ボールペンの基礎知識
知れば知るほど奥深い、ボールペンの世界を知りましょう。
ボールペンの歴史
1884年にアメリカでボールペンは誕生しました。当時のボールペンの品質は悪く、インク漏れがひどかったため、あまり普及はしませんでした。その後、1943年にハンガリーで開発されたボールペンが現在の形に近いです。
日本人が初めてボールペンを知ったのは1945年のことです。そして、1949年に日本で初めて鉛筆型ボールペンが誕生しています。その後の成長は著しく、以下のようにさまざまなタイプが登場しました。
1964年:水性ボールペン登場
1982年:ゲルインクボールペン登場
2010年:エマルジョンインクボールペン登場
現在の日本では、世界でも最高水準のボールペンをわずか100円ほどで購入できます。当たり前のことであまり意識していないかもしれませんが、日本のボールペン技術は非常に優れているのです。
ボールペンの種類
ボールペンの種類は、以下のポイントで分けることができます。
・デザイン
・素材
・ペンの太さ
・インクのタイプ
・機能
・ノックかキャップか
「デザイン」は、シックでメタリックなものが男女ともに人気。とりわけ、男性だとブラックやシルバー、女性だとピンクゴールドなどが喜ばれています。
「素材」は、数百円で買えるプラスチック製や耐久性に優れている金属製、軽くて使いやすい高級樹脂など、種類が豊富です。ボールペンを持ったときの心地良さも変わってきます。用途に合わせて使い分けましょう。
「ペンの太さ」は、書く上で非常に重要なポイント。0.5mmほどが一般的ですが、極細0.2mmというのもあります。1.0mm以上の太めのボールペンもあるので、何に書くのかという視点でペンの太さ選びをするとよいでしょう。
「インクのタイプ」については、この後詳しく説明しますが、「油性」「水性」「ゲル」があるので、それぞれの特徴を活かした使い方をしたいですね。
「機能」に関しては、黒のシンプルな単色ボールペンだけではなく、消しゴムで消せるフリクションボールペンや、1本で何色も使い分けられる多色ボールペンなどがあります。
「ノックかキャップか」というのは、芯を出し方のこと。現在、主流なのは1回ノックすると芯が出てきて、もう1回ノックすると芯が引っ込む「ノック式ボールペン」。他にも、インクが乾きにくい「キャップ式」もあります。
ボールペンの主なブランド
ボールペンのブランドは非常に多いのですが、人気の高いブランドを紹介します。
・パーカー
・ウォーターマン
・クロス
・ファーバーカステル
・ペリカン
「パーカー」は、1888年にフランスで誕生しました。インクが漏れにくいという特徴があり、世界的な人気を誇っています。
「ウォーターマン」は、老舗筆記用具ブランドです。気品あふれるデザインがそろっていて、ボールペンにこだわる人に愛用されています。
「クロス」は、160年以上の歴史を持つ人気ブランドで、アメリカで誕生しています。どんなシーンでも使いやすいオーソドックスなタイプが多いです。
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「ファーバーカステル」は、1761年にドイツで誕生しました。日本ではなかなか見つけられないおしゃれなデザインが好評です。根強いファンが多くいます。
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「ペリカン」は、高性能な万年筆で有名です。宝石のような透け感のあるデザインが多く、華やかさがあるので、お祝いなどに適しています。入学祝いや就職祝いでボールペンは人気の贈り物なので、「ペリカン」を選んでみてはいかがでしょうか。
インクの種類
それではインクの種類について触れましょう。インクの種類は、「油性」「水性」「ゲル」があります。それぞれの特徴を押さえて、ボールペン選びに活用してください。
油性
「油性」は、水濡れに強くて、色汗しにくいなどの特徴があるので、長期間保存する資料を書くときにぴったりです。公文書や仕事の書類を書くときに好まれます。
また油性の中でも、「低粘度油性」は、すらすら書けるので、かなり多くの文字数を記入するときでも疲れにくいでしょう。筆圧が弱めでも問題なく書けます。書いていて心地良いと感じるはずです。
水性
「水性」は、さらさらとした書き心地を求める人に好まれています。発色が鮮やかで、カラーバリエーションが豊富という特徴があります。
しかし、水性は紙にインクが浸透しやすく、裏写りやにじみが起こりやすいので気を付けましょう。また、比較的乾きにくいので、手で書いた文字をこすらないようにする必要があります。
ゲル
「ゲル」は、油性と水性の良いところを選りすぐりしています。耐久性とスムーズな書き心地を実現しており、発色が良く、裏写りしにくいので、さまざまなシチュエーションで活かせるでしょう。
ただし、インクの減りが早いという点がデメリットです。替えのインクが別途売られているので、それを利用することでコスパを改善できます。
ボールペンの選び方
