「リア充系中年男子」。
そんな彼の離婚原因は、「セックスレス」。
私はWeb Domaniで「教えて! 離婚駆け込み寺」という法律連載も執筆しているのですが、ちょうど今週公開した記事のテーマが「セックスレスで離婚はできますか?」というものなので、まさにタイムリーな話題。
結論から言うと、法律的には協議離婚なら「できる」、調停・裁判離婚だと「それだけが原因だと認められない」というのが答えだそう。
たしかにセックスって結婚にとって重要な要素のひとつではあるものの、それだけで即離婚とはならないですよね。夫婦の絆となるものはセックスだけではないだろうし。だけどレスが引き金となって夫婦間の亀裂が入り、気づいたら大きくなっていた、というようなケースの離婚は多いはず。現に、レスで悩んでいる既婚者は男女問わずによく見かけます。
前置きが長くなったけれど、今回はそんな、他人にはちょっと聞きづらいセックスレス夫婦の実情について話していただきました。
見た目どストライクな同僚女性との社内結婚
俊太郎さんが元奥様のAさんと出会ったのは32歳のとき。京都出身の俊太郎さんは、京都で勤めていた頃の同僚として入社してきた4つ下のAさんに一目惚れ。「僕が大好きな満島ひかりさんにそっくりで。完全に見た目から入りました(笑)」。
社内で別の部署に居たAさんのことを飲みに誘ったりしているうちに交際がスタート。実家暮らしの俊太郎さんがAさんの一人暮らしのマンションの部屋に転がり込むように半同棲が始まったのですが、付き合って割りとすぐの段階で、夜の回数が激減してしまったそうです。
俊太郎さん:(以下、し):最初の頃は毎日あったセックスが、週1になり、そのうち月1になり…。
さかい(以下、さ):好みの外見で大好きな女性と付き合って間もないのにレスって。なんでそうなっちゃったんですか?
俊太郎さん(以下、し):そう思いますよね〜。彼女、すごくしっかりしてる性格で、一緒に住みだしたらお姉ちゃんみたいな存在になっちゃったんですよ。キツいアドバイスも言って僕のこと管理してくれたり。僕の性格的に、そういうパートナーが必要だし有難いんですけど、当時は若かったからそれがしんどくなってきて…。
―女性が「おかん」化してしまうと男性はパートナーを「オンナ」として見られなくなる…。よく聞くやつですね。
新婚旅行ですでにレスは始まっていた
し:付き合って1年後には僕が会社を辞めて独立して東京に来ることになったので、そこで彼女と結婚しました。でもその新婚旅行のときも、セックスはしませんでした。
さ:レスについては話し合わなかったんですか?
し:何度も議題には上りました。彼女の言い分としては、「そういうことは男性側から話して欲しい。私は傷ついている」と。その辺は保守的なタイプで、誘いは男性から、彼女から積極的に来ることはなかったんです。だけど僕の方から話し合おうとしたことはなかった。そういうところも、彼女は嫌だったみたいですね。でも、妻の方が論理的で口では勝てないのがわかってるから、口論になると僕は何も言えなくなって、黙っていることが多かったかな。
そんなことがありつつも、「基本的には仲が良くてお互いに愛情はめっちゃあったし、今もあると思う」と語る俊太郎さん。そんなふたりが13年かけてどうして離婚に向かって行ってしまったのか。その辺りは次回に続きます。
▶︎「外見も性格も最高に好みの妻、なのにセックスレス」結婚5周年の記念日に入った大きな亀裂〜俊太郎さんの場合vol.2
インタビュー・文
さかい もゆる
出版社勤務を経て、フリーランスライターに転身。——と思ったらアラフォーでバツイチになり、意図せず、ある意味全方位フリーダムなステイタスになる。女性誌を中心に、海外セレブ情報からファッションまで幅広いジャンルを手掛ける。著書に「やせたければお尻を鍛えなさい」(講談社刊)。講談社mi-mollet「セレブ胸キュン通信」で連載中。withオンラインの恋愛コラム「教えて!バツイチ先生」ではアラサーの婚活女子たちからの共感を得ている。