ここまで紹介してきたように多くの種類のボールペンがあると、どの基準で選んだらよいのか悩むかもしれません。そこで、ボールペンの選び方のポイントを紹介します。
ペン先の太さ
ペンの太さは、0.2mmの極細から、1.0mm以上の太めまで、幅広くそろっています。基本的には、書く文字の大きさに応じて、大きい文字ほど太く、小さい文字ほど細いボールペンが適しています。
例えば書類に文字を書くときは、読みやすいように0.5mmほどがよいでしょう。A4サイズ封筒の宛名書きなど、大きな文字を書く場合なら1.0mm以上の太めの方が書きやすく感じるのではないでしょうか。
書く文字の大きさに応じて、何本かのボールペンを使い分けてもよいでしょう。
ペン先の出し方
ペン先の出し方は主に、以下の3タイプがあります。
・ノック式
・回転式
・キャップ式
「ノック式」は、電話対応するときや急いでメモをとるときにおすすめです。さっとペン先を出せるので便利さを感じるでしょう。しかし、カチッと音が鳴るので、接客する場面ではふさわしくないかもしれません。
「回転式」は、所作が美しいので接客や営業などのシーンで活躍します。色分けやシャープペンへの切り替えができるタイプが多いです。
「キャップ式」は、胸ポケットにボールペンを指して入れておくことが多い人におすすめです。うっかりペン先が出ていて、衣服にインクが付くことを避けられます。
その他の機能
その他、複数の色を使い分けたいなら「多色ボールペン」、スマホやタブレットをよく使うなら「タッチペン付きボールペン」、書き間違いが心配なら「フリクションボールペン」などを使用するとよいでしょう。
身近な存在であるボールペンだからこそ、他の機能と兼ねて使えると、より便利さが際立ちます。文具店に行くと、あらゆるタイプがそろっているのでチェックしてみてください。
おすすめの単色ボールペン
それでは人気の高いおすすめ単色ボールペンを紹介します。シンプルに使いたい人は、多色よりも単色ボールペンの方が適しているでしょう。安価なので、気軽に試してほしいアイテムばかりです。
三菱鉛筆「ジェットストリーム スタンダード」
「ジェットストリーム スタンダード」は、クセになる、なめらかな書き味が人気のボールペンです。くっきりと濃い読みやすい文字を書けます。さらに、速乾性があるので、書いている手で文字を擦ってしまい、にじむことを避けられるでしょう。
ペンの太さは、0.38~1.0mmまでと、幅広く、用途に合わせた使い方ができます。インクが出るペンの先端には「スプリングチップ&ツインボール機構」を搭載し、インクの直流と逆流を防止するので、ストレスなく使いきれます。
商品名:ジェットストリーム スタンダード
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ゼブラ「サラサクリップ」
「サラサクリップ」は、全56色のカラーバリエーションが豊富なボールペンです。可動式バインダークリップが付いているので厚みのあるボードにも挟めて、クリップ折れのリスクを減らしています。
ジェルインクなので、さらさらと滑らかな書き心地です。耐水性に優れた水性顔料なので、濃くて鮮やかな発色でもにじみません。
3色セットや5色セット、10色セットなどがあるので、まとめ買いをしてもよいでしょう。定番の、黒・青・赤は根強い人気があります。
商品名:サラサクリップ
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おすすめの多色ボールペン
続いて、機能性を求める人におすすめの多色ボールペンを紹介します。通常は黒、修正箇所は赤色といったマイルールがある人もいるでしょう。複数の色があると、書き分けが簡単です。
パイロット「フリクションボール3」
「フリクションボール3」は、「消せるボールペン」として有名なシリーズのボールペンです。グッドデザイン賞を受賞しています。
こすると消えるフリクションの3色ボールペンなので、ちょっと手帳にメモ書きをしたいときや付箋に書きたいときなどに便利です。
リフトクリップを採用しており、厚いものでもしっかり挟めます。10万回挟んでも壊れないとされているので安心して使えますね。デザイン面でも機能面でも優れているボールペンです。
商品名:フリクションボール3
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トンボ鉛筆「リポータースマート」
「リポータースマート」は、スリムボディながら4色を備えている多色ボールペンです。多色ボールペンは、ボディが太くなりがちですが、「リポータースマート」なら、直径12mmですっきり美しくまとまっています。また、2色や3色バージョンも展開中です。
耳障りなノック音を低減しているので、学校や職場など、周りに人がいるときも気になりません。使っている人はもちろん、周囲にいる人へもストレスを与えない優しい設計です。
商品名:リポータースマート
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